こんにちは! 武田塾高槻校、主任講師の秋田です。
今回は、受験古文の勉強法第2弾、
実際の勉強法&おススメの参考書
をご紹介していきます。
↓まだ第1弾を読んでいない方は、こちらからどうぞ!↓
「古文が読めない」とお困りのあなたに! ~受験古文勉強法のバイブル~
この方法を1年間かけて行うと、もう古文読解に困るなんてことはなくなるはず。
それではいってみましょう!
勉強の方法&おススメの参考書
まず、勉強の種類を大まかに分けます。
①単語
②文法
③古典常識
これら3点について、それぞれの勉強法とその手順を見ていきます。
単語の勉強法
単語の勉強は、いたってシンプルです。
いかに丸暗記できるかがカギになります。
第1弾でも述べた通り、古文は「現代語から想像してはいけない」教科になるので、1から新しい外国語を勉強するようなイメージで、単語とその意味を暗記していきます。
ここで注意すべきポイントは2つあります。
・古文単語には「多義語」が多い!
・「漢字」と「読み」の2点を意識する!
まず、古文単語には、「全然ジャンルの違う意味」が複数あることが非常に多いです。
例えば、「見る」という単語の意味は、
①見る・会う ②思う・分かる ③(男女の)関係を結ぶ・結婚する、妻とする ④面倒を見る、世話をする
と、ジャンル分けをしても4つもあるんです。1つだけ覚えて、あとは文脈で何となく判断できればいいんじゃないの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そもそも頭の中に「この単語の意味はこれだけある」という引き出しすらなければ、訳すことなどできようもありません。
見る、という単語だと、「平安時代は男女が面と向かう=会う ということは結婚を意味していた、だから会う・結婚するという意味はある」というように推測もできますが(古典常識が必要ですが)、前述のように、「こころにくし(奥ゆかしい、上品だ)」ということばが出てきてしまったら、どうやっても推測で正しい意味を当てるのは困難です。
したがって、古文単語は、
ジャンル違いの複数の意味もまとめて暗記するということが不可欠になるのです。
もちろん、初めから複数個意味を覚えるというのは、簡単にできることではありません。
そのため、まず一語一訳を何周かして完璧にし、そのあとに2個目、3個目…というように増やしていくのが一番いいです。丸暗記することが大切なので、苦手な単語は特に、何周もすると必ず頭に入ります!
次に、「漢字」と「読み」の両方を意識しよう、ということですが、
古文にも同音異義語が存在するというのが、これを意識してほしい最大の理由です。
同音異義語とは、「紹介」「照会」のように、読みは同じでも意味は全く違う単語のことです。
古文にも、「怪し(あやし)=不思議だ」「賤し(あやし)=身分が低い」のように、同音異義語が存在します。
ただし、意地悪なことに、古典の文章では、あえて平仮名を使うということがとても多いです。
同音異義語を区別できているかを確認する、という目的ももちろんあるでしょうし、品詞分解の難易度を上げる、というもくろみもあってのことだと思います。
音(読み)だけで覚えてしまうと意味の使い分けができませんし、何よりも漢字で出てきたときに混乱してしまうことがあります。古文単語は、漢字・読み・意味をすべて紐づけて覚えることをお勧めします。
それに、頭の中で漢字に変換することで意味を引き出しやすい単語もあります(あて(貴)なり=高貴である など)!
意識すればもっと古文単語の暗記の難易度が下がる、というのが漢字なのです!
ここまでをまとめると、
☆まず一語一訳を完璧に!
☆そのあとに複数意味を覚えること!
☆漢字・読み・意味の3点セットで覚えること!
が単語の勉強において大切なこと、なのです。
そして、これらを1冊ですべてやりきってしまいたいあなたにピッタリなのが、
『読んで見て覚える 重要古文単語315(桐原書店)』です!!!
この通り、古文単語315は、
①同音異義語があるなら、両方を区別して表記している
②漢字を載せている
③意味をジャンル分けして、その中でも大切なものを赤字にしている
④どういうときにどういう意味になるのか、用例を踏まえて解説している
と、欲しい情報がすべて載っているんです。苦手な単語に印をつけつつ、毎日少しずつ暗記を進めていきましょう。
最初に紹介したRくんも、古文単語は1年間で10周以上していました!そのおかげで最後の方には、どの単語を聞かれても毎回95%以上は取れる、というほど頭に入っていました。
文法の勉強法
文法の勉強は、理解と暗記の両方を極められるように勉強する必要があります。
こちらは、おススメの参考書と一緒に紹介していこうと思います。
まず最初にやるべきなのが、『富井の古典文法をはじめからていねいに(東進ブックス)』です。
この参考書には、演習問題はありません。「理解」のために活用するものです。
活用の基本・助動詞・助詞・副詞だけでなく、受験生の苦手とする識別や敬語、和歌の修辞法まで載っています。
時々、古典文法を丸暗記のみで済ませようとする受験生がいます。確かに古典文法が必要とする暗記量は多いですが、ただ暗記するだけでは、うまく古文を読み進めることはできません。
この参考書には、暗記すべきことももちろんですが、何より
「どういう着眼点を持って品詞分解・識別をしたら良いのか」
ということが詳しく書かれています。
また、付録として巻末に綴じてある別冊には、助動詞の活用表や敬語表、識別のマニュアルなどが簡潔にまとめてあり、入試本番に試験会場へ携帯していく受験生も多いです。
まず、この参考書を使って、古典文法のいろはを学びましょう。
そしてその次にやるべき参考書が、『やさしくわかりやすい 古典文法(文英堂出版)』です。
こちらも古典文法初心者さんに優しい参考書です。演習量は少なめですが、大学受験の古典文法に必要な情報は、コレにすべて載っていると言ってもいいでしょう。
参考書の上半分に文法事項の解説、下半分に練習問題が載っています。まず上半分にある知識を暗記して、下半分で実際に使ってみる、というのがこの参考書での勉強の仕方になります。
この参考書の前に『富井の古典文法』を使って理解ができていたら、『やさしくわかりやすい』で本格的に暗記しようとしてもそれほどつまずくことはないでしょう(『富井の古典文法』をやらなかった生徒は、「やさしくわかりやすい」をいきなり見ても、どういうことかわからないそうです。延々と暗記すべきことばかり書かれていても、「そもそも何の話なんだ?」となってしまうみたいですね。)
この2つの参考書を使えば、文法を「理解」することも、実際に文法問題を「解い」たり文を文法的に「解釈し」たりすることも可能になります。
古典常識の勉強
最後に、古典常識の勉強法を見ていきましょう。
古典常識は、
・官位や男女交際といった「生活」に関する常識
・和歌などの「表現」に関する常識
・文学史
に大別されます。
これらを1冊で効率よく勉強したい、という方には、
『富井の古文読解をはじめからていねいに(東進ブックス)』
がオススメです。
さきほど文法の勉強法でご紹介した、『富井の古典文法』の読解バージョンになります。
この参考書は、実際にそこそこ長い古文を読む練習ができるため、単語や文法の勉強がひと段落つき(単語は一語一訳を最後までやりきり、文法は『やさしくわかりやすい』まで終わったころ)、いよいよ読解の練習だ!という段階でやるのがベストです!
単語と文法を完璧にしても、実際に古文を読むとなると古文ならではの文化や考え方に惑わされて読めない、などどということはよくある話です。
この参考書では、現代に生きる私たちは知らない、当時の情勢や習慣を知ることができます。
・「方違え」、「後朝の文(←読めますか?)」といった用語
・私立大学で出題されがちな文学史をまとめた表
・主語が省略されることの多い古文で主語を見抜く方法
・敬意の対象(敬語によって高められている人物)の見抜き方
など、実際に読解するには外せないテクニックや常識がたくさん載っています。
いきなり過去問などを載せている実践問題集に入るのではなく、まずはこの参考書で、読解するためのノウハウを学びましょう!
まとめ
いかがでしたか?
今まで、単語や文法、古典常識を丁寧に勉強せず、とにかく実戦練習をしまくる!という勉強をしていた方も多いのではないでしょうか。
武田塾に入塾するまではそうだった、という生徒さんも、今回紹介した勉強法を実践することで、今までちんぷんかんぷんだった古文が読めるようになった!と言ってくれます。
このブログを読んでいる皆さんも、ぜひ武田塾流の最強効率の勉強法で、「古文読解が得意だ!」と言えるようになってくださいね!
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個人によって合格の最短ルートは変わりますが、
武田塾にはそれを分析、指導できる力があります!
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