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何を勉強するにしても、「各単元どんなモチベーションで勉強するのか」「これができると何ができるようになるのか」ということがわからないと、なかなか勉強する気は起きないし、勉強してもいまいちわかった気がしないわけですが、物理や化学と違って数学は特にわからないと思いませんか?
(ここでは、人生で数学を勉強する目的、モチベーションは何かという深遠なテーマには触れません。)
というわけで、これから高校数学を単元別に分けて、何を目標に勉強すればいいのか、単元を習得すると何につながるのかを概観してみようと思います。
初回ということでまずは、数学I を学ぶ「こころ」を解説してみましょう。
1.数と式
高校数学で最初に出会うのが、数式の因数分解と、展開などの基本的な数式の取り扱いです。
基本的な公式を知ってから、実際に練習をたくさんして、素早く確実に計算を行えるようにすることが目標です。
数式が複雑なときは置き換えて問題を単純にしたり、共通因数で数式をくくって因数分解できそうな形にするなどの基本動作を習得します。
端的に言えば、数式に対する勘を身につけることが目的です。
数式を見ても「うわっ…」と思わないように体力づくりをするのです。
何ができるようになるのか
例えば、2次方程式の解を知るということは、「どんなx が二次式をゼロにするか」という問いに答えることと同じです。
そのためには、因数分解をする、つまり二次式を (lx-m) の形の積に分解することによって、解をあらわにすることが必要です。
二次式を積の形に分解できれば、「どんな x が二次式をゼロにするのか」という問いに答えることはかんたんです。
因数分解を上手にできなければ解の公式を使うことになりますが、ほとんどの場合で解の公式を使うと計算量が増えます。
計算量を減らすために、因数分解を素早く確実に実行する必要があります。
2.集合と論理
数学を学ぶ上では、どの範囲で理論を展開しているかを考えることが重要です。
例えば、「0 は最小の数である」という主張は、0と正の実数を含む世界(=集合)では正しい主張ですが、「すべての実数の世界」では正しくないです。
集合という概念によって、どの範囲で数学を考えるかをはっきりさせることができます。
また、背理法や対偶証明法(命題とその対偶命題の真偽が一致する)といった、主張の正しさを証明するテクニックや論理性についても学びます。
数学は論証の学問なので、どういう前提(どの集合上)で議論し、何をもって正しい(論理)といえるのかということを理解する必要があるのです。
それをまとめたのがこの単元です。
集合に関しては、記号の使い方が分かる程度に、論理については背理法や対偶証明が実際に使えることを目標に勉強されるとよいでしょう。
何ができるようになるのか
集合について:場合の数と確率や、整数の問題で集合をベースに問題を考えることは多く、集合の性質を使って問題を楽にすることができます。
計算量を減らすため「何かが起こる確率」を直接計算するのではなく、「何かが起こらない確率(余事象の起こる確率)」を計算し、全確率から引くことで、なにかが起こる確率を求めるというのは基本的な確率の考え方です。
論理について:背理法や対偶証明法を身につけると、命題を直接証明することが難しそうなときにかんたんに証明ができることがあります。
例えば、√7 が無理数であることをそのまま証明しようとすると、無理数の定義から√7 がm/n (m, n は有理数, n は0ではない)という形に表せないことをいわなければなりません。これは難しいので通常背理法を使用します。
背理法では、「√7 がm/n という形に表せる」ことを仮定し、矛盾を導くのです。
3.二次関数
関数を話題にするとき、まず私達が知りたいことは「どんな形をしているか」ということです。
二次関数くらいならまだしも、三次関数など複雑なものになれば、ひとつひとつ数値を代入して絵を描くのは難しい。
そこで、「絵を描かずとも、数式をベースに議論して関数の特徴がわかりたい」というのが学習のモチベーションになります。
一次関数ではかんたんすぎるので、「簡単すぎないが、難しくはない」二次関数を題材に、数式をベースに関数の特徴を捉える訓練をします。
平方完成によってどうして頂点がわかるのか、など数式の操作が一体何を意味するのかを考えながら勉強するとよいでしょう。
軸が動く場合や定義域が動く場合の最大・最小値を求める問題が多いので、アニメーションとして関数を捉えられるように訓練を積む必要があります。
学習のモチベーションとは逆になりますが、問題を解くためにはたくさん絵をかけるようにする必要があります。
別の言い方では、数式をみて、すぐに絵と対応がつけられるようにするということです。
何ができるようになるのか
数式をベースに二次関数を捉えることができ、頭の中で自由自在に二次関数を思い浮かべることができるようになれば、三次関数やそのほか難しい関数を相手にしても、「関数の特徴をどうやって掴むか」を考えられるようになります。
数学II で三次関数や関数の微分積分、数学III でもっと複雑な微分積分を扱いますが、そのどれをやるにせよ「関数を観察する力」がもっとも重要で基本的な能力です。
4.二次方程式
二次関数と似たような話になりますが、方程式を話題にするとき、最大の関心事は「方程式の解はそもそもあるのか?あるとすればどんな特徴を持っているか」ということにあります。
方程式には色々ありますが、かんたんすぎず、"考えがいのある"二次方程式から勉強を始めることにしましょう、というのが単元の趣旨です。
解の考察をするにあたっては解の公式、(解の公式から導出される)判別式が基本的なツールです。
問題としては解の配置問題が多いので、判別式などのツールを使いつつも、二次関数を視覚的に捉える能力が重要です。
何ができるようになるか
二次方程式がいつ、どんな解を持つかを観察できるようになります。
数学II の積分における計算テクニックで二次方程式の話を使う場面があります。
5.三角関数
「直角三角形における辺の長さの比を三角比といい、相似な直角三角形同士なら、その2つの三角形の三角比は一致する」という事実から三角関数の話が始まります。
三角比自体は、直角三角形が持っている固有の量ですが、これを直角ではない角の関数と見ることで、具体的な三角形から離れた新しい理論が生み出されたのです。
数学I で扱う三角関数ではまだ具体的な三角形を中心に話が進みますが、数学II や数学III ではいよいよ具体的な世界を離れて関数として性質を見ていくことになります。
数学I で扱う範囲では、三角関数という考え方を導入すれば、「2辺とその間の角がわかれば最後の辺の長さもわかる」(余弦定理)などの三角形にまつわる性質がわかります。
勉強のポイントは、正弦定理や余弦定理などの事実や公式をきちんと記憶して、実際の問題に当たり「公式のつかいどころ」を掴むことです。
公式をたくさん知っていても、どうやって使うか、どこに使うのがわからなければ宝の持ち腐れとなってしまいます。
何ができるようになるか
余弦定理やヘロンの公式(高さがわからなくても、3辺の長さがわかれば三角形の面積を求められる)など、三角形に関する理解が深まります。
6.データの分析
現実にはさまざまな現象が起きていて、現象の傾向を知りたいと思うことはたくさんあります。
例えば、あなたがコンビニの店長だとすれば、アイスクリームについて、よく売れる日にはたくさん仕入れて売れない日にはそんなに仕入れたくないと思うでしょう。
その次に、アイスクリームの性質を考えれば、暑い日にはよく売れて寒い日には売れないと予測するのは自然です。
そして、気温と売上データを結びつけようと考えるのですが、ただデータを集めるだけでは何も教えてくれません。
「データの分析」では、データが集まったときに私達がどう扱えばよいのかを教えてくれます。
例えば、「データは全体的にどんな感じ?」といえば、平均値や最頻値(最も出現率の高いデータ)、中央値(データに順位をつけたときの真ん中の順位のデータ)などの指標を使ってデータを評価します。
勉強のポイントは、平均値や分散、相関係数などのデータが教えてくれる概念について「何を表しているのか」を考えることです。
分散や相関係数は公式を見ればとても難しそうに思えますが、どんな意味を持っているかがわかれば恐れることはありません。
何ができるようになるか
基本的なデータの取扱いがわかるようになります。統計学の初歩がわかるようになるということです。
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