こんにちは。武田塾蕨校講師の橋本です。今回は政治・経済のおすすめの参考書を紹介します。
政治・経済の参考書にはどのような種類があり、どれを使うべきなのか知っていますか?
日本史や世界史では一問一答などの有名な参考書がよく知られていますが、政治・経済に関しては有名な参考書についてあまり知られていないのではないでしょうか。
そこで、政治・経済を勉強するにはどの参考書を使えばよいか、私大文系志望の受験生向けにおすすめの参考書を紹介していきたいと思います!
用意すべき参考書一覧
まず政治・経済の勉強を始めるうえで用意すべき参考書は、
・講義系参考書
・↑上の講義系参考書に対応するアウトプット用問題集
・演習用問題集
の3つです!
まずこの3種類の参考書を用意し、講義系参考書→アウトプット用問題集→演習用問題集の順番で勉強を進めていくことをおすすめします。
講義系参考書&アウトプット用問題集
政治・経済を勉強する上でまず初めにやってほしいことは、講義系の参考書をしっかりと読み込むことです。この講義系参考書に書かれている内容をどのくらい頭に叩き込めるかが政治・経済の勉強で一番重要になってくると個人的に考えています。
では早速、私大文系志望の受験生におすすめの講義系参考書&アウトプット用問題集を紹介します。
☆「畠山のスパっとわかる政治・経済爽快講義」
「畠山のスパっとわかる政治・経済爽快講義 改訂第6版」(Z-KAI)
【概要】
この参考書は大学入試の基礎レベルから早慶などの難関レベルまで幅広い知識が網羅されているため主にMARCH以上の私大文系志望の受験生におすすめですが、大学入試で政治経済を選択するすべての受験生に対してメインの参考書としておすすめできます!
見開きの左ページに政治・経済の頻出事項が板書形式で書かれており、単に知識を丸暗記するだけでなく、どのように覚えていけばいいかまで踏まえてわかりやすく整理されています。
右ページには「爽快講義」という、板書の内容だけでは読み取れない詳細の知識が親しみやすい文体で詳しく説明されており、まるで予備校で授業を受けているかのような感覚で勉強できるため、政治・経済が苦手な人でも抵抗感なく学習できると思います。
私も政治・経済の勉強を始めるうえで一番最初に使ったのがこの参考書でしたが、楽しく読みながら勉強できました。政治・経済という科目がさらに好きになったのもこの参考書のおかげだと思っています。
【注意点】
この参考書は政治経済の予備知識が全くない初学者にとっては難易度が少し高めになっています。そのため、MARCH以上のレベルの大学を志望する場合でも、政治・経済の知識が全くないという方は、もうひと段階易しい参考書から取り組むことをおすすめします。
また、この参考書は収録されている情報量が非常に多く、赤字で書かれている箇所だけでも量がとても多いため、一度ですべて暗記しようとすると進むペースが遅くなり、入試までに間に合わなくなる可能性があります。一周目では赤字をすべて覚えようとするのではなく、赤字をチェックしながら講義を読んで理解するのを念頭に置いて取り組んでみて下さい。
【使い方】
この参考書には姉妹編の問題集として「畠山のスパっととける政治・経済爽快問題集」という教材があります。「畠山のスパっとわかる政治・経済爽快講義」と対応しているため、セットで使うことをおすすめします。
↓
☆「畠山のスパっととける政治・経済爽快問題集」
まずは講義系参考書である「畠山のスパっとわかる政治・経済爽快講義」で知識を覚え、「畠山のスパッととける政治・経済爽快問題集」でその覚えた知識を使って解けるかどうかを確認するようにしましょう。
講義系参考書でインプットした内容をこの問題集でアウトプットするという作業を行うことでより効率的に暗記を行うことができます。
講義系参考書の一章を読み終えたら問題集で一章の問題演習を行う、といったサイクルを一冊終わるまで繰り返し、大体2周終わったら問題演習に入りましょう。
演習用問題集
ここまできたらあとはインプットした知識をどれだけアウトプットできる力を持っているかどうかの力試しをするのみですが、とはいえいきなり志望校の過去問演習に入るのは危険です。
なぜなら大学によって問題の出題傾向が異なるからです。
例えば政治分野はあまり出題されず経済をメインに出題されるパターン(経済学部によくあるパターン)や、細かい年号が問われるパターン、記述問題が出題されるパターンなど、大学によって異なる傾向がみられます。
大学の傾向をつかむためにはもちろんその大学の赤本に取り組むのが一番手っ取り早いのですが、講義系参考書でインプットした後いきなり一つの大学の赤本を中心に問いてしまうと、その大学以外の大学の問題が解けなくなってしまうおそれがあります。
また、赤本は難易度も高いため、いきなり取り掛かると全く歯が立たず挫折してしまう可能性が高いです...。
そこで、様々な私大の出題パターンに慣れるように、複数の私大の過去問を集めた「私大攻略の政治・経済」という演習用問題集に取り組むのがおすすめです。
☆私大攻略の政治・経済
この参考書は分野ごとに問題がSTEP1~3に分かれており、STEP1は基礎的な問題で、STEP2,STEP3になるにつれ段々難易度が上がっていきます。日東駒専をはじめ、MARCHや早稲田などの有名大学を中心に全国の私立大学の過去の入試問題が載っているので、私大志望の人にぴったりです。
STEP3は早慶や、難関として知られている中央大学法学部の記述問題など、かなり難しい問題が出題されているため、まずはじめにSTEP1,2から取り組みましょう。そしてSTEP1,2が1周終わり次第、STEP3に取り組むことをおすすめします。
この問題集も何周も取り組むことによって、私立大学の入試で合格点をとることができる力を身に着けられます。
この参考書を2周ほどしたら各大学の赤本演習に入りましょう。
わからない単語は用語集で調べる
上記で紹介した講義系参考書&アウトプット用問題集と問題集のほかに持っておくと便利なのが用語集です。
「用語集 政治・経済 改訂第7版」(清水書院)
特に過去問を解いていると今まで取り組んできた参考書にも載っていないような難しい単語や知らない単語がたくさん出てくるかと思います。
この用語集には政治経済の入試問題で頻出する5600語の用語と詳しい解説まで載っているので、わからない単語が出てきたら辞書代わりにこの用語集で調べるのがおすすめです。どんなに難しい単語も大体載ってます。
この参考書は必須ではありませんが、過去問演習に入るときやMARCH以上の難関私立大学を受験する方は買っておいて損はないと思います。
一問一答は使うべき?
ここまで政治・経済を勉強する上で用意するべき参考書について紹介してきましたが、社会科目の鉄板である「一問一答」が登場していないことにお気づきですか?
世界史や日本史だと一問一答を使うのがオーソドックスだと思いますが、政治・経済では一問一答を使うのは必須ではないと考えています。
理由としては、一般的に売られている政治・経済の一問一答の参考書は共通テストレベルよりも内容がかなり難しいということと、政治・経済の入試問題では語句自体を聞かれるというよりも、語句の意味だったり法律の細かい内容が聞かれることが多いため一問一答ではカバーしきれないということが挙げられます。
しかし、一問一答も使い方を工夫すれば十分に活用することができます!おすすめの使い方としては分野ごとに取り組む方法です。
例:国際政治分野を集中的に対策したいという場合
講義系参考書で国際政治分野だけをじっくり読み込む
↓
一問一答で国際政治分野を解き、語句を暗記する
↓
別の問題集で国際政治分野の問題に取り組んで実力を確認
一問一答は簡単なレベルの語句から難関大学で出題されるようなレベルの難関なものまで幅広く暗記することが出来るので、特定の分野を徹底的に勉強したい場合はこのように問題集で演習をする前にその分野に該当する範囲の一問一答に取り組んでみてください。
教科書や講義系参考書を読み込んでしっかり頭にインプットしたうえで、問題演習を行う前に知識の最終確認をするつもりで取り組むとさらに効果的です。
最後に
今回は政治・経済のおすすめの勉強法や参考書について紹介しました。
使う参考書自体は多くないので、とにかくこの少ない参考書の一冊一冊を完璧にして、あとはひたすら過去問や問題集を解きまくることが大事です。
政治・経済だけではなく日本史や世界史においても言えることですが、社会科目は基本的には暗記なので、入試直前まで覚えれば覚えるほど本番で高得点をとれる可能性が高くなる科目だと思っています。
最後まであきらめずに勉強することで志望校合格につながるので、受験生の皆さんは頑張ってください!
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