落ちる赤本の使い方11選!
こんにちは!武田塾八尾校講師のK(京都大学大学院工学研究科)です!
2023年もついに終わりますね!
おそらくこの記事が今年最後になるかと思います。
そんな今回のテーマは「赤本」です。
そろそろ本格的に取り組み始めている方も多いことでしょう。
しかし、「赤本」もただやればいいというものではありません。
この記事では赤本の「間違った使い方」について紹介していきますので、是非皆さんもこれを参考に、「正しい赤本の使い方」でラストスパートを走り抜けていきましょう!
①最新年度を取っておく
まずは1つ目、「最新年度を取っておく」です。
最も最新年度の問題は、本番直前のシミュレーションとして残しておきたい。
そんな受験生は非常に多いと思います、
確かに「実力試し」として最も実力が高まったであろう最後の日にプレ模試感覚で解く、というのは完全に間違った戦略であるとは言えません。
しかし、最も今年の本番の問題傾向に近い出題傾向だと考えられ、一番「美味しい」昨年度の問題をいつまでも触れずに残しておいて、最後の最後に問題を見てみるというのは果たして本当に賢い戦略なのでしょうか。
それよりもむしろ、一番「最初に」昨年度の問題に取り組んで問題傾向や現在の実力との差をしっかりと掴んだうえで、再度本番直前にリベンジする方が最新年度の過去問の価値を最も高められているのではないかと思います、
もし仮に一昨年→去年の間で傾向が大きく変わっていた場合、それを知るのが直前になってしまったらどうするの?という話ですもんね。
最新の傾向が分かればそれに合わせた適切な対策もとれますし、どのような聞かれ方をするのかを知ることで、普段の勉強における着眼点も変わって来ることでしょう。
去年の先輩たちは本番でこの問題を解いたのか!とより本番を身近に想起することもできますし、良い危機感と緊張感を持つためにも、最優先で最新年度の過去問には取り組むようにしてくださいね!
②難問ばかりに目を向ける
次に2つ目は、「難問ばかりに目を向けてしまう」ことです。
もちろん解けなかった非常に難しい問題に意識が持っていかれてしまう気持ちはよく分かります。
しかし、大事なのは過去問から「自分が抜けている基礎的なこと」をしっかりと理解し、それらを固めにいくことのはずです。
いわゆる「難問」を解ける学生なんて皆さんの想像以上に少ないです。
難問のことなど全く気にしなくて良いというわけではないですが、それよりももっと「みんなが取れているのに自分は取れなかった」ような問題に気づき、そこを埋め合わせることの方が大切です。
つまり、合格者たちの「正答率の高い問題」に意識を向けることが大切で、彼らでも落としているような問題は一旦置いておいた方がよいということです。
しかしこうあるべきなのは何となくわかっていても、やはり「こんなに難しい問題が出るのか!もっと難しい問題の対策をしなければ!」と焦ってしまうと、本来取るべき戦略の方向性が大きく変わってしまいます。
基礎固めをまだすべき時期なのに+αの勉強に時間を割きすぎてしまい、戦略を間違えてしまうと結果も大きく変わってしまいます。
絶対に無理ないわゆる「捨て問題」に気を取られずに、「合否が決まる問題」をしっかりと見極めて、適切な戦略を取れるようにしていってくださいね!
③解きまくる
次に3つ目は、「解きまくる」です。
いわゆる「赤本ウィーク」みたいなやつですね。
一見よさそうに見えますし、演習量の多さというのはもちろん悪いことではありません。
ここで言っているのは、「ただとりあえず過去問を消費する」という思考が危険だということです、
「10年分を解く!」みたいに解いた年数をノルマにしてしまうのではなく、あくまでも赤本は本番で点を取るためにツールであるという認識を忘れてはいけません。
しっかりと1年1年を自分の中で消化した上で、そこから課題を学び取って復習に繋げ、その後の戦略を立てていくようにしてください!
④高得点を取ろうとする
次に4つ目は、「高得点を取ろうとする」です。
高得点は勿論取りたいでしょうし、取れてダメなことなどはありません。
しかし、過去問でいくら高得点を取れたところで、それは「合格ではない」と言うのもまた事実です、
要は、「過去問演習で高得点を取りたいがあまり、準備に時間をかけすぎてしまう人」への注意喚起だと思ってください。
いつまでもいつまでも参考書勉強で基礎固めを繰り返して、本来もっと早くに気づけたはずの自分の課題に気づけないのは非常にもったいないです。
さらにそれだけ準備したにも関わらず高得点を取れなかったときには精神的にもかなり落ち込んでしまうことでしょう。
だから、過去問では「高得点なんて別に取れなくてもいいんだ」というメンタルを予め持ったうえで、自分に足りないものを発見しよう!という目的意識をもって赤本に臨んでもらえればと思います!
⑤絶好調で解く
次の5つ目は「絶好調で解く」です。
字面だけでは意味が分かりませんね(笑)
これはどういうことかと言うと、一日の勉強が始まって少しウォーミングアップを終えて、今が一番頭が働いている!と言ったタイミングで過去問演習をするのは控えた方がいいということです。
本番の時間や天気、周りの環境などは自分では決められませんし、おそらく完璧に絶好調なコンディションで試験に臨める可能性は極めて低いと言えるでしょう。
すなわち、過去問に取り組む際は、なるべく予めやる時間を決めておくべきということです、
例えば自分の志望大学が9:00から英語の試験があるのならば、最初からその時間に英語の赤本を解くと決めておいて、その時間帯に向けて自分のコンディションを「合わせにいく」という意識が大切です。
自分の調子がいい時に大事な演習をするのではなく、大事な演習に向けて自分の調子を合わせることができなければ、きっと試験本番で万全なコンディションを整えることも難しいでしょう。
ここからの時期はしっかりと「本番を意識して」、自分で調整できない部分と調整できる部分をしっかりわけて対策するようにしていってください!
⑥赤本お守り状態
次に6つ目が「赤本お守り状態」です。
あまりいないとは思いますが、ただ赤本を「持ち歩いているだけ」の状態のことです。
目の端において自分をモチベートするのは構いませんが、せっかく持っているならば「ただ持っているだけ」というのは絶対にしないで、どんどん使い倒していってください!
⑦覚えずに終わる
次に7つ目が「覚えずに終わる」です。
何度も言ってきたように、赤本で自分の課題が見つかったらそれに対して対策を打たなければなりません。
が、その対策を後回しにしてしまう受験生は非常に多いです、
もちろん色んなミスを突き詰めれば「知識的な不足点」が大半になって来るとは思うのですが、そうして見つかった穴を埋めなければ赤本に取り組んだ意味がなくなってしまいます。
「分からない部分の確認」はできたけど、しっかりと「覚える」ところまで行けていないというのは心当たりのある方も多いのではないでしょうか。
本当にかつてミスしたあの問題を今もう一度出されたら絶対に同じ間違いはしませんか?
これを聞かれて自信を持てない人は、これからは必ずミスをノートにまとめておくなどして「今、その瞬間に覚える!」という癖をつけていくようにしてください!
⑧戦略を立てない
次に8つ目は「戦略を立てない」です。
赤本にはどんどんぶつかっていこう!とは言ったものの、全く考えなしにただ取り組むのももちろんダメですよね、
例えばいろんな問題で課題が見つかった時、「こういう風に解こう!」とか、「ここはこういう聞かれ方をするからこう解いた方が時間効率がいいな」とか「こういう順番で設問に対応していこう!」のような戦略をしっかりと考えて、「それを実践できるかを次の年度で試す」というサイクルが重要になってきます、
何も考えずにただ解くだけでは、「あぁやられた」の繰り返しで全く成長に繋がっていきません。
どこで点数を稼いでどこに時間を使うかなどは常に意識した上で、目的意識をもって普段から最適な解き方を模索し続けるようにしてください!
⑨記録をとっていない
次に9つ目は「記録をとっていない」です。
例えば3年分の赤本を解いてそれでおしまいにしている人は、どの年のどの科目で何点取れていたのかをすぐに見返せるように出来ていますか?
「たしか国語は5割くらいで...」とか、「あんまりできなかったんですけど...」といった手応えレベルの所感しか自分の中に残っていない人は、しっかりと自分の課題に向き合えていません。
自分がどこで間違えたのかの記録をしっかりと残すことで、自分の中での間違えの傾向のようなものが見えてきて新たな課題が見つかるということも十分あり得ます。
1年目と2年目と3年目を解いたときで重複して起きているミスや課題はなにかを見つけられれば、それが解決すべき最優先の課題であることも分かります。
単年ごとにちまちまと改善を繰り返すのではなく、複数年度の自分の課題を俯瞰的にとらえることで、より本質的な改善に繋げていくようにしましょう!
⑩赤本を買わない
つぎに10個目が「赤本を買わない」です。
「赤本の使い方」というテーマでそもそもこれはどうなんだという話ではありますが、やはり多少お値段がしますので、出来ることなら買わずに切り抜けたいと考えている人も少なからずいることでしょう。
持ち運びにも不便ですし、買いたくない理由ももちろんわかるのですが、やはりネットの問題を印刷するだけでは解説が不十分であったり解きづらかったりなど色々な面で苦労することになります。
赤本を1冊持っておくだけで自分の好きなタイミングで詳細な解説が確認できるので利便性としてはこの上ありません。
私立で一部の学部を志望する方は一冊丸ごと買うのはもったいないので塾の自習室などで閲覧・コピーというのもアリですが、できれば第一志望の分くらいは持っておきたいところですね!
⑪へこむ
そして最後は「へこんでしまう」ことです。
メンタル面の話にはなりますが、赤本を解いて必要以上にへこんでしまっている方はいないでしょうか?
「もう本番まであと2ヶ月しかないのに合格最低点に届かなかった…。このままではやばい...」となる気持ちは痛いほどわかります。
しかしここで伝えたいのは、本当に「落ち込まなくて大丈夫」だということです。
むしろこの段階で、自分の行きたい志望校の合格ライン超えてます!と言える受験生の方が少数派です。
みんな直前の直前まで、「本当に超えられるのか?」と言ったギリギリのラインで戦っているということを理解しましょう。
なぜならそれが「志望校」のはずだからです。
自分が簡単に合格できるようなところを志望校にする人はあまりいませんよね。
ある程度の挑戦校を第一志望に据えた以上は、普段の過去問演習の結果で一喜一憂するのではなく、最後の最後まで気を落とすことなく自身の合格可能性を少しでもあげることに尽力すべきです。
今の時期にあなたの志望校で余裕の合格点を取れている人がもしいたならば、その人はあなたのライバルではありません。
皆さんと同じように、合格ラインから30%ほど下のラインで足搔いて頑張っている人達が、本番で戦うべき相手なのです。
そんな時、うまくいかない自分に気を落としてしまって失速する受験生と、とにかく合格を見据えて一直線に頑張り続ける受験生ではどちらが合格に近いかは明らかですよね
今という「運命の分かれ道」を乗り越えて合格を掴むためにも、決してうまくいかない結果にへこんでしまうことなく今何をすべきかを考えて、最後まで諦めずに頑張り抜いてください!
まとめ
さて、今回は「赤本の間違った使い方」について紹介していきましたがいかがだったでしょうか。
結局この時期になってくると一つ一つの取り組みに対する「メンタル」が最も重要になって来るのかもしれませんね。
今回の内容をもう一度まとめると、
「落ちる赤本の使い方」は
①最新年度を取っておく ②難問ばかりに目を向ける ③とにかく解きまくる ④高得点を取ろうとする
⑤絶好調で赤本を解く ⑥赤本がお守り状態 ⑦覚えずに終わってしまう ⑧戦略を立てずに解く
⑨記録を取っていない ⑩赤本をそもそも買わない ⑪自分の結果に凹んでしまう の11個ですね!
本当に受験というものは最後の最後まで結果がどうなるかなんて誰にもわからないものです。
とにかく今自分が出来ることに全力を尽くして、少しでも合格の可能性を上げられるように頑張ってください!
それでは良いお年を!
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