こんにちは!
武田塾蕨校です!
今回は、私も所属する機械系学科についてお伝えしようと思います。特にやりたいことがない、あまり大学での学びを想像できない、といった方向けの記事です。当てはまる方も、当てはまらない方も、ぜひ最後までご覧ください!
「理系を選んだは良いものの、やりたいことがない、まだ見つからない…」という方へ
多くの高校生は、高校2年生に進級する段階で文理を選択すると思います。文理選択は大きな岐路となることが多いでしょう。そのような大事な選択を迫られ、理系を選んだものの、ハッキリ言ってその先はあまり考えていない、という方も多いようです。
そんな迷える高校生に、声を大にして言いたい。
「機械系、良いよ!?」
本記事ではそう思ってもらえるよう、機械系の学部、学科をテーマに書こうと思います。
機械系をお勧めする理由
機械系の学部学科をお勧めする理由はいくつかありますが、今回はその中でも以下の3つを厳選してお伝えしようと思います!
- 高校の勉強 → 機械系の勉強は移行しやすい
- 想像以上に多種多様な勉強ができる
- 機械系の人材はどこでも重宝される
高校の勉強 → 機械系の勉強は移行しやすい
晴れて大学生!となっても、いざ大学生活が始まってみると「想像と全然違った…勉強がつまらない…」という人がいるのも事実です。特に、高校生までの勉強と大きく異なると、このように感じることがあります。
その点、機械系学科で学ぶ科目は高校物理の延長にあり、比較的親しみやすいといって良いでしょう。個人的な意見ですが、高校物理を解く感覚に最も近いのは、機械系学科の勉強です。「物理学科の勉強じゃないの?」と思うかもしれませんが、物理学科の勉強は、どちらかといえば数学の勉強に近い、と感じる人が多いようです。物理学科は多くの場合「理学部」に属しており、問題の答えを出すというよりも、真理を探求するといった方向性のようです。
一方で、工学部に属することが多い機械系学科は、実際に活用することを目標にします。したがって、大学入試問題で正しい解答を求められたように、機械系の勉強も正しい答えを導き出せるか?が(基本的には)重視されます(もちろん、本質的な追求も大切ですが)。
例えば、「機械力学」という科目では、単振動の進化したものを扱います(バネだけではなく、減衰を促す要素が追加された系です)。実際に私が受けた授業では、導入の演習として大学入試の過去問が課されました(笑)。「高校生の時たくさん見たヤツ!」と突っ込んでました。それくらい高校物理との親和性が高いのです。
以上のような点で、高校の物理が嫌いでないなら、機械系の授業が嫌いになることも恐らくないでしょう。ギャップに苦しむ心配もありません!!!逆に言えば、高校物理が嫌いな方にはあまりお勧めできないかもしれません…
想像以上に多種多様な勉強ができる
「機械系っていったら、工場でモノ作ったり、機械いじったりするための勉強ばっかりなんでしょ?」と思っている方、その勘違いはここまでです。
機械系学科は、多くの場合”四力”と呼ばれる科目を必修として勉強します。”四力”とは、
- 機械力学
- 熱力学
- 材料力学
- 流体力学
の4つをまとめた呼び方です。これらの科目については以下↓の記事で詳しく紹介していますので、そちらもぜひご覧ください。
これら4つの基本を習得できると、身の回りのことを数学的に理解できます。
例えば、
- ビルが地震でも大きく揺れないのはなぜか(機械力学)
- 日々使うエネルギーがどのように循環しているのか(熱力学)
- 構造物にどのような負荷がかかっているのか(材料力学)
- 車や船、飛行機がなぜあのような形状をしているのか(流体力学)
などがあげられます。”工場”や”機械”よりは身近なところにもつながっているイメージが少しはできたのではないでしょうか。
また、近年だと情報系学科の人気が上昇しており、”機械”は古い、というイメージを持つ方もいるかもしれません。そのような方のために補足すると、機械系でもいわゆる”プログラミング”や、”機械学習”を多く活用しています。例えば流体力学では、かなり複雑な現象を対象とするため、人の力だけでは解くことが出来ません。そこで、コンピュータを活用して数値計算をするCFD(Computational Fluid Dynamics)を利用します。コンピュータを活用するので、当然プログラミングは必要です。その他にも例えば、最適な構造を決定するために機械学習を活用する場面もあります。機械系学科では、高校生の方がイメージできるようなIT技術を、道具として利用する、といったところでしょうか。
このように”機械”という名前が付いていますが、勉強する内容は、身の回りの現象から情報系技術まで様々ということです。その他にもまだまだ紹介したい科目がありますが、今回は割愛します。以下↓の記事では、私の所属する学科での授業について書いてあるので、こちらもご覧ください。
【講師の大学紹介】早稲田大学 基幹理工学部 機械科学・航空宇宙学科
機械系の人材はどこでも重宝される
大学での勉強からは少し離れますが、理系学科の中でも、特に「機電系」というくくりがあるのをご存じでしょうか。"機械"系の学科と"電気(電子)"系の学科をひとまとめにした呼称です。わざわざこの2つをくくるのには理由があります。それは、多くの場所で必要とされるからです。簡単に言えば、就活で有利です。
文明を成り立たせる上では、形のあるモノを作っていくことが必要不可欠です。業界で言えば、自動車や家電メーカーはもちろん、食品メーカー、建設、プラントなどなど…。典型的な”機械”を扱う業界だけでなく、身の回りを形作っている様々な業界で”モノを作る”ということが行われています。
ここで必要になるのが、機械系学科出身でモノづくりに関する幅広い知見を有した人材です。しかも、様々な業界で必要とされるため、必要とされる人数も必然的に多くなります。また、機械系学科では数値計算を通してプログラミングに精通している人も多いため、IT系業界でも活躍できる可能性も存分にあります。
以上のような点から、機械系の人材はどこでも重宝されるといえるでしょう。それはつまり、就活で有利ということです。
まとめ
以上、機械系学科のお勧めする点についてお伝えしました。
これをきっかけに、機械系学科への興味が少しでも湧いてくれればと思います。
そうでなくとも、少しでも大学や学部選びの参考になれば幸いです!
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