お子様が中学生だと、高校受験に向けた塾選びでお悩みの方が多くいらっしゃると思います。
なんとなく、知り合いが行っているからといった理由で塾を決めてしまいがちですが、ちょっと待って!!
お子様にあった塾を選ぶため、注意して欲しいポイントをまとめてみました、ぜひこちらを読んでから塾選びをスタートしてみてください。
中学生は塾に行く必要があるのか?
高校受験を目指すにあたり、そもそも中学生は塾に行く必要があるのでしょうか?
まず、中学生がどれだけ塾に通っているのか見てみましょう。
国立教育政策研究所が行った「令和3年度 全国学力・学習状況調査」によると、全国の公立学校に通う中学3年生で「学習塾の先生や家庭教師の先生に教わっている」と答えたのは63.5%となっています。
半分以上の中学生が学習塾や家庭教師を利用していることがわかります。
塾に通う理由は様々ですが、これだけ多くのお子さんが利用している状況、学習に関して困っていることがあるのであれば活用してみる価値はあると思います。
いつから塾にいけばいいのか?
高校受験に向けて、学習塾への通塾を開始するべきタイミングはいつでしょうか。
これは学力や志望校によって大きく変わってきます。
ただ、基本的には「早ければ早いほどよい」というのは間違いありません。
例えば、学習をスタートし、途中で志望校のレベルを上げるというのは至難の技。
時間がかかるものです。
選択肢を幅広く持っておくためにも、塾探しは後回しにせず早め早めの動き出しをオススメします。
どんな塾があるのか?
中学生が通う塾は、大きく2タイプに分かれます。
まずは、その大まかな特徴を説明します。
細かい選び方は、記事の後半でお伝えしますね。
集団授業塾
集団で一人の先生の授業を聞く、という学校と同じスタイルの塾が集団塾。
友達などもできやすく、お子様にとって通いやすいというメリットがあります。
競争心が強い、負けず嫌いなお子様にとってはモチベーションに繋がりやすいです。
個別指導塾
一人の先生に生徒が1〜3名で指導をする、というスタイルが個別塾。
先生との距離が近いため、気軽に質問ができます。
また、カリキュラムが生徒ごとに作成されることが多いため、一人一人の状況に合わせて無駄なく学習が進められるのもメリットですね。
中学生学年別塾活用法
塾の種類を2タイプで説明しましたが、具体的にどんなお子様だったらどのような塾があっているのでしょう。
学年ごとに、合計10のケースを紹介しますのでお子様の学習塾選びの参考にしてください。
中学1年生
case1:学校の授業についていけない
中学校に入学すると、科目が細かく分かれて進むペースも小学校と比べて早くなります。
小学生の頃から塾に通っている方もいますが、そういった習い事をしていないと中学生の学習のペースについていけなくなってしまうことも。
最初でつまづくと、この先ずっと苦手意識を持ってしまいます。
英語や数学は特に、高校受験やさらには大学受験の足を引っ張ってしまうことにもなりかねません。
だからこそ、まずはつまずいてしまったポイントから対策ができる個別指導塾がオススメ。
学校の進度に合わせて集団塾で学ぶと、定期テストは乗り越えられるかもしれませんが、高校受験の試験問題に対応できなくなってしまいます。
英語であれば、be動詞がわからないまま先の範囲にいってもついていけませんよね。
今からであれば短期間で穴を潰すことができます。
個別指導塾の中でも、宿題の管理をしっかりやってくれる塾がオススメ。
学習習慣がないことが多いため、その習慣づけがまず大事になります。
case2:高校受験に向けて先取りをしたい
小学校のころから勉強に苦手意識がなく、中学校の授業にも問題なくついていけている場合、先取りした範囲を学習塾で勉強できれば学校の授業で復習することがでいます。
そんな絶好調なお子様にオススメなのは、集団授業を行う集団塾。
集団授業であれば、決められたカリキュラムで進めることができます。
同じ塾のクラスメイトたちと切磋琢磨、良い刺激を受けることも。
レベル別にクラス分けされているところもありますので、もっと上を目指そうという気持ちで勉強を進めることができますし、ハイレベルな高校進学にも繋がります。
case3:中学校の環境がよくない
勉強が得意かどうかに関わらず、中学校が荒れている、学習に向かう雰囲気でない、といった環境も残念ながらあります。
そのような環境だと、学校の授業自体の進度が遅れてしまうこともあります。
授業の時間のはずが、関係ないことに時間が取られることも。
「窓ガラスを割ったのは誰だ!?」みたいなやつですね。
そんな場合にオススメなのは、集団塾。
勉強のために集まった生徒達のいる環境に身を置くことが重要となります。
環境、雰囲気に合わせてしまうことが多いため、勉強するのが当たり前という環境に身を置くことができると刺激になりますね。
中学2年生
case1:中だるみしている
中学校生活にも慣れ、部活動でも主体として活動するようになる中学2年生。
高校受験までもまだ時間はあるし、ついつい勉強は後回し。
学校のクラスメイトもあんまり勉強してないし…。
このような感じでだんだんと学習へのモチベーションが低くなっていくお子様もいらっしゃいます。
定期テストの点数がだんだんと下がっているといったことがサインになります。
こんな、勉強する時間が減ったという変化に対してオススメなのが集団塾。
なんとなく周囲の雰囲気に流されてしまう、その結果の中だるみに繋がります。
だからこそ、勉強している生徒達のいる環境にいけば、その雰囲気に合わせて勉強を頑張り出しやすいんですね。
case2:部活が忙しい
部活動の主体となるのが中学2年生という学年。
部活動によっても活動頻度は違いますが、熱心な部活動に所属をしていると、時間も体力もなくなってしまいます。
そうすると、勉強はどんどんと後回しになってしまいますよね…。
こんなお子様におすすめは、個別塾です。
集団授業だと、一回の欠席でどんどん勉強に遅れがでてしまいますが、個別指導を受けていれば生徒ごとに進度を調節できます。
部活動の大会前などは量を減らし、そのあとで取り返すといった柔軟な対応ができるところが魅力ですね。
case3:難易度が上がりついていけなくなってきた
中学校の学習は、学年が上がるごとに難易度が上がっていきます。
1年生のときは理解できていたものが、2年生になるに連れだんだんとわからなくなってくる、ということも多くあります。
勉強のやり方や量は変わっていないけれど成績が下がってきたという場合、これまで学習してきた内容が抜けてしまっている可能性があります。
そんなお子様にオススメなのは個別指導塾。
学習において、どこにつまずきがあるのかを確認し、その範囲から取り組むことができます。
中学3年生
case1:部活の引退に合わせて
これまで部活動を中心に活動していたお子様であれば、部活動を引退したら高校受験に備えて猛烈に勉強しなければなりません。
これまでの学習状況に応じてオススメの塾は変わってきます。
引退するまでも勉強の時間を確保してきたお子様には集団塾、部活が忙しく勉強に遅れが出ている場合は個別塾がオススメになります。
集団塾であれば、夏休みに1〜2年生の範囲をおさらいで取り組むことになります。
短期間でまとめて実施するため、中学1〜2年生の内容の抜けが多いとついていけなくなってしまいます。
そのため、その範囲の抜けが少なければ集団塾、抜けが多くある場合には個別塾で分野別のおさらいを行うのがオススメです。
case2:今通っている学習塾が合わない
すでにどこかの学習塾に通っているものの、なかなか成果が上がらない、お子様があんまり勉強に取り組めていない、といったお悩みも多いかもしれません。
そんなとき、「ここまで今の塾でやってきたし…」といった気持ちでダラダラと継続してしまうのはオススメしません。
もちろん成績はすぐには上がりませんから、ちょっとやって成績上がらないといって別の塾にする、というのはお金の無駄になってしまいます。
ただ、学習塾に通っていても、通う前とお子様の様子に変化が見られないという場合には、別の塾への切り替えも選択肢に入れてみてください。
この場合、お子様が学習でうまくいっていない原因をはっきりさせ、それを埋められる学習塾を選択する必要があります。
宿題をちゃんとやらない場合は管理が厳しい塾、真面目に受けているのにわからないのであれば個別に質問ができる塾、といった形ですね。
具体的な塾選びの流れ
では、具体的に学習塾をどのように選んでいけばいいのでしょうか?
塾選びの流れは
①学習塾のピックアップ
②実際に説明を受ける
③お子様にあった塾に決める
というものになります。
それぞれでの注意点をお伝えしますね。
学習塾の探し方
まずは、どんな塾があるのかをリサーチする必要があります。
主要な探し方として、
①ホームページを見る
②資料請求をする
③口コミ
があります。
ホームページをみて塾探しをするときの注意点
一番手っ取り早い方法がインターネットでの検索ですね。
例えば、「中学生 塾 地域名」といった形で検索をすると様々な塾のホームページが出てきます。
また、地域ごとにまとめて塾の資料請求ができるサイトなどもありますね。
この方法で注意して欲しいのが、いわゆる「大手塾」は見つけやすいものの、地元密着の小規模な塾が見落としがちになるということ。
大手の塾であれば広告費をかけていますが、小規模塾はあまり広告費をかけていないことも。
小規模だと不安という方もいますが、地元密着の塾であれば、地元の中学校の定期テスト対策が充実しているなどのメリットがある可能性もあります。
ホームページを見ると豪華なサイトでなんとなく好印象を持ちやすいですが、それだけで判断するのはもったいないかもしれませんよ。
必ず実際に検討している塾は説明会などに参加してみてください。
資料請求をして塾探しをするときの注意点
インターネットであれば気軽に資料を請求することができますが、送られてきた資料を見て判断をする、といのは絶対に止めてください。
資料をみて費用だけ確認する、という方もいますが、資料に掲載されている料金以外にも様々な費用が発生することがあります。
資料だけをみて、一見安そうに見えた塾に入ったら高額な費用が発生する、なんてこともありえるんですね。
資料はあくまで補助として、やはり実際に話を聞きに行くようにしてください。
口コミで塾探しをするときの注意点
口コミ、例えば近所の方とか、お子様の友人などから塾について聞くこともあるかと思います。
紹介してもらって入塾をするとキャンペーンの対象となることもありますのでお得です。
ただ、知り合いからすすめられたとしても、お子様に合っているかどうかは慎重に判断をしてください。
「近所の誰々さん、成績がめちゃくちゃ上がったそうよ」なんてことを聞くと、同じように成績がどんどん上がるんじゃないかという気がしてきますが、お子様の状況によって合っている塾合っていない塾は違います。
誰かにとって良い塾だとしても、別の人にとっては合わない塾である可能性がありますので、口コミを聞いて勢いよく決めてしまうというのはオススメしません。
塾の説明会で確認すべき大事なポイント
さて、インターネットや口コミなどを頼りに、いくつか塾をピックアップできたかと思います。
興味のある塾は、必ず足を運んで説明会に参加してみてください。
そこで何も準備せずに参加してしまうと、上手な説明で「もうここでいいや」と深く考えずに決めてしまうことになりがち。
そのため、以下のポイントに注意をして説明会に参加してみてください。
校舎はキレイかどうか
まず、校舎に入る際に注意してほしいのが校舎内部の美化がなされているかどうか。
といっても、キレイなビルに入っている、設備が新しいものばかり、というのはあまり大事なポイントではありません。
そこは出来立ての塾、移転したての塾は自然とキレイになりますから。
よく見るべきポイントは、校舎スタッフのデスク。
いろいろなプリントやテキストが乱雑に散らばっているところはオススメできません。
学習塾では書類や答案、補助教材など大量のプリントを扱います。
これを整理できていないところは紛失などが起きてしまうことも。
学校教材やノートを預けることなどもあり得ますから、これがなくなると内申点にひびいてしまう可能性だってありますよ。
もう一つみてほしいポイントが、生徒用の机。
消しゴムのカスや鉛筆の跡が大量に残っている場合、衛生管理に不安が残ります。
現在はコロナの不安も大きいですし、また受験期間の寒い時期に風邪やインフルエンザの心配も。
「インフルエンザでも授業をやったんだ」ということを武勇伝のように語る学習塾関係者も残念ながらいます。
設備の新しさではなく、このようなポイントに注目してください。
授業・個別指導以外のフォローはあるか
決められた時間に授業や個別指導を受けるのが基本ですが、それ以外に質問対応ができるか、相談に乗ってもらえるか、ということを聞いてみてください。
どこでも「可能ですよ」と答えるかと思いますので、具体的にどんな対応をしていたのか、これまでの取り組みも聞いてみるのがオススメ。
「なんでもやります、できます」と答えるような塾よりも、「ここまでは対応しますよ、ここからは難しいですよ」とハッキリ伝えてくれるような塾にしましょう。
説明会ではいろいろフォローしてくれると言っていたのに、実際は全然面倒を見てくれないということはよく聞きます。
どこまで対応できるのか、しっかり確認しましょう。
授業料以外に発生する料金はあるか
料金についても要注意です。
授業料が安いと思っていたら、季節講習や合宿、入会費、施設運営費や教材費などなど様々な別料金が発生する可能性があります。
特に季節講習費用は高額になりますので、目安としてどの程度の費用なのかをしっかり確認してください。
安いと思って入塾したら、後になっていろんな費用が発生して合計額は高額になってしまう、なんてことがないように確認しましょう。
また、合わせて支払い方法についても確認してみてください。
一括払いを求められたら、途中で退塾する際に返金はどうなるのかなども聞いてみましょう。
退塾の手続きが煩雑で電話で伝えたはずが退塾できない、なんてトラブルを防ぐことができます。
まとめ
ここまで、お子様の状況に合わせたオススメの塾システム、そして塾選びを実際にするときの注意点をまとめてきました。
ただ、塾にいけばそれで成績が上がるという訳ではありません。
しっかりとお子様の状況にあった塾を選んでいただき、その上で学習塾に任せっきりにするのではなく、ご家庭でも勉強のサポートをしていただければと思います。
高校受験は大変ですが、合格までの頑張りは必ずお子様の財産となります。
ぜひ、この記事を参考にしていただき、お子様の成長の一助としていただければ幸いです。
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