こんにちは。武田塾逗子校で講師をしています、東京大学文科Ⅱ類2年の岡田です!
私大の試験や合格発表が続く中、だんだんと受験に向けた空気を感じ始めているところかと思います。
そんな中多くの人が英語や世界史・日本史といった科目にまず手を付けると思いますが、その裏で、意外と見過ごされがちな科目が古典です。
古典は古文・漢文からなる科目で、共通テストでは200点満点中それぞれ50点分、合わせて100点分もの配点がありますが、「何も勉強していなくても何となく読めてしまう」ことから、あまり勉強しない人もいるというのも事実です。
だからこそ、ここを確実な得点源にすることができれば他の人と差をつけることが出来ます。
そこで今回は、古典で確実に点数を取るための勉強法をご紹介します!
古文の勉強法
①古文単語を覚える
なんといってもまずは古文単語。古文単語は、一見現代語と同じなように見えて、まったく違う意味であることが多くあります。例えば「なやむ」という動詞は、現代語であれば精神的に苦しむことをいいますが、古文では「病気になる」という意味、つまり肉体的に苦しむことを指します。
そのために、単語を全く勉強していないと、なんとなく読めているつもりでも高得点には届きづらいのです。
また、古文単語は1つの単語に対して複数訳あるのも特徴です。複数の訳の中から、文脈に合わせて正しい訳を選びだすためには、すべての訳を完璧に覚えておく必要があります。
古文単語の覚え方は、基本的には英単語と一緒ですが、漢字やイメージを利用するという方法もあるので、自分が最も効率的に暗記できそうな方法を単語ごとに使っていって、単語マスターを目指しましょう!
(参考:「武田塾 英単語を中々覚えられない人必見!確実に効率よく覚える方法!」)
②文法を覚える
単語と同じくらい重要なのが文法です。古文は現代語とは異なる助動詞や助詞、敬語、修辞がでてくるので、それらを完璧に暗記していないと、自分の想像で訳を作り上げてしまうことが多々あります。古文で点数を安定させるためにはそういった不安定な要素を省き、単語単位で意味をとっていくことが必要になります。
また、その文法自体を問題として聞いてくることも多いので、助動詞であれば活用・接続・意味、助詞であれば意味・接続・呼応表現など、基本的な文法事項はどこからどう聞かれても大丈夫なようにしておきましょう。
③古文常識を覚える
古文の世界では、今とは異なる生活が営まれており、中には現代では全く想像のつかないような風習があることもしばしば...
ですから、古文の世界の常識をはじめから知っておくことで、文章の内容をより理解しやすく、イメージしやすくすることができるのです。
漢文の勉強法
①書き下しが出来るようにする。
漢文は昔の中国の文を、日本の古文に書きなおして、意味を取っていく科目です。その書きなおす作業のことを「書き下し」といいますが、日本語とは全く違う構造の文を無理やり古文のように書きなおすので、羅列された漢字をどのような順番で読めば、古文のようになるのかを知る必要があります。
そこで私たちは置き字や再読文字、句形といった文法事項を覚えるのです。
これらの文法事項を覚えるためには、「音読」することをおススメします!漢字を読む順番を直接覚えるのではなく、実際に順番が入れ替えられた後の読みを体に叩き込むことで、読みの順番を逆算できるようになるからです。
②漢文単語を覚える。
漢文では、一つの漢字が日本語とは違う意味をもっていたり、複数の訳をもっていたりします。これを知っておかないと、なんとなくで意味をとってしまい、まったく違う文脈になりかねません。
なので、漢文でも古文と同様に、複数の意味を完璧に暗記して、自分で自由に選択できるようにしておきましょう!
+α:漢文常識を蓄える。
漢文では、古文ほど当時の常識を特化して覚えることはありませんが、それでも文章の内容をイメージしやすくするためには、昔の中国社会を知っておく必要があります。
黄河や長江が当時の人にとってどんな存在だったか、宰相とは何かなどといった知識をさまざまな文章を読みながら、蓄えていきましょう。
また、漢詩の規則も漢文で高得点を取るためには暗記必須です。対句や押韻を覚えて、文法事項をもとに問題が解けるようになれば、完璧です!
まとめ
今回説明した知識は古典を解くうえでの大切な基礎になります。土台を堅実なものにすることで、きっと点数も安定することでしょう。
また、単に覚えただけでは意味がないので、文章の中でも基礎的な事項を使いながら文章を読んでいく練習も必要になります。現代語訳がうまく出来なかったのなら、何が原因だったのか(単語?文法?句形?)を探って、怪しい知識を抑えなおしていきましょう!
地道な作業はありますが、「なんとなく」ではなくしっかりとした根拠に基づいた読解ができるように、頑張っていきましょう!
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