ブログ

【理系現役高校生の独学】物理初学者の勉強法について

こんにちは!武田塾蕨校です!

今回は、多くの現役高校生が戸惑うであろう物理の勉強法、特に最初に物理に触れる場合についてお伝えしようと思います。高校1、2年生で初めて物理を勉強しているがよく理解できない、という人が多いのではないでしょうか。そんな人のために、最初の理解の手助けとなるよう書こうと思います。問題演習を進めていく方より、初学者に向けた内容です。「物理がとっつきにくくて困っている」、という高校生は必見です!

物理の勉強の難しさ

 高校の授業で、あるいは講義系の参考書で初めて物理を勉強していて、こうなることはないでしょうか?

分かっていたつもりなのに、徐々に怪しくなっていって、気づいたら分からなくなっていた...

一度こうなってしまったら次から次へと分からないことが増えていき、問題を解くどころではなくなってしまいます。さらに、復習をしようにも「何が分からないか分からない」状況に。「センスないし、物理を受験科目から外して諦めるか...」なんて考えてしまう人もいるかもしれません。こうなってしまうのは物理の特徴に起因します。それは、ある原理をもとに様々な法則が次々と論理的に導かれていくということです。実際教科書も、どのような流れで様々な法則や式が出てくるのか、詳しく書いてあるものが多いはずです。したがって、そもそもの原理や定義を理解できていなかったり、途中の法則を理解できなかったりすると、それ以降の内容はすべて理解できなくなってしまいます。

力学での例

 力学での例を見てみましょう。力学の勉強では、序盤に運動方程式が登場します。そのあと、運動量と力積の関係、続いて運動量保存則を学びます。これらの内容を理解できない典型的なパターンは次の通りです。

  • 運動方程式っていう式が出てきた!
  • 運動量、力積っていう新しい概念が出てきた!
  • 運動量保存則っていう法則が出てきた!
  • 色々出てきて混乱してきた...

最初に新しい内容が登場したときは理解できたつもりでも、それが続いたときに処理しきれず混乱してしまう、という状態です。上記のように、この状態に陥る原因の一つは教科書に示されている論理的な説明の流れを全く理解していないことです。あたかも独立した別々の内容が次々と出てくる、というように捉えてしまっています。この方法では、頭の中での整理が難しくなり、「分からない」という印象を強めてしまいます。

では、その説明の流れはとは一体何なのでしょうか?

物理における論理的な説明の流れ、勉強法

 全ての学問に言えることでもありますが、様々な出来事や内容には原因、理由、といったことを求めることができます。すなわち、因果関係があるということです。物理はこの最たる例です。(実際に起こる現象の因果関係というより、「矛盾なく説明するための一つの枠組み」と表現した方がい良いかもしれませんが。)そんな物理を説明するために書かれた教科書に、これらの因果関係の説明がない、なんてことがあるでしょうか。むしろ、この関係を分かりやすく説明するのが教科書の主な役割と言っても過言ではありません。引き続き力学の例を見てみましょう。

力学で運動量保存則等を学ぶ流れ

  • 運動方程式「ma=F」を習う。
  • 加速度「a」の定義などを考慮しながら、運動方程式を変形する。
  • 運動量と力積の関係を得る。
  • 力積がはたらかないときは運動量が変化しないことから、運動量保存則が導かれる。

この一連の流れが教科書では説明されているはずです。上記で説明した、理解できていないパターンとは大きく異なることが分かったかと思います。一つ一つの内容が独立しておらず、その関係性が明確です。これならすっきりと捉えることができ、比較的理解しやすいと思います。また、仮につまずいてしまっても説明の流れに沿って考えれば、自分はどこが理解できていないのか、どこまでは理解できているのか、を把握しやすくなります。

どこでつまずいているかの把握

 例えば、運動量保存則の理解が曖昧だとします。教科書の説明の流れを無視した方法だと、そうなる度に「公式」として確認して終わってしまいます。一方で、説明の流れに沿った方法だと、まずは「運動量と力積の関係」を振り返ることになります。運動量保存則は、そもそも「運動量と力積の関係」から導かれるからです。次のポイントは、この運動量と力積の関係を理解できているかどうかです。理解できているのならば、物体等に加わった力積が0である場合を考えればよい、と気づいて振り返りは終わりです。分からない原因もはっきりしました。もし理解できていないのなら、同じことの繰り返しです。さらに上流の、「加速度『a』の定義などを考慮しながら、運動方程式を変形する。」を振り返ります。この式変形を理解しているかどうか確認して、...という具合に。

 分からない場合もその原因がどこにあるのか把握しやすい、と理解してもらえたと思います。それでは、これらを実行する上でどのようなことに注意すればよいのでしょうか。

理解できているかどうかの確認、つまずきの解決

 上記の通り、「○○が理解できているか確認する」ことが必要だと説明しました。しかし確認の方法によっては、あまり効果の得られない勉強になってしまうかもしれません。

効果のない確認方法の例

 効果のない典型的な確認法の例は次のようなものです。教科書や参考書の該当箇所を読み、納得できるかどうか判定する。納得できたなら、理解できているとする。これ、多くの高校生がやっているのではないでしょうか。書いてあることがすんなりと入ってくるならOK、と考えているかもしれません。しかし、これには大きな罠があります。「分かった気になっているだけ」という状況に陥ることです。その場では問題無く思えるかもしれませんが、「分かった気になっているだけ」が積もっていくと、いつかは必ず「分からなくなっている」に繋がります。「分かった気」は、本当は分かっていない箇所に目をつむり、無理やり自分を納得させている状態ですから、そのうち分からない箇所が増えていくのは当然です。要は、本当は分かっていない箇所に注目する、という大切なことができていないのです。

効果を生む確認方法

 「本当は分かっていない箇所」が大切だと説明しました。この箇所をあぶりだすには、真っ新なノートに教科書の内容を再現することが有効です。ただし、教科書を見ながらで構いません。この際、ただ書き写すのではなく、式変形や計算もすべて自分で行うことが大切です。実際にやってみると分かるかと思いますが、少しでも理解の不足している箇所は鉛筆が止まるかと思います。また、分かったつもりだった内容が書けないことに気づくこともあります。これで初めて「本当は分かっていない箇所」が認識できるのです。

つまずきを解決

 以上の確認を続けていけば、つまずきを生んでいた最初の原因に辿り着くはずです。この原因となった内容は、分からない内容としては最小単位なので、意外と解決しやすいはずです。もはや分からないというよりも、記憶からなくなっていただけ、という場合がほとんどです。ここさえしっかりと理解、認識できれば、それ以降は今来た道を戻っていくだけです。最初に分からなかった内容まで一歩一歩戻っていきましょう。ここでも、教科書に沿って自分の手を動かしましょう。一度確認した内容なので、比較的楽に進められるでしょう。

注意点:教科書さえあれば再現できる、で良い

 ここまでつまずきを潰すための方法を説明してきましたが、一つ注意点があります。それは、「教科書なしでもできるようにしよう」と意気込まないことです。完璧にこだわり、ここまでの方法を終えたあとに教科書なしでやってみるのはかなり大変です。議論の流れを覚えなければならないからです。初学者に限らず、受験生にこの能力はあまり必要ではないでしょう。最終的に大学受験の入試で合格点を取れれば良いのです。

 だったらきれいさっぱり忘れてよいのか、と思うかもしれません。答えは"No"です。というよりも、勝手に頭に残る記憶のみで十分です。勝手に残る記憶とは、「○○が分からなかったが、原因まで追究して確認できた」という経験です。これがあるのとないのでは今後大きな違いが出てきます。この経験のおかげで、同じ箇所でモヤモヤし、不安になることがなくなるからです。「気持ちだけの問題か」、と思うかもしれませんが、これはかなり重要なことです。このモヤモヤや不安は今後、他のつまずきをより複雑に見えさせる可能性を孕んでいるからです。この可能性を予め潰しておくと、順調に勉強を進めていく手助けとなります。実際、詳細は忘れてしまうことも多いでしょう。しかし、一度上記の方法で確認できていれば、そのときのノートを振り返ることでかなりの精度で内容を思い出し、理解できるはずです。自分で分からなかった箇所を確認した痕跡なので、まさに「自分だけの参考書」となるでしょう。

最後に

 物理初学者の方に気を付けてほしいことについて書いてきました。根気のいる内容が多かったですが、これらは必ず学習の役に立つと信じています。さらに、これらの内容は物理に限りません。他の科目はもちろん、晴れて大学生となったあとの勉強でも役に立つでしょう。大学での勉強は、受験勉強のようにわかりやすい参考書はほとんどありません。自身で教科書と向き合い、根気よく進めていくことが多くなります。そのことも頭に入れながら、大学受験の勉強に取り組んでみてください!

受験勉強に関して相談できずに困っている方は、武田塾蕨校に是非相談しに来てください!

武田塾蕨校では無料受験相談というものを行っています!

みなさんの悩みをヒアリングし、効率的な勉強法や、志望校までの最短ルートをお伝えします!

是非お気軽にお電話ください。

OIP11

 

◆無料受験相談 受付中◆

無料受験相談

「志望校に合格する計画の立て方」

「受験の準備をする前の心構え」など

どんな些細な悩みや相談にもご相談に乗ります!

受験を通して、成し遂げたい夢や目標を叶えたい方、私たち武田塾蕨校が全力でサポートします!

お気軽にお電話ください。

◆武田塾 蕨校舎◆

〒333-0851 埼玉県川口市芝新町5−1

SKビル 3階 B号室

TEL:048-483-5862

あなたに合った勉強法を教えます!

無料受験相談に行ってみる