皆さんこんにちは!
阪急塚口駅から徒歩3分、武田塾塚口校です。
近年は将来への不安から子どもを大学に行ってもらいたいという親が多くいます。
そういった背景もあってか、塾や予備校も昔と違い中身も大きく様変わりしてきています。
そのため、選ぶ側からしたら何が良いのか分からないというのが本音かと思います。
そこで今回は「子どもにあった塾を選ぶにはどうすればいいか」という話をしていきます。
塾や予備校は何を基準に考える?
安易に選びがちな大手塾・予備校の危険性
塾を選ぶにあたり、何を基準に塾を選ぶのかというのは非常に大事になります。
多くの人が選ぶにあたり真っ先に思いつくのは合格実績や塾としてのネームバリューではないかと思います。
これら2点を満たす大手の予備校というと、頭に思い浮かぶのはこの3つの塾ではないでしょうか。
駿台予備校、河合塾、東進ハイスクールなどといった塾・予備校です。
これらの塾は毎年、多くの有名大学への合格実績を出しています。
全国に展開し、また長年の経験から導き出される膨大なデータにより、各大学ごとの対策やノウハウも豊富にあります。
また、講師も優秀な人が多く分かりやすく面白い授業を行う事で人気の高い塾です。
そのため、多くの受験生がこれらの塾を選択肢としてあげるでしょう。
ただし、これら大手の予備校に通う際に気を付けて欲しい点があります。
それは「学習管理は全て生徒の自己責任になっている」という点です。
大手塾・予備校で伸びるのは本人の資質次第
大手塾・予備校は生徒一人一人の学習進捗については細かく管理をしていません。
生徒が今どんな成績なのか、それに合わせてどう指導していくかといった事までは面倒は見てくれません。
また、授業の質なども成績のトップ層と下位層では大きく開きがあるというのも特徴です。
そうなると入塾した段階で成績がある程度高い人は上のクラスで授業を受けていくため伸びていきます。
しかし、下位のクラスに振り分けられると、上位層を追い抜く事が困難になります。
さらに、もう一つ大きな危険性があります。
それは大手予備校の授業は非常に聞いていて分かりやすいという点です。
私も現役生の時は河合塾に通っていたこともあり、その質の良さは実際体感しています。
しかし、この分かりやすいという点に盲点があるのもまた事実なのです。
何が危険なのかというと、授業を聞いて分かった気になってしまい、自分で習った事を復習しない事です。
皆さんも同じような経験があるかと思います。
学校の授業などで理解したと思い、家に帰って復習せず、次の日に小テストでやったら全く解けなかったということがありませんでしたか?
この「分かったような気になる」のが非常に危険なのです。
大手予備校に通って成績が上がらない人の多くはこの分かった気になってしまっていることが多いです。
授業を聞いたこと、内容をノートにまとめる事に満足してしまい、そこから解き直しをしないからです。
大手予備校を選択肢に入れている方は日頃から自分で勉強をする習慣がある人にとっては
必ず受けた授業を復習し、問題の解き直しをするなど自己管理をしていく必要があります。
こうした、自分で日頃から勉強をどのようにするかを知っている人や勉強をする癖が最初からある人は大手予備校に向いています。
しかし、
・普段から勉強する習慣がない人
・勉強のやり方を知らないという人
が大手予備校を選択肢にしてしまった場合、思ったような成果が出ない可能性がある事に注意しましょう。
塾や予備校に通うだけでは成績は上がらない!?
塾業界で働く私が言うのも変な話ですが、塾や予備校に通っただけでは成績は上がりません。
詳しくいうと、親が期待するような成績の上がり方はしないという言い方が正しいです。
実際に統計上の数値でも、塾や予備校に通ってから成績を大きく伸ばした割合は全体の2割ほどしかいないと言われています(!?)
どういうことかというと、結局塾に通う、通わないに関わらず、勉強をするのは子ども自身だからです。
実際、日本で一番偏差値の高い東京大学の入学者のうち、2002年に行われた調査によると「塾に行っていない」割合は
高校1~2年次:61.8%
高校3年次:46.2%
という結果が出ています。
つまり、塾や予備校に通わなくても自分で勉強する力が付いている人は塾に行かなくても日本で一番学力の高い大学に受かるのです。
(東京大学広報部 2001年(第51回)学生生活実態調査の結果)
では、何のために塾や予備校があるのでしょうか。
塾や予備校は人によって利用する目的が異なる
人により、塾や予備校に求めるものは異なります。
学校の授業では分からないから補講をして欲しいという人、自分で進めていく上で分からない所を指導して欲しいという人と色々ある事でしょう。
しかし、そういった中で共通して言えるのはたった1つです。
それは「成績を上げて欲しい」の一点に尽きるという事です。
ですが、前述した通り、塾や予備校に通うだけでは成績は上がりません。
そのため、もし、子どもが塾に通いたい、または子どもを通わせたいと考えているなら塾選びに必要なのは一つです。
すなわち、「その塾や予備校は子どもが勉強をしたいと思える環境にあるか」です。
先ほど話をしたように、勉強はいかに子ども自身が取り組んできたかにより結果が変わります。
塾に通うが通わないが、結局子どもが自分で勉強をしようという気持ちと、それを効率的にやっていたかどうかで結果は変わってくるのです。
子どもが一人で自学自習できるのなら別に塾や予備校は必要が無いといえます。
そうはいっても、一人で勉強をするのが難しいというのが現状です。
ましてや受験勉強というは長く孤独な闘いになります。
明確な目標や競い合える友人、分からない問題の解決の解決、日々の勉強のペース管理……
日頃の学校や日常生活において受験勉強を取り組んでいく上で不足する部分を補うために塾や予備校は有用になってきます。
だからこそ、本当に塾や予備校を利用するのなら選ぶ際の基準を明確にしていくことが何より大切なのです!
塾や予備校を選ぶための方法2点!
決めるための方法として以下の2点をお勧めします。
1点目は親が勧める塾と子どもが行きたいと言っている塾のそれぞれのメリットとデメリットを書き出して、それを子どもと良く話し合うことです。
これは子どもと親との間で塾に期待する考えに違いが無いかをあらかじめすり合わせすることが非常に重要だからです。
実際に通う子どもと、それを支援する親とでは塾に求めることが違うことが多々あります。
しかし、実際に通うのは子どもである以上、イヤイヤ通わされているという気持ちが強いと結果も出てきません。
また、親としても塾に通わせるのもタダではない以上、子どもにとって良い結果を出してほしいところを望む事でしょう。
だからこそ、話し合いで意識をすり合わせる事が大切なのです。
これにより、子どもが塾でどう頑張りたいかを知れるチャンスにもなります。
また、子どもとしても親の気持ちを知れる分、それに応えようとモチベーションを高く持つ事にも繋がります。
それぞれの立場から感じたメリットとデメリットは異なるものです。
いくらそれが自分の立場から見たら非常に魅力的に見えたとしても、相手からしたら真逆に感じる事もあります。
だからこそ、一度それぞれが感じた点を話し合い、お互いに歩みよることが大切になってきます。
2点目は最終的な決定権を子どもに与えて欲しいという事です。
先ほど塾に行っても成績が上がらない理由として自分で勉強しなければ意味がないということを話しました。
どこの塾に行くのかの選択肢を子どもにゆだねる事で子ども自身に「自ら行く事を決めた」と自律を促す事になります。
その結果、塾に通っているから勉強しなければならないという意識が子どもに芽生えてくるからです。
ちなみに、塚口校に受験相談に来て入塾を希望する生徒には、まず初めに「親を説得する事」を宿題にしています。
これは2点目の理由である「子ども自身にここでなら勉強を頑張れる」という気持ちを固めることを目的にしているからです。
一番避けて欲しいのは、親が子どもの言い分を聞かずに入れる塾を決定してしまうという事です。
もし、親から強制されて入塾したとしても、子どもからしたら勉強をやらされている感が出てきてしまいます。
そして、成績が上がらなかった場合、子ども自身に「親に無理矢理入れられたから」という言い訳を子どもの中に作ってしまう事になります。
それではいくら塾や予備校に通わせても結果は出ず、お金をどぶに捨てる結果になってしまいます。
誰でも強制されて真摯に物事を取り組むことは難しいです。
塾や予備校を活用するのなら、子どものやる気に直結し、かつ心からその塾や予備校でなら頑張れると子どもの口から言えるところを選びましょう。
最後に……
これから非受験生や大学受験に惜しくも敗れてしまい、浪人を選択した人は志望校に合格するために努力をしていく事でしょう。
その中で塾や予備校を選択するとした際は、色々な塾を探し、比較して自分に一番合う塾はどこなのかを良く検討してください。
そして、選んだ塾や予備校に通った時、成績が上がるかどうかのイメージが持てるのか、その1点だけは忘れずに選んでみて下さい。
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