こんにちは!
武田塾横須賀中央校と北久里浜校で講師をしています落合康太です。
私が高校生のときに受験勉強をしていた時の状況や目指していたこと、
悩んだこと、大学での勉強について話をしたいと思います。
少しでも第一志望合格目指して頑張っている皆さんの参考になれば幸いです!
高校1,2年当時の志望校と勉強計画
私は高校入学当時に、東京工業大学の大隅教授がノーベル賞を取ったというニュースを見て
東工大の存在を知り、相対性理論などに興味があった私にとってぴったりの大学だと思い、
東工大に行きたいと考えました。
当時は各大学のレベル感や入試形態などの情報をよく知らなかったのですが、
後から調べたり話を聞いてレベルの高い大学だと知りました。
具体的には、数学は理系でもかなり難しいレベルの問題であり、
5つの大問を3時間かけて全て記述で回答しなければなりません。
配点で見ても全体750点満点中、数学が300点を占めるので、
いかに早く数Ⅲまで固めて演習を多くこなせるかが重要だと知りました。
化学、物理はそれぞれ150点ずつの配点と数学よりは薄い配点ですが
特に化学は全体的な知識を使う癖が強い選択問題や重い計算問題が多く、
高校化学も量がかなり多いため、こちらも早めの対策が必要だと考えました。
一方で、学校では高2から化学基礎が始まるカリキュラムだったため、
学校に先んじて、早くから自分で化学を触っておく事も重要だと思っていました。
私は中学生のときまではサッカーにずっと打ち込んでいた分、
高校生では大学受験に打ち込もうと意気込んでいましたので、
自分なりに勉強計画を立ててなんとか東工大に受かろうと考えました。
調べた結果、数学と化学の先取りが大事だと感じましたので、
高1で一通り数学ⅠAⅡBと化学基礎を終わらせ、高2で数学Ⅲと化学、
高3で数学を演習しながら物理をやるという計画を立てました。
上記の計画では学校の先取りがかなり必要だったので、
計画を実行する上ではかなりの部分を自分で参考書などを使って学習する必要があり、
ネットで勉強の仕方や参考書の情報をよく調べていました。
武田塾チャンネルの参考書紹介とかもよく見てました(笑)
私のオススメ勉強方法!
高校3年間での学習を通じて、
自分にとって適切なレベルの参考書を見つけて1冊ずつ完璧にする
という事が自分の解ける問題を増やしたり、偏差値を上げるために
一番最短の方法であると気づきました。
自分に合った参考書を1冊ずつ完璧にする事のメリット①
今の自分の状況にあった適切なレベルの参考書を使うことで、少しずつ出来る範囲を拡大しつつ、
まだ知らなかった知識や苦手な部分を把握しやすくなり、潰しやすくなる
という事がとても重要だと思います。
どうしても一気に色々な参考書などに手をつけたくなってしまったりもしたのですが、
それは近道に見えて様々な事が中途半端になってしまい、
結果的に遠回りになっている事に気づきました。
自分に合った参考書を1冊ずつ完璧にする事のメリット②
参考書1冊を完璧にするという事は、"確実にここは出来る"という領域を作る
という事に等しいです。
これは模試や入試などで出るレベルの高い問題に対しても、
「ここは出来る領域だから自分の知っている基本的な知識と定石を使うことで解けるはず」と
考えて立ち向かう事で、解法を見つけるという点でとても役に立つと思います。
自分に合った参考書を1冊ずつ完璧にする事のメリット③
自分に合った参考書を1冊ずつ完璧にする事のメリットを2つ挙げましたが、
参考書1冊を完璧にすることは一見簡単そうに見えてかなり難しいです。
1冊を完璧にするには、
よく考えて確認しながら何回か繰り返してその参考書での知識・ポイントを把握して、
なぜそのような流れで解答が書かれているのか、なぜそのような問題の配置にされているのか、
この問題はどのような点で共通した方針で解けるのかなどを考えながら解くという事が必要です。
このように勉強する事で上述の2つのメリットとは別に、かなりの力がつくと思います。
私の場合は、
"ヒントや誘導などを見ずに自分で問題を解けるレベルまでもっていく"
という事を一つの目標にしていました。
受験勉強の結果...
高1から考えていた東工大か、早慶の理工学部を第一志望にし、
高校3年生では受験勉強に励んでいました。
そんな中、たまたま慶應義塾大学理工学部の指定校推薦が取れたので慶應理工に進学しました。
3年間常に、学校には数学が好きな友達がいたり、一緒に受験を頑張る仲間がいたり、
ネットで受験や参考書の情報を集めたり、勉強法や模試のことを話す人がいたり、
そういう状況にいたことが一番影響を受けたと思います。
学校よりも早く自分で新しい単元を進めたり、
参考書のレベルを調べて自分で出来そうなものからどんどん進めていった結果、
学校でその単元を扱う時には3,4回目の復習という形になっていました。
なので、受験勉強をしていたら定期テストもあまり勉強せずとも余裕をもって
成績が取れていたという状況にできていました。
高3の最後に東工大の実践模試や慶應の実践模試も受けたのですが、
一番勉強に苦労した数学はかなり点が取れてとても達成感がありました!
大学での勉強について紹介
私は物理学科なので大学での物理の話を少しさせてもらいたいです。
理工系、特に物理学に興味がある人は是非読んでください!
高校で学んだ物理の発展→大学で学ぶ物理
高校:ニュートン力学→大学:ニュートン力学、解析力学、etc...
高校物理の力学ではニュートンの運動方程式を使って等加速度運動や円運動などを扱います。
一方で大学では、
同じニュートンの運動方程式を使って物体の回転の運動方程式を考えたりします。
使うのは同じ運動方程式ですが、適用範囲がぐっと広がり、様々な運動に運動方程式が使えます。
大学では物理学の大きな枠組みとして解析力学というものをやります。
高校数学で習う微積分を応用して、もっと様々な現象を汎用的に考えられないかという分野です。
解析力学では最小作用の原理という大きな基本原理があります。
物理量に対して、実験結果と比較しながら対称性等を考慮し"作用"という量を考えることができ
この作用が極値をとるようにすることで物理法則が導き出せるというものです。
力学の最も基本である運動方程式や、
電磁気学の最も基本であるMaxwell方程式もこの変分原理と呼ばれる方法から導出できます。
また、素粒子論の最先端でも新しい物理法則を考えるときにもこの方法が使われるようです。
高校:原子、波動→大学:量子力学、etc...
量子力学というものもやります。簡単に言えば、高校における原子分野の続きです。
原子レベルの世界では私たちの住んでいる世界での力学では説明できないような現象が見つかり、
それを説明するために発展してきたものです。
量子力学のマクロ近似としてニュートン力学が成り立つといったこともやります。
量子力学では大別して2つの考え方があり、
シュレディンガーの波動関数を使う波動力学とハイゼンベルグの行列表示を使う行列力学です。
これら2つは違う方式だけど実は同値であるということもやります。
まだ勉強出来てないのですが、ファインマンの経路積分による方法というのもあるらしいです。
実は量子力学は大学入るとすぐやる線形代数や、情報理論などと密接な関係があり、
0か1のビットをベクトルみたいな量子ビットというものを考えることで
量子コンピュータなどの量子情報理論に派生したりしています。
実は慶應の理工学部では量子コンピュータを自由に使えて、
量子アルゴリズムを作って計算させたりできます。
高校:熱力学→大学:熱力学、熱統計力学、etc...
熱力学は高校と比べると、エントロピーなどの新しい概念が出てきてかなり難しくなります。
熱力学ができたあとに量子力学が出てきても熱力学の理論は全く揺るがなかったそうです。
つまり、熱力学には他の理論から独立したマクロの情報をもつ理論として超重要ということです!
熱統計力学というのもあり、統計的な手法を用いてマクロな理論を説明しようとする分野です。
すごく面白い内容が多いです。
物理系を目指すキミへ!
高校の数学でやる、数列、ベクトル、微分積分などは物理学科ではめちゃくちゃ使います。
また、大学の勉強でも、一つ一つのことをできるようにしていくということは重要です。
教科書も内容が多くて理解するのも難しいみたいなものが多いです。
大学で理学系の方に進むことを考えている受験生の方は特に、自分で参考書を使って学んで、
分からないところは他の参考書を見返したり自分で手を動かして納得しながら、
楽しんで自分で勉強を進める練習だと思って受験勉強を頑張るのがいいかもしれません!
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