こんにちは。武田塾逗子校で講師をしています、東京大学文科Ⅱ類2年の岡田です!
いきなりですが、みなさんは志望校を決めましたか?
通学距離や、学校の雰囲気など実際に行ってみないと分からないことが多い中、新型コロナウイルスによって志望校選びが難航している方も多いと思います。
そこで今回は、少しでも大学の様子を感じてもらえるよう、自分の通っている「東京大学」について、徹底紹介したいと思います!
キャンパス・授業について
基本は駒場キャンパスか本郷キャンパス
東大と言えば赤門のイメージがある方もいるかと思いますが、これがあるのは本郷キャンパスです。ですが、新入生の方が最初に通うことになるのは、駒場キャンパスです。(他にも柏キャンパスや、白金台キャンパス、中野キャンパスなどがありますが、学部生がお世話になることはないと思います。)
このようにキャンパスが分かれているのは、東大特有の制度「進振り」と関係があります。
進振りは戦
「進学振り分け」、通称「進振り」は前期課程を終えた2年生が、3年生からどの学部に進むかを決める制度です。(3年生からは後期課程です。)
他大学の場合、受験生は受験する時点で学部・学科を決めて、入学すると思いますが、東大では科類を選びます。この科類は文科・理科それぞれⅠ~Ⅲ類の計6科類あって、各科類からそれぞれの学部に何人進めるかの枠が決められています。その枠は成績上位者から埋められていくので、東大生は入学後も進振りのために、よりよい成績を取る必要があるのです。
枠の大小によって各科類を大まかに学部で表すとすると、文科Ⅰ類は法学部、文科Ⅱ類は経済学部、文科Ⅲ類は文学部・後期教養学部・教育学部、理科Ⅰ類は工学部・理学部、理科Ⅱ類は農学部・工学部・理学部・薬学部、理科Ⅲ類は医学部に進学することが多いです。
しかし、これはあくまで傾向で、文科Ⅱ類で入ったのに医学部に進学したり、成績が悪くて経済学部に進学できなかったりすることもあります。
そして進振りで後期教養学部に進んだ場合、キャンパスは駒場のままで、そのほか経済学部や法学部などに進むと本郷キャンパスに通うことになります。
授業について
授業時間はこれまでは105分でしたが、今年度はコロナの影響で、休み時間を増やすために90分授業になっていました。
受験生が最初選ぶ科類は全て前期教養学部に属します。なので進振りまでの間、1,2年生は「教養」を学ぶことになります。この前期教養課程では、必修の外国語(第1・2外国語)や体育など以外は、基本的に自由に授業を取ることが出来ます。
進振りまでの間にいろいろな授業を受けて、大学の専門的な内容を少しずつ齧ることができるので、本当に学びたいことをじっくり考えられます!
オンラインか対面か、気になっているところかと思いますが、少なくとも1年生は語学や体育の授業を中心に半分ほど対面で行われるようなので、安心してください!
東大ならではの用語①
降年(こうねん):進学選択は2年の夏ごろには決まるので、そこで進振りに参加する基準を満たしていなかった学生(必修科目の単位を落としているなど)は、2年の後半の学期には入れず、一つ学年を落として1年の後半からやり直しさせられます。
駒バック:進振りに参加できたものの、駒場で取らないと進級できない授業が残っている場合を揶揄した言葉です。
逆評定:「時代錯誤社」というサークルが出している、授業や教授に対する学生のレビューをまとめた本です。授業の雰囲気や単位の取りやすい授業を知るのに使います。難易度や先生の厳しさに応じて「大仏(おおほとけ)」「仏(ほとけ)」「鬼(おに)」「大鬼(おおおに)」の4段階で評価されます。
UTL, UTS:"University of Tokyo" の UTに、文科なら"Literature"のL, 理科なら"Science"のSを付けたもの。SNSのプロフィール欄などに自分の所属を示すために書くことが多いです。そこに〇類の数字を付けて文科Ⅱ類ならUTL2とすることも。
学生生活について
東大にはクラス制度がある。
多くの新入生が不安に思うこととして、「友達ができるか」ということがあると思いますが、東大ではその心配は無用です。
他の大学では、自分の取っている授業の先々で、友達を作るのが主だと思いますが、東大には科類と第二外国語に選んだ言語に基づいて振り分けられるクラスがあり、そのクラスでまとまって授業を取ることが多いので、自然と友達になっていきます。
同じクラスのことを「同クラ(おなくら)」と呼ぶのですが、似たような単語として「上クラ(うえくら)」という単語があります。これは一学年上のクラスのことで、上クラの先輩たちが、履修の組み方やサークルなどについて手取り足取り教えてくれるのもよい点です。
日本最大級の学祭「五月祭」「駒場祭」
五月祭は毎年5月に、駒場祭は毎年11月に開かれる学祭で、それぞれ本郷キャンパスと駒場キャンパスで開かれます。
五月祭では各部活・サークルは勿論、1年の各クラスが出店をして、クラスの中を深めていきます。
駒場祭では、部活・サークルが中心となって出し物をします。規模としては五月祭よりは小さいですが、有名人の講演など、内容は盛りだくさんです!
部活・サークルについて
東大は部活・サークルも盛んです。
部活では東京六大学野球や、旧帝大学7校を集めた七帝戦など、全国規模で活動をしています。スポーツ推薦がない分、部活へのハードルが低いのは確かですが、どの部活も日々ものすごい練習を積んでいます!
サークルも多種多様で、テニスサークルから折り紙サークルや狩猟サークルまであります。
東大ならではの用語②
「下クラ(したくら)」「孫クラ(まごくら)」:自分たちの1,2個下のクラスのことです。履修の相談に乗ったりします。
「イカ東」:「いかにも東大生」の略で勉強のできそうな格好の人を揶揄した言葉。実際にはそんな人はあまりいません。
「シケ対」「シケプリ」:クラス一丸となってする試験対策にまつわる用語です。「シケ対」と呼ばれる人が「シケプリ」という、対策プリント(授業内容の要約など)を作って、みんなで共有します。
まとめ
東大の紹介は以上となります!少しでも大学の雰囲気を味わっていただけら幸いです。
東大にはユニークな制度が多くあるので、それらをうまく使うと、大学で学ぶ意味をゆっくり見つけていくことが出来ますし、クラスやサークルなど、楽しい面も多くあるので、ぜひオープンキャンパスや学祭にも足を運んでいただけたらと思います!
【大学生の生活紹介シリーズ】良ければ参考にしてください!