こんにちは!
武田塾で4校舎の統括をしている井関です。
今回は
・現在浪人を考えている
・既に浪人が決まってしまった
方に向けてのお話です。
2025年から、新課程・新学習指導要領が導入されたことにより入試が大きく変わります。
浪人生の中には
・新課程に対応した授業を受けていない浪人生は不利になるの?
・救済措置はあるの?
・そもそも何に気をつけて対策すればいいの?
といった悩みを抱えている方もいると思います。
今回はこうした浪人を考えている皆さんの悩みを一気に解決していきます!
この記事を読めば、
・新課程入試に向けて対策するうえで何に気をつけるべきか
・浪人生は本当に不利になってしまうのか
が分かります!
旧課程履修者が浪人すると不利になる?
早速ですが、浪人する旧課程履修者には不利になる人もいればならない人もいます。
それでは、その理由をご紹介します。
浪人しても不利にならない人はならない
見出しの通り、浪人しても不利にならない人は不利になりません。
例えば、これまで共通テスト(センター試験)では新課程になって最初の年は問題が易しめに作られ、平均点が高い傾向にありました。
また、2025年度共通テストには「経過措置」という旧課程履修者のための救済措置があります。
しかし、現役生は新課程の問題に対応する必要があるため、大きな負担を強いられることになります。
まとめると、共通テストの比重が大きい大学を受験する人はあまり不利になることはなさそうです。
しかし、決して浪人したほうが楽であるといううわけではありません。
じっくり考えた上で浪人するかどうか判断しましょう。
浪人すると不利になる可能性が高い人
逆に、共通テストの比重が小さい文系の私立大学を一般受験する人は不利になる可能性が高いです。
国公立大学の二次試験や私立大学の一般選抜には、基本的に経過措置のようなものはありません。
そのうえ、私立大学の一般選抜には共通テストが全く課されない場合も多いです。
また、新課程では特に数学の変更点が多いため、文系で受験をする方は特に注意が必要です。
大学入学共通テストにおける旧課程履修者への経過措置とは?
ここからは、大学入学共通テストにおける経過措置についてご紹介します。
経過措置とは、新課程に基づいた授業を受けていない皆さんが不利にならないようにするための救済措置です!
その中身について、詳しくご紹介していきます!
経過措置について
経過措置によって、旧課程履修者は現行の共通テストの出題教科・科目を解くことができます。
経過措置は地歴・公民、数学、情報で実施されます。
例えば、新課程の「情報Ⅰ」に関しては「旧情報(仮)」として別科目が設置されます。
そして、旧課程の「社会と情報」「情報の科学」に対応した必答問題と選択問題が出題されます。
また、数学に関しては内容は現行の「数学②」ですが、解答時間は新課程版と同じ70分となっています。
これは浪人生にとってかなり有利なポイントになるのではないでしょうか。
なお、国語、理科、外国語については現行の試験に対して大きな変化がないため、救済措置はありません。
経過措置は誰が対象?いつまで?
この経過措置ですが、対象者は旧課程履修者(現在の高校三年生以上)となっています。
また、経過措置は「2025年度入試のみ」の対応となっています。
もう一度浪人して2026年度入試を受けるとなると、未履修範囲を自力で学習しなければなりません。
そのため、注意が必要です。
新課程になると入試はどう変化する?
新課程が導入されたことで入試にはどのような影響が出るのか。
新課程に基づいた授業を受けていない皆さんにとっては不安ですよね。
それでは、共通テスト、国公立大学、私立大学の入試の変更点をそれぞれ見ていきましょう!
共通テストの変更点
まずは皆さんの中で受験する方も多いであろう、共通テストの変更点についてご紹介します!
結論から言うと、
・どの科目もこれまで通り時間に追われることになる
・試験時間の増加に伴い共通テスト全体の時間が延びる
そのため、集中力を持続させるための体力もこれまで以上に必要になりそうです。
それでは、主な変更点をご紹介します!
出題教科・科目が6教科30科目から7教科21科目へ変更
これは情報科目が新設されるとともに、地歴・公民と数学で出題科目の大幅な再編があるためです。
変更する科目名や新しい科目の範囲についてはまた後ほどご紹介します!
情報:「情報Ⅰ」の追加
なんといっても情報科目の追加が今回の大きなポイントとなるでしょう。
試験時間は60分です。
大問4問構成で、「情報Ⅰ」の4つの領域から満遍なく出題されます。
具体的には、
①情報社会の問題解決
②コミュニケーションと情報デザイン
③コンピュータとプログラミング
④情報通信ネットワークとデータの活用
があります。
①では情報技術や著作権法・情報モラルについて問われます。
②ではデジタルデータの表し方や情報のデジタル化に関する仕組みについて問われます。
どちらも知識問題がメインとなります。
③では解決すべき問題を与えられ、それを誘導に従い解決する問題が出題されます。
そのため、ここではプログラミングについての基本的な能力が問われます。
④ではネットワーク関連の情報技術に関する知識が問われます。
まとめると、①②④は知識問題、③は実戦問題という形になると予想されます!
国語:試験時間が10分増
「国語」では、試験時間が80分から90分に変更となります。
これは、現代文の問題数が2題から3題に増えるためです。
この新設された大問は「実用的な文章」というテーマで、配点は20点です。
試作問題では、複数の文章や図、グラフをもとにレポートの内容や構成を考える問題が出題されていました。
この問題では複数の情報を整理して解答する必要があります。
そのため、情報処理能力や読解力が求められる内容となっています。
地歴・公民:科目変更
地歴・公民では新学習指導要領に基づいて、共通テストでの出題は6科目に再編されます。
以下の中から最大2科目を選択することになります。
・「地理総合、地理探究」
・「歴史総合、日本史探究」
・「歴史総合、世界史探究」
・「地理総合、歴史総合・公共」(いずれか2科目を選択)
・「公共、倫理」
・「公共、政治・経済」
ただし、以下の2点に気をつけなければなりません。
・「公共、倫理」と「公共、政治・経済」の組み合わせは不可
・「地理総合、歴史総合、公共」を選択する場合、選択科目と同一名称を含む科目の選択は出来ない
地歴・公民は変更点や注意しなければならない点が多いです。
自分がどの科目を選択するかをしっかり考えた上で対策していきましょう!
数学:科目変更、「数学②」の試験時間が10分増
数学は「数学①」は現行通りです。
しかし、「数学②」が「数学Ⅱ、数学B、数学C」の1通りのみになります。
試験時間は60分から70分に変更となります。
これは「数学②」で選択解答する大問数が2から3へ増えたことによるものです。
解かなければならない問題数が増えています。
そのため、文系の方や数学が苦手な方にとっては大きな負担になるかもしれません...
国公立大学入試の変更点
次に、国公立大学入試の変更点についてご紹介します!
ほぼ全ての国立大学では共通テストにも配点があります。
新課程では「情報Ⅰ」も含めた「6教科8科目」が主流になりそうです。
そのため、国立大学では「情報Ⅰ」がほぼ必須になると考えていいでしょう。
一方、公立大学では現在でも6科目以下で受験できる大学が多いです。
2025年度も現行の教科・科目数を維持する大学があります。
そのため、6教科8科目に移行する大学はあまり多くありません。
少数教科しか課さない公立大学では「情報Ⅰ」を選択科目とするケースが多く、課さない大学もあります。
国公立大学の二次試験においては、以下のような現在と同様の形式が主流となります。
・文系学部:英語を中心に国語、数学、地歴・公民などから1-3教科
・理系学部:英語、数学、理科の3教科
そのため、二次試験に向けた対策としてはこれまでと大きく変わらないと言っていいでしょう。
しかし、数学や社会などで科目ごとに学習する内容に変更があるため、注意が必要です。
私立大学入試の変更点
次に、私立大学入試の変更点についてご紹介します!
共通テスト利用方式では、現行通りの大学が多いようです。
「情報Ⅰ」についても、必須で課すケースはほとんど見られません。
他教科との選択として利用するケースが大多数を占めます。
文系学部では、外国語、国語(+数学または地歴・公民)
理系学部では、外国語、数学(+理科)
を課す大学が多いようです。
一般方式では、多くの大学がこれまで通り2-3教科を課します。
しかし、私立大学では新課程に準拠した問題が出る可能性が高いので注意しましょう。
私立大学は複数の入試方式を設定しているケースが多いです。
新課程への対応も各試験によって異なります。
そのため、自分が受験する予定の大学の入試方式や出題科目についてホームページなどをよく確認しましょう!
また、「数学B」と「数学C」のように、学習する内容が含まれる科目が旧課程と異なる場合があるので注意しましょう。
新課程・新学習指導要領とは?
ここまで何度も「新課程」と書いてきましたが
「そもそも新課程・新学習指導要領って何なの?」
こうした疑問を持つ方も多くいらっしゃることでしょう。
そこで、
・新課程とはどんなものなのか
・皆さんが履修した旧課程とはどこが違うのか
この2点について解説していきます!
新課程になると何が変わるのか?
ざっくり言うと、授業で扱う内容が変わります。
学習指導要領はおよそ10年に1度のペースで新しいものに置き換わっています。
世の中の変化に対応するため、学校の授業で扱う内容や狙いも変えていく必要があるのです。
ここからは、新課程による変更点を各教科ごとに見ていきます。
英語の変更点
英語の主な変更点は次の通りです!
・科目名の変更
例)「コミュニケーション英語」→「英語コミュニケーション」
「英語表現」→「論理・表現」
・単語数の増加
「英語コミュニケーション」では4技能を総合的に学びます。
「論理・表現」では「書く・話す」を重点的に扱います。
また、習得すべき単語数が約700単語増加します。
国語の変更点
国語の主な変更点は次の通りです!
・新科目「現代の国語」「言語文化」が必修化
・「読む」学習から「話す・聞く」「書く」学習へのシフト
国語では、生徒が主体的に表現することをより重視する内容へ変更されました。
「現代の国語」では論理的な思考力の養成につながる情報の扱い方などを学びます。
その過程で実社会における国語による諸活動に必要な資質・能力を育成することを目指しています。
「言語文化」では日本の言語文化に関する指導を改善・充実化しています。
数学の変更点
数学の主な変更点は次の通りです!
・「数学C」の再登場
・「数学B」の「ベクトル」が「数学C」へ移動
・「数学Ⅲ」の「平面上の曲線と複素数平面」が「数学C」へ移動
・「数学A」の「整数の性質」が「数学活用」の「数学と人間の活動」に吸収
・「数学B」と「数学C」に新しい単元が登場
...変更点が多く、現役生・浪人生ともに大きな影響を及ぼしそうです。
「数学B」から「ベクトル」が抜けたことにより、
これまで多くの高校でカットされていた「統計的な予測」がほぼ必修化されます。
地歴・公民の変更点
地歴・公民の主な変更点は次の通りです!
・「世界史A」「日本史A」が「歴史総合」に統合
・「地理A」が「地理総合」となり、「歴史総合」とともに必修化
・「現代社会」が「公共」となり、必修化
大きなポイントは、地理、世界史、日本史を全て学習しなければならなくなったところではないでしょうか。
今回の改訂では、歴史における日本と世界の相互関連性をより重視した内容となりました。
「公共」の学習内容は「現代社会」から大幅な変更はありません。
理科の変更点
理科の主な変更点は次の通りです!
・「生物」分野の一部が「生物基礎」の範囲に変更
・教科書の掲載順序の変更
「生物・生物基礎」では他の3科目に比べて変化が大きくなっています。
一方、「科学・化学基礎」「物理・物理基礎」「地学・地学基礎」に関しては変化は特にありません。
理科は変更点が少ないので、これまで通りの参考書や問題集を使っても大きな問題はなさそうです!
「情報Ⅰ」の追加
かつての「社会と情報」「情報の科学」を統合し、「情報Ⅰ」が必修化されました。
主な内容は、日常や社会の課題を実践的に解決するための考え方を学び、その技術を体験するといったものです。
具体的には、
・コンピューターサイエンス
・データサイエンス
・情報デザイン
・情報リテラシー
といったものがあります。
つまり、プログラミングなどの技術だけでなく、
情報を活用し発信する力や情報を扱うことに対する思考、姿勢も育成することを目的としているのです!
新課程導入の目的
今回の新課程では予測困難な時代を生き抜くために、「知識・技能」だけでなく、
「思考力・判断力・表現力」や「学びに向かう力・人間性」もバランスよく育むことを目指しています。
つまり、従来のような「知識の暗記」ではなく「知識をいかに活用できるか」を重視しているのです!
浪人を決めた旧課程履修者がやるべき2つのアクション
ここまで新課程による入試や科目の変更点をご紹介してきましたが、
この記事を読んで、変更点が多く、自分は不利になってしまうかもしれないと思っている人もいると思います。
しかし、恐れる必要はありません。
これからご紹介する、浪人を決めた旧課程履修者がやるべき2つのアクションを実践しましょう!
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勘違いしてしまったり、「これで本当に合っているのか?」といった疑問が生まれたりするかもしれません。
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