こんにちは!武田塾天王寺校です!
今日は大阪医科薬科大学に実際に通っている講師に大阪医科薬科大学について書いてもらおうと思います!!
大阪医科薬科大学って?
大阪医科薬科大学とは、2021年4月に元の大阪医科大学と大阪薬科大学が統合して新たに出来た医療系総合大学です。
大阪府高槻市にある「本部キャンパス」と「阿武山キャンパス」のふたつのキャンパスがあります。
「本部キャンパス」には医学部と看護学部が、「阿武山キャンパス」には薬学部があり、ふたつのキャンパスの最寄り駅は一駅分離れています。
大阪医科薬科大学薬学部生の1日
薬学部は忙しいという噂を聞きますよね(-_-;)
実際にどんな生活を送っているのか紹介したいと思います!
【とある月曜日】
06:00 起床
07:00~08:45 通学
09:00~10:30 1限(統計学の授業)
10:40~12:10 2限(生薬学の授業)
昼休み
13:00~14:30 3限(生化学の授業)
14:40~16:10 4限(薬理学の授業)
16:20~17:50 5限(一般教養の授業)
【実験や実習がある日】
06:00 起床
07:00~08:45 通学
09:00~10:30 1限(機能形態学の授業)
10:40~12:10 2限(英語スピーキングの授業)
昼休み
13:00~18:30 実験(実習)
※18:30までに早く終わった人から順に帰っていきます。
やはり医療学部なので、毎日一限から授業があり、昼から授業に出るみたいな大学生っぽい生活に私も正直憧れていましたが、叶わずでした...。
なので、なかには大阪府下に実家があっても、大学の近くに下宿している人もいます!
実習期間は上記の通り、朝に二限だけ座学の授業を受けた後、ごはんを食べて実習がスタートし実験が終わった人から帰るというかたちなのでうまくいけば、早く帰れるということになります。
実習はどんな感じ?
薬学部は理系の学部なので、座学だけでなくたくさんの実習をやっていきます。
実習の内容についてあまりイメージが湧かないかもしれませんし、少し具体的にお話ししていきたいと思います!
実習と言われると、外に出て、実際病院や薬局に出向いて学校では学べないことを勉強するというイメージがあるかもしれませんが、そのような実習のほとんどは薬学をしっかり学んだ4回生以降で多くなります。したがって、1~3回生の間は大学内で行われる実習でたくさんのことを勉強していきます。
今回は大学内の実習に焦点を当てて詳しくお伝えしていきたいと思います!
大学の中で行われる実習の大部分は実験ですが、一部実験以外の実習もあります。それは後ほど紹介しますね。
実習について①
まずは、いかにも薬学部っぽい、実験についてお伝えしたいと思います。
入学して最初に行われる実験の内容としては、2人ずつのグループに分かれて、実験器具の名称や使い方を覚えること、またはかりなどを使って質量を精密に量れるようになること、結果の求め方のルール(小数第何位まで出さないといけないなど)や、レポートが書けるようになることなどを目的とされたもので、高校の資料集などに載っている実験ばかりでした。
例をあげると、中和滴定や電位差滴定などですね。 この実習で初めて、白衣と保護メガネを身につけることになります(^^)
実習について②
一回生の後期になると、少し難易度が上がって、見た目はほぼ一緒に見えるたくさんの物質を同じ机で扱うことになります。 ただ難易度があがると同時に内容自体はどんどん面白くなります。
実際に販売されている市販の薬に記載されている成分が本当にその量入っているかを確認するということをします。(絶対入っているはずですけどね) 錠剤を砕いたり、熱を入れたり、分液ろうとで抽出を行ったり、再結晶を行ったり、溶解度を利用して特定のものだけを溶かす試液を作ってそこに入れて、溶けなかったものをろ過したりして、配合される前の成分ごとに単離していくということをします。 そして出てきたものの量を量って、それが本当にその物質なのかどうか、クロマトグラフィーなどで確認していきます。この辺りから、今溶けているものが何かわからないとか、この白い粉はなんだったっけとか実験の難しさを感じはじめ、それを友達と協力してなんとか進めていきます。 実験は時間も長くて大変ですが、出来ることが増えると嬉しいですし、一緒に乗り越えた友達とも仲良しなれるし達成感の大きいです!
以上二つの実験以外にも、顕微鏡を使ってすでに授業で習った微生物を実際に染色したり観察したりする実習や、漢方を作ったり、確認試験を行って目の前の物質がなんの生薬かを特定するような実習も行います。
実習について③
次に学内の実験以外の実習についてひとつ紹介します!
それがフィジカルアセスメントを体験する実習です。 フィジカルアセスメントとは医師や看護師が診察で行う手技のことを言います。簡単に言うと、聴診器や血圧測定、脈拍測定、酸素飽和度測定、対光反射、膝蓋腱反射、血糖値の測定などのことです。これを、先生に教えてもらいながら友達同士で行います。また実際に心臓や呼吸の音がする人形を使って、薬の副作用が出ている時や喘息の患者さんの呼吸数や呼吸音はどんな音か、正常な人はどんな音がするかなどを自分の耳で聞いて学んでいきます。血糖値の測定では、自分たちも実際に指に針を刺して血糖値を測ることで、毎日測定されている糖尿病の患者さんの辛さを身をもって勉強します。 学内の実習は、座学で習う知識や計算公式を実際に使って実験結果を求めたり、フィジカルアセスメントのようにあまり体験できないようなことができたりと楽しいことも多いです(^^)
2021年4月 統合後どんな変化があるのか
大阪医科薬科大学はもとの大阪医科大学と大阪薬科大学が、2021年4月に正式に統合し、医学部、看護学部、薬学部が合同で行う授業がいくつか増えました。それぞれ簡単に紹介します!
医療人マインド(一回生前期)
色々な医療従事者の方たち(例えば、医師、看護師、薬剤師、MRW、作業療法士、理学療法士、管理療法士、言語聴覚士、臨床検査技師、放射線技師)が普段どんな役割を担っているかを学び、それについて自分たちがそれぞれ医師、看護師、薬剤師の立場で果たすべき役割について話し合います。
専門職連携医療論(二回生後期)
がんを克服された方から体験談を伺って、がんという一つの病気に対して医師、看護師、薬剤師がそれぞれどのように治療に介入することができるか、チーム医療を行う中で具体的にどのような連携が必要であるかを、話し合い、グループごとに発表を行います。
多職種連携医療論(五回生)
高知県の在宅医療が必要な地域に実際に訪れて、地域医療を学び、それぞれの役割を考えます。
医薬看融合ゼミ(六回生)
チーム医療の実践的なものを、実際に附属病院などに行って勉強します。
いまの段階ではこれくらいですが、コロナウイルスの影響がなければ、医薬看3学部での新入生合同合宿なども予定されていたみたいです。これからもこの統合を活かした取り組みがどんどん増えていくように思います!
部活・サークルについて
大阪医科薬科大学薬学部の部活やサークルについて簡単に紹介します~(^▽^)/
薬学部については、意外にも80%以上の生徒が何らかの部活に所属しています。
その理由はやはり、先輩や友達ができるからというのが大きい気がします。先輩がいれば、過去問をもらえたり、研究室を決めるときに相談できたりすることはとても心強いですよね。 いま現在入部することができる部活は体育系が15部、文化系8部、サークルが2つあります。
体育系
アルペンスポーツクラブといって登山などに行ったりする、大学らしい部活があれば、硬式庭球、硬式野球、ラグビー、サッカー、バスケットボール、バドミントン、ハンドボール、ダンス、などなど結構豊富です。
文化系
漢方医学研究部という薬学部ならではの部活や、ESS、軽音、コーラス、茶道、美術、旅行写真部などこちらも色々あります。 たくさんあってどれも楽しそうなので、二つ以上の部活を兼部している生徒もかなりいるそうです。
サークル
サークルが少ししかないのが残念ですが、アンサンブルサークルとテニスサークルがあります🎾 部活といわれるとサークルよりハードな感じがすると思いますが、所属しているのは全員薬学部の生徒で、全員忙しさは一緒なのでもともと練習日数が少ないものも多いです。
それから、どの部活もテストの1ヵ月前から休みになるので、勉強に十分専念できるようになっていますよ~(^^)
奨学金について
学費について心配している方も多いと思うので、奨学金について簡単に紹介します!
大阪医科薬科大学薬学部は、私立の薬学部ですので、当たり前ですが学費も高額です....。 そんなに払えないよっていうご家庭も多いと思いますが、勉強をしっかり頑張れば何かしら助けてもらえる可能性があります。
私の周りだけでも、高校生の時に申し込む日本学生支援機構のほかに別の奨学金を併用している人が何人かいますので、あくまで感覚でしかないですが、全体で見ると全然少なくない気がします。
では少し具体的にお伝えしたいと思います!
特待奨学金
まず、どんな大学でも採用しているところが多いであろう特待奨学金についてです。
大学に入った後、つまり在学中に学業や研究(低学年のうちはほぼテストの点数)で優れていると選考されると受け取ることができる、もちろん返還不要の奨学金です。 学年で1人の最優秀者に選ばれると30万円、学年で2人の特別優秀者であれば20万円、学年で4人の優秀者であれば10万円もの奨学金をもらうことができます。家庭の収入状況は関係ありません。頑張れば誰にでももらえるチャンスがある奨学金です!
一般奨学金
つぎは大学独自の奨学金を紹介します!
対象者は、経済的事情で学費の納付が難しいと思われる学生とされています。家庭の収入の基準をクリアしていて、かつ学業に励んでいると認められれば、返還不要で毎月3万円の給付奨学金を受け取れるというものです。これは学年で20名が採用されるとされています。何回生であっても春に毎年申請できますが、前の年の成績が審査の対象になります。
特別奨学金
こちらも大学独自の奨学金です!
対象者は一般奨学金とほぼ同じですが、こちらは1回生だけが申請できる奨学金です。採用されれば、3万5千円(返還が必要)+1万5千円(返還不要)の合計5万円を卒業まで受け取ることができます。こちらは15名とされています。
上記二つの奨学金は、どちらも成績が審査の対象に入ってきますが、一回生の入学直後に申請する場合、入試の成績を使われることがあります。もちろん成績だけで決まるわけではないですが、受験生の皆さんは合格できると思っても、そこで力を抜かずに点数にこだわって合格者の中でも高得点を取っておくと、入学後に思いもよらない形で役立つことがあるということを知っておいて欲しいです!(※変わっているかもしれませんが、目安として私の時は「入試の得点が上位1/3以上であること」でした!)
奨学金について、ホームページなどではこれくらいしか紹介されていなくて、すごく少数の人しか受け取れないと思ってしまいますが、これらの他にもたくさんの民間の奨学金財団が存在します。それらを含めると、そこそこの人数が奨学金を受け取れることになっているのが予想されます。毎年薬学部から推薦できる財団などが変わっている可能性もあって、ホームページにのることがないと思いますが、良ければ民間の奨学金財団さんも調べてみて下さい(^▽^)/
薬学部に進むにあたってしておくべき勉強
最後に あくまで私の意見ですが、大阪医科薬科大学薬学部に進学して、高校でしっかり勉強しておくべきだったと思うところをお伝えします!
きっとどこの薬学部でも共通のことですのでよければ参考にして頑張ってみてください。
英語
まずはやはり、なんといっても英語ですよね~。 英語は薬学部に限らずこれからはどこであってもできて損はないですし、きっと高校生はもう言われ過ぎて嫌になっているだろうと思いますが、薬学部では学年が上がれば上がるほど、論文から知識を得る場面が増えてきます。英語が分からなければ当然必要な情報が得られないということになってしまいます。 また大阪医科薬科大学では、国際的な人材を育てるために一部の授業で英語が使われています。 入学後は他にたくさん勉強することがあって、英語を集中して勉強する時間は高校生のときよりもなくなってしまいます。英語はすぐに出来るようになるものではないですし、高校生のうちに自信が持てるくらいしっかり勉強しておくべきです!
化学
薬は化学物質なので、当然一回生から授業の大部分が化学に関するものです。はじめから、高校化学はわかっている前提で高校化学をもっと詳しくしたような内容を習っていきます。また、学年があがっても物理化学や生化学など、化学と何かの組み合わせの教科も多いです。先ほど説明させてもらった実習も基本、化学実験が多くて、一回生前期からモル計算やpH計算をどんどん行うし、やはり慣れている方が入学後は楽だと思います。 分野としては化学結合や酸・塩基、酸化還元、化学平衡、気体、有機化学はよく使う気がします。ほぼほぼ全体になっちゃいますね(-_-;)
生物・物理
生物や物理はおそらくどちらか片方しか習っていないという人が大半だと思います。しかし、そんなことはお構いなく薬学部では化学、生物、物理3つともがっつり勉強していきます。つまり、習っていないものに関して、高校範囲の内容は自分である程度時間を確保して、勉強する必要があるということです。高校でするべきだったと思うことは、自分が習っている方の教科だけは完璧にしておくということです。 大学に入って楽できるように、理科はひとつだけで受験する人も是非、使う使わない関係なく授業を真面目に聞いてテストも頑張っておきましょう!
いかがでしたでしょうか?
今回は大阪医科薬科大学在籍の講師に大阪医科薬科大学について詳しく書いてもらいました。
何かしらの参考になれば幸いです。
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最後に
今年もたくさんの生徒が逆転合格を果たし、新たな一歩を踏み出しました。
受験を通して、生徒一人一人が自分と向き合い成長してくれた結果です。
そんな生徒達を応援し続けることが出来てとても嬉しく思います。
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