こんにちは!
武田塾高槻校 校舎長の米澤です!
先日、同志社大学の文系学部を志望している生徒からこんな相談を受けました。
「英語、国語のほかに数学を使うか日本史を使うか迷っていて、学校の友達には
え、同志社の数学って難しくない?やめときなって!
って言われたんですよ、数学やめておいたほうがいいですかね?」
私立文系を受験する場合、「英語と国語が必須で、数学か社会はどちらか選べる」という制度になっていることがよくありますね。
早慶ではほぼ選択できませんが、特にGMARCHや関関同立では好きな方を選ぶことができる場合がほとんどです。
先ほどの質問について、結論から言うと
「数学も簡単ではないが、日本史も楽ではないので、どちらがいいかは受験生による」
なんですが、皆さんそれぞれがどうすべきかを自分で判断するときに何を基準にすべきか、これについて解説していきたいと思います。
知ってるようで知らない?「得点調整」って何?
数学と社会のどちらを選ぶか決めるために、必ず理解しておかなければならない制度があります。
「得点調整」というものです。
※ここからしばらくは具体例の説明が続きます。結論だけ知りたい!という人はこちらから飛んでください
次の数字は2014年度のセンター試験の受験者平均点を抜粋したものです。
物理…61.64点
化学…69.42点
生物…53.25点
地学…50.22点
センター試験について特によく知らない人でも、
「この試験の化学は簡単で、地学は難しかったんだろうなぁ」
ということはすぐにわかると思います。
とはいえ、科目によって平均点が違うなんてことは当たり前ですので、よく知らない人は特に何とも思わないでしょう。
しかし、国公立大学受験者にとってはこの平均点の差はめちゃくちゃやばい事件なのです。
多くの場合、国公立大学受験者は共通テスト(センター試験)で
英語、国語、数学、理科、社会
を受験することが必須となっています。
が、同じ理科でも4科目ありますし、社会だともっと細かく分かれていて、どの科目を受験するかは受験生一人ひとりが自由に(ほとんどの大学である程度科目を指定されるので、それだけ守らないといけませんが)選ぶことができます。
理科の科目として、化学を選んだ人は化学の得点が、地学を選んだ人は地学の得点が自分の点数として加算され、それが合否に直接かかわってくる、ということです。
ところが、2014年のセンター試験では、化学と地学の平均点に約20点もの差がありました。
つまり、それぞれの科目の点数がそのまま加算されるとすると、化学を選んだ受験生は有利に、地学を選んだ受験生は不利になる、
言い換えると地学受験者は得点にして20点ほど損をしている、とも言えます。
これをできるだけ公平にしようと考えたら、地学受験者は全員10点加点して、化学受験者は全員10点減点すればいいですね。(こんな雑に決めたらいろいろまずいことがあるんですが、めちゃくちゃややこしいのでここでは割愛します)
このように、科目の選び方による受験生同士の有利不利をできるだけなくすために点数を調整するのが「得点調整」というものです。
※実は、2014年のでセンター試験では結局得点調整が行われませんでした。詳細が公表されているわけではありませんが、大学入試センターが独自に設けている「得点調整を行う基準」を満たしていなかったようです。
私立文系の数学と社会における得点調整について
一言で言うと、得点調整とは
「科目選択によって受験生に有利不利が生じないように、平均点が低い科目の点数を全体的に上げ、高い科目は全体的に下げる」
というものです。
(調整のための計算式は大学によって異なるので、各自確認してもらうしかないんですが、どの大学の方法で計算しても最終的に出てくる点数はさほど大きく変わりませんので、あまり気にしなくてもよいかと思います。)
参考として、同志社大学の文系学部における得点調整について実際にどの程度点数が加点、もしくは減点されるかを紹介します。(年度や日程、大学や学部によっても大きく変わるので、あくまで参考程度に、と思って見てください!)
社会…15~30点程度の減点
数学…30~50点程度の加点
(※いずれも150点満点での数値)
これ見ると「こんなに調整されるんや、やば」と思う人がほとんどだとは思いますが、
社会で150/150を取っていても、得点調整で高くても135/150くらいまでは減点されるし、
数学で90/150くらいしか取れていなくても、得点調整で低くても120/150くらいまでは加点される
ということですからね。はっきり言ってやばいです。
最大の原因は「社会と数学の平均点の差がめちゃくちゃ大きい」
皆さんに簡単な質問です。
私立大学文系学部の入試において、社会と数学はどちらが平均点が高いと思いますか?
もちろん、社会です。圧倒的に社会です。
大学や年度による差はありますが、合格者平均点は社会が9割以上、数学が6~7割ほど、という大学も少なくありません。
そりゃみんな「数学は難しいから社会にしよう」と思うわけです。
(関関同立の中に限った話をすると、立命館大学は他の3大学に比べて社会が比較的難しいので、数学との平均点の差はそこまで大きくないことが多いです。)
ところが、先ほども言ったようにかなり大きな得点調整が行われます。
社会は数学に比べて高得点を取りやすいですが、
8割(=120/150)取ったとしても実質6~7割(=90~105/150)扱いになってしまうことを考えると、社会で合格ラインに到達するのはなかなか骨が折れますね。
ということは、
「社会は覚えたらいいだけだし点数取りやすいから有利」
「数学は問題が難しいから不利」
という短絡的な発想で数学を避けてしまうと、その時点で戦略的に損をしている可能性すらあります。
結局、何を基準に受験科目を決めればいいのか
ずばり、「得点調整されたうえで得点率が合格最低点を超えるかどうか」です。
もちろん大学によりますが、例えば同志社大学なら
「文系数学で60%以上(得点調整後で80%以上)取る」のと「社会で90%以上(得点調整後で80%以上)取る」のと、どちらが現実的か、という話です。
もちろん、現時点で数学60%、もしくは社会90%を取れる受験生は基本的にいません(ほとんどいませんし、そういう人に勝たなくても合格すればいいわけですから気にする必要はありません)ので、
「それぞれの目標点に到達するために、これからしないといけないこととそれにかかる時間の目安」
を考えてください。
現時点で何ができるか
ではなく、
目標に到達するために、どういう方法があるか把握して、それをどのように実行するか
を考えてほしい、というのが、私から皆さんへのメッセージです!
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