【4技能試験対策】新試験で変わる英語試験の概要と学習方法を井関先生と中森先生が解説します 【第2回・全3回】
大学共通入学テスト、いわゆる「新試験」が2020年度から採用され、21年1月に初めて実施されることになります(つまり、2019年4月で新3年生になる高校生たちが最後のセンター試験現役受験者ということになります)
【4技能試験対策】新試験で変わる英語の概要と学習方法 【その1】では、今後の受験生にとって4技能試験はどのような存在になっていくのか? 受けるとしたらどの試験をいつ受ければいいか? といった内容を解説していました。
今回は第2回。第1回に引き続き、最近すっかり武田塾チャンネルの常連になった田無校校舎長の井関先生が中森先生とともにこれからの4技能試験を分析します。
紹介する動画は「【4技能試験対策!】新試験で変わる英語の概要と学習方法 その2【前編:リーディング・リスニング】|受験相談SOS vol.1512」です。ーーしかし受験SOSがこの時点で1512本も上がっているとは、わたくし武田塾スタッフながら改めて驚かされます。
注意)本動画およびブログは2019年3月時点の大学入試センター開示情報に基づき、制作されております。
今後の文部科学省の方針によって、状況は変わってまいりますのでご注意ください。
※ テキストは基本的に動画からの書き起こしですが、文章として読みやすくしたり簡潔にするために、趣旨を変えない範囲で改変しています。それに加えて、筆者がちょくちょくコメントをします。
前提知識:英語の「4技能試験」とは
英語の「4技能」は、英語を「聞く listening」「読む reading」「話す speaking」「書く writing」スキルを指していて、これらを評価するのが「4技能試験」となります。英検、TOEIC、TOEFL、GTEC、IELTS、TEAPなどの試験がこれに該当します。
4技能はリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの順番で対策する
中森「武田塾教務部長の中森です」
井関「武田塾田無校校舎長の井関です」
中森「井関先生、」
井関「はい」
中森「4技能試験の対策についてちょっと話していただきたいんですけれども、そもそも、4技能試験はどういう順番で4つの技能を対策していくべきだと思いますか?」
井関「僕的には、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングという順番で進めていってほしいなと思っています。」
中森「まあ、この順番でやっていくのがやりやすそうだなという感じはするんですが、つぎにそれぞれのた対策について聞いていきたいんですけれども」
井関「はい」
中森「まあ、リーディングは、通常のいわゆる武田塾のやり方、英語の勉強法で良いじゃないですか」
井関「いいですね、はい」
中森「単語、熟語、文法、解釈をできるようにして、それから長文をやって、という順番で良いですよね」
井関「うんうん」
中森「次にリスニングなんですけれども、リスニングはリーディングと同時ではダメなんですか?」
井関「一番最初に同時だとダメですね」
中森「なるほど」
井関「そもそもスクリプトを読んだときにスクリプトを読むのにめちゃくちゃ時間がかかっていたら、相当学習効率悪いので、」
中森「なるほど」
井関「まずリーディングをできるようになってから、つまりスクリプトを理解できるようになってから、リスニングを始めて欲しいと思います」
中森「なるほど、スクリプトが訳せる状況になっているのがスタートラインっていう」
井関「そうですね、はい」
中森「だから、たとえば『速読英熟語』を訳せる状態になったら、(速読英熟語の)音読に入ってリスニング対策に入ろうということですね」
まとめ
・リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの順番で対策せよ!
・リーディングは武田塾の勉強法をそのまま適用できる‼
・スクリプトが読めない状態でリスニング対策を始めると大幅な効率ダウン! スクリプトが読めるようになるまでリーディングに専念しよう!
リスニングで点を取れない3つの原因とその対策
井関「そうですね。リスニング問題で点数が取れない原因が3つあるかなと思います。1つ目が、『そもそもその英単語自体を知らない』。2つ目が、『音が聞き取れていない』。3つめが、『スピードが速すぎて理解できていない』という3つのパターンがあるかなと思うので、ひとつひとつ対策法を話していこうかなと思います」
中森「はいはい」
井関「1つはもうめちゃくちゃシンプルで、英単語を覚えてください。システム英単語とかで第3章、第4章が終わっていない人で、そのレベルの単語を覚えておかないといけないなと思う人は覚えて欲しいですし、」
中森「これはだから、単語の意味だけじゃなくてちゃんと発音して覚えなきゃいけないということですね」
井関「はい、なので、システム英単語やターゲットとかを使っていても、CDを併用して、どういう風に発音されるのかというのを知っておいた方がいいかなという感じですね」
中森「なるほど」
井関「それで、次に『音が聞こえていない(聞き取れていない)』場合の対策なんですけれども、『全く聞き取れない!!』という人は発音からやってほしいです。関先生の『世界一わかりやすい英語の発音の授業』だったり、『英語の発音が正しくなる本』という参考書があるので、そこから進めてもらえたらいいかなという感じですね」
中森「これはなんか、発音記号を覚えろとかそういう話にはなるんですか?」
井関「ある程度覚えるということと、実際に発音できるということ、アウトプットできるかというところが大事だと思います」
※発音記号はあの変なアルファベットみたいなあれです。「védʒtəbl」←たとえばこれはvegetableの発音記号です。
すべてを正確に覚える必要はありませんが、母音一通り(æ、ʌ、ɑː、eɪなど)と特徴的な子音(θ、ð、dʒ、ŋなど)を覚えていればだいたい読むことができます。自力で正確な発音を把握したり、間違った発音の思い込みを防ぐのに役立ちますよ!!
井関「あとは、英語独特の弱形とか強形だったり、単語がくっついたときにどう発音されるのかとか、そういう発音の仕組みというのを理解しておいたらいいかなと思うんですね」
※弱形と強形、単語がくっつく
どちらも実際の英文の発音に大きな影響を及ぼしています。これらを理解して耳を慣れさせておくことがリスニング力向上に必須です。
中森「はい」
井関「ある程度は聞き取れるみたいな、今のセンター試験でまあ4割くらい聞き取れるかなっていう人で、更に1と2は問題ない(英単語は抑えていて、耳が英語の発音にある程度慣れている)っていう人に関しては3の対策、『スピードが速すぎて理解できていない』場合の対策に入ってもらえればという感じですね」
井関「速読英熟語の英文を読んで理解できるという人は、オーバーラッピングですとかシャドーイングを使って速読力でしたり、英語をそのまま聞いてそのまま理解するという能力を鍛えていってほしいなと」
※オーバーラッピング:本文を読みつつ、CDなどの音声に続いて音読する
シャドーイング:本文を読まないでCDなどの音声に続いて音読する
中森「本文を見ながら追い読み(=オーバーラッピング)して、できるようになってきたら本文を読まないで追い読み(=シャドーイング)するという感じですね」
井関「そうですね、はい。で、その本文を見ながら読むという練習法を2、3周くらいしてもらって、それからシャドーイングに挑戦してみるという感じですかね」
まとめ
リスニングができない3つの理由時はその対策
・『そもそもその英単語自体を知らない』→単語の発音を確認しながらシス単を完璧にする
・『音が聞き取れていない』→『世界一わかりやすい英語の発音の授業』『英語の発音が正しくなる本』を読んで発音の基礎をおさえつつ、自分で正しい発音をアウトプットできるように練習する
・『スピードが速すぎて理解できていない』→「速読英熟語」などのオーバーラッピング2,3周、その次にシャドーイングでガンガン鍛えていく!
発展的な練習法:ディクテーションとリプロダクティング
中森「ディクテーションはどうですか?」
井関「ディクテーションは、さらに高得点を取りたい人向けです。そういう場合は、CDを聞きながら、一回一回一文ごとに止めて、聞いた音を全て文字起こししていってください。それがディクテーションという練習法になります」
中森「ディクテーションのさらに上はあるんですか?」
※中森先生攻めますね……!!
井関「リプロダクションという練習法があるんですけど、これは東大ですとか、英検一級を目指すくらいの人におすすめですね」
中森「なるほど、どんな内容なんですか?」
井関「リプロダクションというのは、聞いた英文をそのまま繰り返すという練習法です。発音してですね。例えば先ほど(中森先生が)『どんな勉強法なんですか?』と聞かれたんですけど、『どんな勉強法なんですか?』って言われたら、『どんな勉強法なんですか?』って日本語だったら言えるじゃないですか。これって、日本語がストックできてるからなんですね。脳の中に。ただこれが英語になってくると、今言われたことをもう一回繰り返すってなかなか難しいと思うんですよ。ただこの目的としては、英文を記憶できる、一時的にですけど記憶できる容量を増やしていくというのが目的です」
中森「これはじゃあ、追い読みではなくて、いったんある程度の量を聞いて、止めて、発音するというやり方なんですね」
井関「そうです。いったんある程度の量を聞いて、発音するというやり方、今みたいな感じです、日本語で言うとそういう風にリプロダクションしていきます。」
※井関先生はここで「いったんある程度の量を聞いて、止めて、発音するというやり方」という中森先生の発音をリプロダクションしたわけです。少し長い文章のオウム返しといえば理解しやすいかと思います。よく小さい子供が大人がしゃべった内容をオウム返ししてきますが、ひょっとするとリプロダクションで母国語の一時記憶容量や語彙を鍛えているのかもしれませんね。
井関「これをすると、長い文が出てきたときに、内容がめちゃくちゃ理解しやすくなるんですよね。なので、今度から講義形式のリスニング問題とか出てきますけど、そういったところでかなり有利になるかなという感じです」
中森「今でもあのー、たとえばICU(国際基督教大学)とかの講義聞いてやれみたいなタイプ、あれは日本語だったりしますけど、ああいうのみたいにある程度話を聞いてから自分で整理し直さなきゃいけないみたいな問題にはかなり有効なやり方ですよね」
井関「はい、そうですね」
※ん? 日本語のリスニング???
とお思いになったことでしょう。筆者も思いました。調べてみたところ、ICUこと国際基督教大学の入試には「総合教養」という科目があり、このなかで日本語の音声を聞いて解くリスニング問題が出題されるとのことです。内容にも特色があるので軽く紹介します。まずICUの教授が作成したミニ講義15分ほどを聴き(メモ可)、そのあとミニ講義に関する設問を解きます。設問にはミニ講義の内容に関係する論述も登場し、その論述からの出題もあるようです。
この試験で点数を取るには、15分間のミニ講義を自分なりに理解する必要があるのですが、その際に井関先生が言った「リスニングで長い文章を理解する」スキルが関係してくるといえるでしょう。メモを取ることができるとはいえ、講義の中で話される文章は一つの文が長めです。文章全体を一定時間頭に記憶して残すことができなければ、一文を理解し消化することができません。
そう考えると、母語のリプロダクティングはなかなか重要なスキルだということがわかります。複雑なトピックを(紙などの外部メモリに一度書き出すことなく)頭のメモリだけで処理することができるわけですから、その人は「頭の回転が速い」ということができるでしょう。
まとめ
・ディクテーションはシャドーイングなどの対策を一通りものにして、さらに高得点を狙いたい人向け
・リプロダクティングはさらにハイレベルで、東大や英検一級レベルを見据えた練習法
全体のまとめ
・リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの順番で対策せよ!
・リスニングが苦手な人は、自分が3つの原因のうちどれで躓いているのか確認し、それに合った対策を取れ!
・オーバーラッピングとシャドーイングでリスニング能力を高め、さらなる高みを目指すならディクテーションやリプロダクションに挑戦せよ!!
第2回は具体的に4技能試験対策をどのように進めていくかという内容で、4技能のうちリーディングとリスニングがピックアップされていました。リーディングは武田塾の勉強法をそのまま使えるため、話題の中心はリスニング対策になっていましたね。
4技能試験はセンター試験や二次試験に比べてリスニングの能力が重要になってくる(リスニングの試験はもちろん、スピーキングの試験でも試験官の英語を聞き取る必要があります)ので、おろそかにできないポイントです。
次回は残る2技能、ライティングとスピーキングです!!
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