長文読解には壁が多い!
こんにちは!武田塾八尾校講師のK(京都大学工学部)です!
さてさて、今回の記事は高1高2高3、理系文系問わず全員が対象になるであろう、英語長文に関する記事になっています。
特に受験生の皆さんの中には、そろそろ英語も長文読解のレベルまで進んできた人も多いのではないでしょうか。
あるいは、がっつり勉強はまだしていなくても、何度か模試などで英語長文には触れてきているはずです。
長文読解は自由英作文などと並び、「英語」という科目の中でもほぼ最終到達点に位置するのでなかなか一筋縄ではいかないですよね…
単語力や文法の知識は言うまでもなく、文章を正確に解釈する力や、筆者の意図を読み取る力、時間制限に間に合うように素早く理解する力など、今までの学習で身につけてきたたくさんの「英語力」を総動員しなければならないと同時に、扱うテーマによっては無限に難しくなりうるので、つまずいてしまう人はかなり多いと思います。
というわけで、今回の記事では、長文読解に取り組むうえでつまずきがちなポイントを5つ紹介し、それぞれについてどのように克服していけばよいかを紹介していきます!
最後に長文読解の学習におすすめの参考書もいくつか紹介しますので、ぜひ最後まで見てくださいね!
追記:少し長めの記事になってしまったので、自分のレベル感に合わせて以下の目次から見たい項目までスクロールできます↓
つまずきがちな5つの壁!
①語彙力
まずは1つ目の壁であり、今から紹介していく5つの中でも最も初歩的なものとなります。
紹介していく順番にレベルが上がっていきますので焦って⑤の内容をどうにかしようとするのではなく、①の内容から着実に力をつけていきましょうね!
というわけで1つ目は「語彙力」の壁です。
簡単に言えば「単語力」であったり、「熟語」の知識の部分ですね。
そもそもこれがないと長文はまともに読めませんから、明らかに単語や熟語がわからないせいでつまずいている…という方は、しっかりと対策を練る必要があります。
ここでオススメになるのが、「長文中に出てきたわからない単語(熟語)にはしるしをつける」です!
分からない単語が出たらその問題は一旦投げ出して、もう一度単語帳などに戻る!という方も多いと思いますがちょっと待ちましょう。
まずはその時訳が浮かばなかった単語に対して丸をつけるなどして、自分がどの単語がわからなかったのかを後からすぐわかるようにしましょう。
そして、その丸を付けた単語を、単語帳の最後の索引ページで調べてみるんです。
すでに学習した範囲に該当する単語だった場合は要注意です!
その範囲付近の単語は定着があまい可能性があるので、早急に復習するようにしてください!
逆に、まだ未学習範囲の単語だった場合は、後々覚えていく単語のはずですので今は頭の片隅にとどめておく程度でも構いません。
とにかく、自分が今まで学習してきた内容がしっかりと身についているのか、という点は常々意識しておくようにしましょう!
②文法・解釈
そして2つ目の壁が「文法・解釈」です。
単語や熟語はしっかり訳が分かるけど、1文としての構造がわからなかったり、意味が何となくでしか訳せなくて、正確に解釈できない場合などがここに該当します。
文章内における主語や述語の正確な把握、すなわちSVOCを正確に判定できるかであったり、「that」や「as」、「it」など使われる文脈によって意味が変わる単語の役割をしっかり訳出できるかどうか、などがこの壁につまずいているかどうかの指標となります。
もしこの辺りでつまずいている、と感じる人は、一度英文解釈の参考書に戻ってみて、訳や構文などでどのような点に注意すればいいのかなどをしっかりと復習するようにしましょう!
③文章の内容理解
続いての壁は「文章の内容を理解できているかどうか」になります。
このあたりからは英語の知識のみならず、自分が前提として持っている知識も影響してくる場合も多く、少しレベルが高い壁になってきます。
文章の訳はとりあえずできるけど、結局筆者が何を言いたいのか分からない、であったり、前提となる知識が欠落しているため、単語・熟語などの知識だけで訳した日本語訳が、すこし歯がゆい感じになってしまうことはないでしょうか。
例えば「宇宙」関連の話であったり、「学術」系の文章に当たると単語はわかっても何言ってるのか分からない、というのは往々にして起こり得ます。
知らない知識の話をされてもなんのこっちゃ…というやつです。
これについては、なかなかこれといった克服法があるわけではないのですが、やはり普段から様々なことに興味をもって調べてみたり、国語や英語の文章などで気になった内容はとことん深ぼっていく癖をつけておくと、思わぬところで実を結ぶかもしれません。
誰でもできる簡単な方法を紹介すると、
1つ目は「段落ごとに簡単なメモを残す」というものです。
筆者の主張というのは段落の終盤に来ることが多く、その部分だけでもしっかり訳出して正確に解釈ができれば、文章全体への理解があらぬ方向へ飛んでしまうことは避けられるはずです。
ただそれも先の段落に行くにつれて忘れてしまい、主張がこんがらがったりするので一言メモを残しましょう!という方法ですね。
もう一つは、「接続詞に注目する」ですね。
特にHoweverなどの逆接の接続詞は要注目で、この後には重要な主張が来る場合が多いです。
「確かに〇〇というように一般的には考えられている。しかし私はこう考える」
のように、一度譲歩してから主張を展開するというのは英文に限らずよく見られるやり方です。
文章への内容理解が甘いな、と感じる人は、筆者の「主張と考えられる部分」に特に着目したり、普段から様々な知識を身につけるなどして、読解力を上げていきましょう!
④文章が読めても問題が解けない
そして4つ目が、文章の内容はおおかた分かっているのに問題に間違えてしまう、というものです。
まあ分かったつもりだった、ということもあるかもしれないですが、これは共通テストなどの文章量が多く時間的に厳しい場合にありがちなものだと思います。
全ての選択肢をしっかりと吟味できず、とりあえず一番現在の理解に近いものを選ぶと違った…ってやつですね。
入試なんてものは大概1つくらいはいやらしい騙しの選択肢が用意されているので、それに引っかかってしまうのはもったいないです。
これの対策はもう1つだけで、その選択肢の内容が本当に本文に書いているのかどうかをしっかりと確認することです。
やらしい誤答選択肢に多いのが、「本文に書いていることに加えて、さらっと書いてないことも言っている」であったり、「後々否定されるが部分を読めば正しいことを言っている」などですね。
時間が心配なのもわかりますが、この手の問題は配点が高いことも多く、次正解したところで±0ということもあります。
落ち着いて確実に、1問1問正答を吟味する癖をつけていきましょう!
⑤スピード
そして最後の壁が「スピード」です。
どれだけ勉強しても結局最終的にぶちあたるのはここになるでしょう。
この段階まで来れている人は、もうとにかく演習量をこなして理解の速度を上げていくしかないので、特訓あるのみです。
時間が十分にある人は、下に示すような参考書や、音読教材なども使って、英語の即時理解の練習にも取り組んでいってみてください!
長文読解おすすめの参考書
では最後に、おすすめの参考書をいくつか紹介して終わりにしたいと思います!
①『関正生のThe Rules 英語長文問題集』シリーズ
このシリーズは、上にあげた1の他に2~4までに分かれており、それぞれについて長文読解で重要な「ルール」について解説されています。
「解説が丁寧でわかりやすい」のももちろん重要ですが、この参考書は「解ける人の視点や考え方」を学ぶことができるので、皆さんの力になってくれることは間違いありません。
1冊ですべてが身につく、というわけではなく、4冊すべてでワンセット。といった感じなので、難関大学志望の人は4まで全て取り組んでみることをオススメします!
②『関正生の英語長文ポラリス』シリーズ
こちらも①と同様シリーズものになっており、2番の応用レベルと、3番の発展レベルの3段階に分かれています。
こちらは解法やテクニックのインプットというよりはむしろ、「仕上げのアウトプット」用の参考書として最適なものとなっています。
入試の傾向を踏まえた問題の選定がなされているので、ある程度自信がついて近年の傾向を踏まえた問題に挑戦したいという人は是非取り組んでみましょう!
③『レベル別英語長文問題ソリューション』シリーズ
こちらは上に示したように「通常版」と「最新テーマ編」の2種類に分かれており、それぞれについて3段階、計6冊が用意されています。
この参考書の特徴としては、「短めの長文、音読練習を重視、構文が振っている」の3点です。
通常版でしっかりと基本的な部分をマスターしたのち、最新テーマ編はポラリス同様仕上げの問題集として使うことをオススメします。
過去問よりも取り組みやすいものとなっていますので、
今まで上げたものをすべてやるとするならば、理想的な順番としては
1.「ソリューション(通常版)」→2.「The Rules」→3.「ポラリス」→4.「ソリューション(最新テーマ編)」がオーソドックスかなと思います。
適宜自分に必要なものを見極めて取り組んでみましょう!
④『英語長文ハイパートレーニング』シリーズ
こちらは王道中の王道ですので、実際にやったことがある人も多いのではないでしょうか。
こちらも超基礎編、標準編、難関編の3段階のレベルに分かれており、長文参考書の雛形となっているものでもあります。
先にあげた①~③もこちらを進化させたようになっているのですが、特にこの参考書は長文に苦手意識が強く、何をしたらいいかわからない!という人にオススメのものとなっています!
⑤『英語長文レベル別問題集』シリーズ
こちらも難易度が6段階に分かれており、自分に合ったレベルから始められるのが魅力的です。
特に、ハイパートレーニングに取り組む前後にやってみて演習量を確保したり、しっかりと構文を習得することもできますので、1冊目の参考書としても最適なものとなっています!
その他『やっておきたい英語長文』シリーズ 『イチから鍛える英語長文』シリーズ
こちらも書店等で押されていることも多く、利用している人も多い参考書です。
上にあげたような5つの参考書を一通り終えられた人が、さらに演習量を稼ぎたい場合にはうってつけのものとなっています!
こちらはいろんな参考書のいいとこどりのような参考書になっており、コスパもかなりいいので余裕がある人は取り組んでみることをオススメします!
まとめ
さて、今回は英語長文読解に取り組むうえでつまずきがちなポイントを5つと、おすすめの参考書について幾つか紹介していきましたがいかがだったでしょうか。
もう一度簡単にまとめると、
①「語彙力」の壁に当たっている人は、「分からなかった単語にしるしをつける!」
②「文法・解釈」の壁に当たっているひとは、「thatやasなど複数の役割を持ちうる単語の構文をしっかり覚え、もう一度しっかり復習する!」
③「文章の内容理解」の壁に当たっている人は、「段落ごとにメモを残したり、接続詞に着目して筆者の主張を把握する!」、「あるいは普段から様々なことを調べてみて、前提知識を充実させる!」
④「問題が解けない」の壁に当たっている人は、「一つ一つの選択肢をしっかり吟味する癖をつける!」
⑤「スピード」の壁に当たっている人は、「とにかく演習量を積む!」
の5つですね!
上にあげた参考書もさすがに全部やれるほど英語に時間を使う余裕がある人も少ないと思いますので、自分に本当に必要なものは何かを見極めて、長文読解の学習を進めていきましょう!
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