関西の国公立大学の総合型選抜について解説します！

こんにちは！　

「日本初！授業をしない塾」でおなじみの武田塾高槻校です！

国公立大学の総合型選抜について解説します！

大学受験

と言えば、一般的には

ガッチガチに勉強して筆記試験の点数で合否が決まる、というイメージが強いかと思います。

しかし、大学入試の形式はそれだけではありません。

そう、推薦式の入試です。

推薦式の入試と言ってもいろいろありますね。

多くの高校生にとって身近なのは「指定校推薦」「公募制推薦」だと思いますが、

「推薦」と聞いて皆さんが最初に思い浮かべるのは

総合型選抜

ではないでしょうか。

国公立大学志望の人は

「いや、そんなん私立だけなんやからおれには関係ないし」

と思うかもしれませんが、

実は国公立大学でも総合型選抜を実施しているところがあるんです！

今回は近畿の難関国公立と言えば必ず名前が挙がる

京都大学

大阪大学

神戸大学

大阪公立大学

の4大学の総合型選抜について解説します！

国公立大学の総合型選抜について解説します！
4大学の総合型選抜に共通すること
大学別の特徴紹介
国公立大学の総合型選抜の対策、何をしたらいい？
一人でダメなら武田塾高槻校へ

4大学の総合型選抜に共通すること

共通テストでいい成績を残す

私立大学の総合型選抜試験を受ける際、大学・学部によっては筆記試験が課されないこともしばしばあります（とは言うものの、たいていは「書類審査＋面接＋少し特殊な学力試験」みたいな感じで多少は学力が影響します）が、

国公立大学の総合型選抜は基本的に

・書類審査

・面接、もしくはそれに近いもの

・共通テストである程度の成績 or 大学によっては独自の学力検査

という項目で試験が行われます。

3つ目の「共通テストである程度の成績」ははっきりとした基準は設けられていないことが多いですが、

（それぞれの大学・学部のボーダーの割合）　～　ー5％

くらいは必要だと考えておくのが賢明です。

※稀に共通テストの受験が義務付けられない場合もあります！

（必須ではないが）高校時代に特筆すべき実績がある

これも明記されている大学とそうでない大学がありますが、以下のような基準が設けられていることがあります。

・部活動で優秀な成績を収めている

（団体競技なら「各都道府県の大会で準優勝以上のチームのレギュラー」など）

・英語の民間試験で一定の資格を取得している

（英検、TOEFL-iBTなど）

・様々な分野の全国大会などに参加したことがある

（グローバルサイエンスキャンパス（GSC）全国受講生研究発表会など）

・評定平均が一定以上ある

（4.0～4.3を基準とする大学が多いです）

専願である

これはほとんどの大学で明記されていて、

「合格した際に入学することを確約する」

という条件が出願資格に含まれていることが多いです。

大学別の特徴紹介

京都大学

京都大学の募集要項には、

高大接続と個々の学部の教育を受ける基礎学力を重視し、

①高等学校での学修における行動と成果の判定
②個々の学部におけるカリキュラムや教育コースへの適合力の判定

を行い、①と②の判定を併せて、志願者につき高等学校段階までに育成されている学ぶ力および個々の学部の教育を受けるにふさわしい能力並びに志を総合的に評価して選抜します。

という記述があります。

今回解説する4大学の中では最も抽象的な募集要項でした。

大阪大学

大阪大学は全学部で総合型選抜の募集を行っています。

大阪大学の募集要項には、

高等学校等で主体的に学ぶ態度と能力を身に付けた将来のグローバルリーダーの卵である意欲的な人や、グローバル社会の下で活躍できる優秀な人材を、より多様に集積させることを目指します。
具体的には、高等学校等の成績、大学入学共通テストの結果、国際バカロレア資格、ＴＯＥＦＬ、口頭試問（面接）等を各学部のアドミッション・ポリシーに基づき組み合わせる他、必要に応じ、高等学校等での自由研究の活動、海外留学等の実績等を活用したり、志望理由書や志願者が所属する高等学校等の長が作成する志願者評価書を参考にしたりするなどして、多面的、総合的に合格者を判定します。

と書かれています。

神戸大学

神戸大学の募集要項には、

●神戸大学の求める学生像
１．進取の気性に富み，人間と自然を愛する学生
〔求める要素：思考力・判断力・表現力，主体性・協働性，関心・意欲〕
２．旺盛な学習意欲を持ち，新しい課題に積極的に取り組もうとする学生
〔求める要素：知識・技能，主体性・協働性，関心・意欲〕
３．常に視野を広め，主体的に考える姿勢を持った学生
〔求める要素：主体性・協働性，関心・意欲〕
４．コミュニケーション能力を高め，異なる考え方や文化を尊重する学生
〔求める要素：知識・技能，思考力・判断力・表現力，主体性・協働性〕

●入学者選抜の基本方針
以上のような学生を選抜するために，神戸大学のディプロマ・ポリシーおよびカリキュラム・ポリシーを踏まえ，「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・協働性」「関心・意欲」を測るため，多面的・総合的な評価による選抜を実施します。

という記載があります。

また、今回解説する4大学の中では唯一共通テストの受験が課されない代わりに、

神戸大学独自の総合問題が試験として課されます。

大阪公立大学

大阪公立大学の総合型選抜は

・現代システム科学域　教育福祉学類

・工学部　海洋システム工学科・都市学科

・医学部　医学科

のみ募集されています。

大阪公立大学は、学士課程を通して、ディプロマ・ポリシーに掲げた学修成果を修める学生を育成して教育目標を達成するた
めに、人間性豊かで、多様な関心、柔軟な思考力を持ち、科学・産業・文化・社会の発展や持続可能社会の実現に寄与しようと
する志を持つ、向学心旺盛で優れた資質を有する学生を、広く国内外から受け入れる。
そのために、本学の学士課程では以下の方針に基づいて、学生の多様な能力を評価するための入学者選抜を実施する。従って、
この方針をよく理解したうえで、高等学校までの学びを深め、広めることを期待する。

(1) 高等学校教育段階において目指す学力の３要素を確認する。
(2) 本学の基幹教育に十分に対応できる準備性を備えていることを確認する。
(3) 学域や各学部のアドミッション・ポリシーに示す資質を備えていることを確認する。

国公立大学の総合型選抜の対策、何をしたらいい？

各大学が「主観で選ぶ」のが総合型選抜

学力試験の成績で合否が決まるのが一般試験による選抜だとすれば、

高校時代の実績や面接で合否が決まるのが総合型選抜であると言えます。

もっと平たく言えば、

一般試験による選抜では学力試験の客観的な出来（＝点数）だけで判断され、

総合型選抜では大学の面接官（＝就活で言う採用担当者）の主観的な判断が合否判定の大きな部分を占める

ということになります。

対策は大学に気に入られる学生になること！

以上より、合格したいのであれば

各大学が求める学生像を把握し、それに近い特性、性質を持つ学生になる

もう少し俗な表現を使うのであれば

各大学が気に入るような学生になる

これが唯一にして最大の対策です。

そのために、

・先ほど紹介した各大学の募集要項の抜粋だけにとどまらず、自分が志望する学部はどのような学生を求めているのかを自分でも調べて把握すること

・自分の特性、性質などを主観的、客観的に分析すること

（独りよがりにならないように、他人に「私ってどんなひと？」って聞いてみてください）

・求められている学生像と自分の特性、性質を比較し、足りないものを埋める方法を考えること

をかなり頭を使って考える必要があります。

ほとんどの高校生にとってはこれを自力で何とかするのはかなり難しい（社会人でも難しいです）ので、学校の先生や保護者さんと相談しながら、時間をかけてじっくり考えていってください。

短期間の対策で何とかなるものではない！

当たり前ですが、大学に気に入られるような学生になることは生半可な努力では実現不可能ですし、最善を尽くしたとしても実現できないかもしれません。

（この記事を書きながら、好きになった女性に5年間アタックし続けたものの、結局最後の最後まで玉砕していた友人のことを思い出していました……）

この記事を見てくださった時点で、すでに高校3年生の夏を過ぎているのであればさすがに今から何か実績を作るのは厳しいですし、他の方式の入試を検討するのがいいのかな、と思います。

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