こんにちは、武田塾蕨校です!
今回は、大学で学びたい分野がある程度決まっている理系受験生に向けて、志望校選びの参考になる情報をお伝えしようと思います。「なんだ、よくある話じゃないか」、と思うかもしれません。が、なかなか見かけない「研究室」という観点からお話ししようと思います。具体的な大学生活まで含めて考えたい、という方は必見です!
理系に進む≒研究をする⁉
みなさん、大学では何がしたいですか?勉強、サークル、アルバイト、恋愛、趣味…などなど、色々思いつくと思います。しかし、受験生にはあまり意識されていない要素があります。それは、「研究」です。「研究?そんな仰々しいこと、本当にするの⁉、研究者になりたいわけじゃあるまいし…」なんて思った方、いませんか?その気持ち、わかります。しかし、特に理系の場合、4年次に取り組む「卒業論文」≒「卒業研究」です。つまり、多くの場合は大学を卒業するためには避けて通れない道です。
そんな卒業論文ですが、もちろん1人だけの力ではできません。小学生の自由研究や、中高でのちょっとした調べものとは異なり、かなり専門的な内容に踏み込んで取り組むからです。場合によっては高額な実験器具を使ったり、大きな装置を使ったりすることもあります。そりゃあ、1人ではできませんよね。そこで登場するのが、今回のテーマ「研究室」です!
「研究室」とは
研究室とは、大学の指導教員(教授、准教授などの先生)の下に大学生、大学院生等が集まってできる比較的少人数の集団のことを言います。「ゼミ」と呼ばれることもあるようです。また、そのグループの拠点がある部屋、場所を指すことも多いです。こちらには先生の居場所だけでなく、学生用の机、PCなども用意されており、イメージとしてはオフィスの一室、という感じです。
「○○君はどこ研究室所属だっけ?」
「研究室に寄ってから帰るねー」
なんて話している人がいたら、それはおそらく理系大学生でしょう。
さて、そんな研究室ですが、上でお伝えした通り卒業論文を書くために所属するといって良いでしょう。つまり、この集まりの目的は卒業論文、すなわち「研究」です。名前の通りですね。教員は、自身の研究を進める一方で、学生の研究の指導もしてくれます。よって、「卒論のテーマ=教員の扱っているテーマ」です。多くの場合は、研究室内にいくつかの班があり、それによって扱うテーマが決まっています。
つまり、「どの研究室に在籍するか」=「卒業論文で何をテーマにするか」ということです。卒業論文は大学4年間の集大成ですから、「大学生活を何のために過ごしたのか」、という壮大な問いの方向性もある意味研究室で決まってしまいます。さらに言えば、理系の場合は大学院まで進学することが多いです。この場合4年+修士2年(+博士3年)、の長期間の付き合いになります。
生活の中心が研究室になる?
「研究室の概要は理解できたけど、研究室と関わるのは卒論を書く忙しい時期だけでしょ」
なんて思った方いませんか?確かに研究室によってはそのようなところもあるかもしれません。しかし、基本的に理系大学4年生の生活の中心は研究室になることが多いです。というのも、卒論は実際に「書く」という作業の前に膨大な準備が必要だからです。
例えば扱うテーマについて、「最近のトレンドはどのようか」、「今までの研究でどのようなことが分かっているのか」といったことを知るために、実際にその領域の学術論文をたくさん読む必要があります。この際、読んでいてわからないことや、自分のテーマとの関わりについて、先輩に聞いたり教員に相談したりすることも多いです。
他にも、実験をするときのノウハウを先輩から教わったり、同じテーマの少人数で勉強会(ゼミ)を開いたりと、多くのことに取り組むことになります。そしてなによりも、実際に手を動かして実験をすることが多いでしょう。
以上のような理由から、「大学に通う」、というより「研究室に通う」という状況になることが多いです。以下、大学4年生のある一日の例です。
- 朝、キャンパスに到着。研究室へ向かう
- メンバーと雑談したのち、授業へ向かう
- 授業後、お昼ご飯を食べて研究室に戻る
- 論文を読み、内容をまとめたスライドを作る
- ゼミでスライドを発表し、教員から指導を受ける
- 夕方ごろ帰宅
生活の拠点が研究室になっていますね。
ただ、すべての研究室でこのような生活になるとは限りません。週〇日は研究室に行き、他は家にいられる、という研究室も多いです。週1コマだけ通えば問題なく卒論を進められるという研究室もあるでしょう。一方で、平日は毎日朝から夜までいなければいけない、といういわゆる”ブラック”な研究室も存在します。つまり、所属する研究室によって生活スタイルは大きく変わりうるということです。
以上の説明で、「どの研究室に在籍するか」、で色々なことが変わると分かったと思います。つまり、
- 卒論で何をテーマとするか
- どれくらい忙しい生活になるか
に影響があります。他にも、
- 教員との相性は良いか
- 研究室の雰囲気は自分に合うか
なども重要な要素でしょう。「テーマには満足しているが、周りの仲間がやる気のない人ばかりでやりづらい」なんて状況になったら、自分のやる気まで無くなってしまいます。
受験生の内は…
以上の点から、研究室選びは大学、学部、学科を選ぶのと同じくらい大切な事項でしょう。
しかし、受験生の内から考慮できる点は限られています。それは、「研究室でどのようなテーマを扱っているか」です。他は入学してみないと分からないことばかりです。逆に言えば、「学部学科の研究室のテーマ」は、志望校選びの際の指標にできるということです。
例えば、「A大学とB大学、どちらを受験するか迷っている」といったときは学科HPなどを覗いてみましょう。どのような研究室があり、どのような研究がなされているか、なんとなくわかると思います。その上で、興味を持てる研究室が多い方を受けるという選択をすることができます。
注意
ただ、注意しなければいけないことがあります。それは、志望校選びにおいて研究室を重視しすぎない、ということです。あくまでも、迷ったときの最後の指標にする、というのが大切です。
これには訳があります。それは主に、
- 入学~研究室に入るまでに自分の興味が変わることが多い
- 研究室に入るまでに、研究室の様子が変わることもある
- 「○○研究室に入りたい」といって入学しても、必ずしも○○研究室に入れるとは限らない
の3つです。
1つ目2つ目は、その通りです。大学入学から研究室配属までは、多くの場合3年かかります。この間に自分の興味や研究室のテーマが変わってしまったら、「何のためにこの大学に入ったんだ?」となってしまいます。
意外と大切なのが3つ目です。研究室は少人数のグループであるため、必ずしも自分が希望した研究室に配属されるとは限りません。「○○研究室に入るため(だけ)にここに入学したんだ!」といった場合でも、かなり分野の異なる研究室に配属される可能性もあるのです。「こうなるのなら他の大学に行きたかった…」となってももう遅いでしょう。
つまり、志望校選びにおいて研究室のこと第一に考えてしまうと、希望が通らなかった場合にその大学を選んだ意味が無くなってしまうように感じられます。ですので、まずは大学全体の雰囲気、通いやすさなど、王道の視点で志望校を選ぶのが良いでしょう。
おまけ:研究室の配属は戦い
希望の研究室に配属されるとは限らないと書きました。では、どのように配属先が決まるのでしょうか?これは、大学や学部学科によって、さらには年によって異なります。
よくあるのが、1~3年生での成績順に希望が通っていく、というスタイルです。この場合、成績が低いと志望する研究室に入れる可能性が下がります。
他にも、定員を超える志望があった場合は学生同士の話し合いで解決する、というスタイルも聞いたことがあります。また、話し合いの代わりに「あみだくじ」、「じゃんけん」を用いるなんてこともあるそうです。ここまでくると、もはや自分ではどうしようもなくなりますね。
ただ、やはり成績が高いほど配属で有利になることが多いようです。「受験が終わったら大学での勉強はそこそこでいいや」なんてサボっていると、研究室配属のときに後悔するかもしれません。少なくとも最低限は勉強する習慣を残しておきましょう!
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