こんにちは!武田塾高槻校、主任講師の秋田です!
私は文系科目全般を担当しているのですが、夏休みに差し掛かろうとするこの時期になると、受験学年の生徒さんからよく古典の質問を受けます。皆さん決まって「古文が読めないので助けてください!」と、半ば丸投げのような形で質問しに来てくれるのですが……
大丈夫です。今からでも確実に、どんな状態からでも、どんな古文でも、読めるようになるんです!!
まだ読んだことのない方は、この記事も併せて読んでみてください!
公募推薦試験で大勝利を収めたRくん、一般試験でも大躍進!!【立命館大学法学部合格体験記】
Rくんは、現役で追手門学院大学を受けるも、数十点届かずに落ちてしまい、浪人の4月に武田塾高槻校に入学した生徒でした。
彼の国語を担当することになり、初回の特訓でいろいろ話を聞いていたところ、なんと彼は、
高校の授業ですら、古文に触れたことがなかったのです!
本当に0からのスタートでした。そんな彼が、浪人の1年間を経て、なんと立命館大学法学部に合格しました。
まさに逆転合格、これをぜひ他の生徒さんにも実感してほしいと思い、1年間の彼の努力を分析し、「まったく古文が読めない人でも読めるようになる」勉強法をまとめることにしました。
この記事は全3篇にわたって、大学受験の古文の勉強に必要なことをまとめています。
まずこの記事では、第1弾として、
①「古文が読める」というのはどういうことか
②古文の勉強において、必ずやらなければならないこと
という2つのキホンについて述べていきます!
具体的な勉強方法とおススメの参考書については、
↑こちらの記事を参考にしてください!↑
それではいってみましょう!
「古文が読める」というのはどういうことか
「古文が読めない」と思っているそこのあなた!もしかして、「感覚」で古文を読もうとしていませんか?
古文を勉強するのに一番重要なこと、それは
古文の勉強=外国語の勉強
という意識を持つことです。
一見、何のことだかわからないかもしれません。もちろん、古典作品というのは、主に奈良時代から江戸時代に書かれたものを指すので、日本文学であることには変わりません。
ここで例を挙げてみます。
「ののしる」という古文単語の意味、わかりますか?
正解は「大声で騒ぐ、評判になる、羽振りをきかす」です。
しかし現代語でののしるというと、「声高に非難する、罵倒する」といった意味ですよね。
日本語は普段から使っているのだから古文だって似ている、読めるはずだ、と思っていると、「ののしる」という単語が出てきたときに、真っ先にマイナスの意味で捉えてしまうのです。
古文単語での「評判になる」という意味に至っては、真逆の意味ですよね。プラスの意味になっています。
他にも、「居る=座る」「こころにくし=上品だ」「影=光」など、現代語をベースに考えているとまったく違う方向の意味のように思えてしまうことが多いのです。
「現代語で想像する」癖が、古文の読解において霧がかかる最大の原因です。
では、英語を初めて勉強するときはどうするでしょうか?
カタカナ語があるじゃないか、と思った方。それでは、ドイツ語や中国語を勉強するときは?
きっと、簡単な単語でも1から丸暗記していくでしょう。
古典も同じです。一切の事前知識がない状態で新しいことばの勉強を始めると考えたら、「現代語で意味を推測しよう」「小説を読むみたいに読み物感覚で読もう」とはならないはずです。
もし、例に出した単語を現代語の引き出しから想像して訳そうとしたなら、その考え方は今すぐ取り払ってくださいね。
さて、ここまでの話をまとめると、
現代文と同じ感覚で古文を読もうとすると、現代語と古文との相違点に気が付かなくなるので、正しく読めなくなる!
ということですね。
・現代語訳を見たら自分の思っていたストーリーと全く違うものだった
・「本文に一致する選択肢を選べ」という内容一致問題で、全然違う選択肢を選んでしまった
こういったミスが多い人は、現代文をベースにした「何となく」の自己流読解をしてしまっている可能性が高いです(◎_◎;)
では、どうしたら古文を古文として、正しく読むことができるようになるのでしょうか。
2つ目のポイントを見ていきましょう!
古文の勉強において、必ずやらなければならないこと
ここからは、古文の読解をする際に必須となってくる力と、その身に付け方を紹介していきます。
ずばり、古文の勉強で絶対にやらなければならないことは……
単語・文法・古典常識
の3つです!!!
そんな当たり前のことは知っているよ、と言いたい方もいらっしゃるとは思います。
しかし、単語と文法は学校でもやらされているし、授業中に古典常識も教えてくれる、でも読めない、という状況の生徒さんが非常に多いのです。
これらを闇雲にやっていても、何も考えずにただこなしているだけでは、古文を読むことはできません。
これらを何のために、何に使うかということを理解したうえで勉強しなければ、せっかく身に付けた知識を有効活用することができないのです。
まずはこれらの、「古文の基礎三要素」が、どのような場面で役立つかを見ていきましょう。
古典の文章は「パズル」
この小見出しを見て「そうだな」と思った方は、古文の読解にさほど困らないかもしれません。
この言葉通り、古文は「パズル」です。古文をピースごとに分解し、それを一つずつ理解することができたら、古文読解への道が開けたと言っていいでしょう。
みなさんは、「品詞分解」ということばを知っていますか?
品詞分解とは、文章を一番細かい単位である「単語(品詞)」に分ける、というものです。
品詞は、
名詞・動詞・形容詞・形容動詞・副詞・感動詞・接続詞・連体詞・助詞・助動詞
の10種類あります。
それぞれの品詞の特徴についての記事を作成したので、区別があいまいな人は読んでみてください!
受験古文勉強法のバイブル【おまけ編】~品詞の種類・見分け方~
逆に言うと、古典のある1文を一番小さい単位に分解していくと、必ずこの10種類のうちどれかに分類される、ということです。
あとはそれらを「単語的・文法的」に説明できれば、もうその文章は読めたようなものですね。
具体例を挙げてみましょう。
世を厭ひて、心を仏道に任せしより、帝の御事とても、あながちに貴からず。(「発心集」より)
最終的には、この文章を頭の中で、
世(名)/を(助)/厭ひ(動)/て(接) 心(名)/を(助)/仏道(名)/に(助)/任せ(助)/し(助動)/より(助)/ 帝(名)/の(助)/御事(名)/とて(助)/も(助) あながちに(形動)/貴から(形)/ず(助動)
と分解し、さらに
世/を/厭ひ/て 心/を/仏道/に/任せ/し/より/ 帝/の/御事/とて/も あながちに/貴から/ず
世/を/嫌っ/て 心/を/仏道/に/ゆだね/た/時から 帝/の/御事/といって/も 必ずしも/尊くは/ない
というように訳せるようにしなければなりません。
・単語ごとに切りたいが、どこで切れるかわからない
・切れたとしても正しい意味がわからない
ということを回避するために、単語と文法の勉強が必要になるのです。
当時の「常識」を知っておこう
古文を「パズル」として細かいピースに分けて、直訳する……これだけだと、
・古典ならではの専門用語
・和歌
・登場人物の関係性
などなど、様々な面で「理解し切ることができない」場面が発生します。これらを解決するために必要になるのが、古典常識です。
官位、住居、服装、出家、交際、和歌 etc...
文中に注釈無しで専門用語が出てきても、これはこういう意味の言葉だったな、とさらっと解釈できるといいですね。
特に和歌の修辞法については、一部国公立大学(大阪大学や北海道大学など)では常連問題ですし、私立でも和歌の解釈問題として問われることがあります。
こちらは次の記事でおすすめの参考書とともに詳しく説明しています!!
以上の2点をマスターすると、現代文から想像して無理に読もうとすることなく、古典を古典として読解することができるようになります。
まとめ!
いかがでしたか?
読み物感覚で解いてみて、とりあえず解答と全訳を読んで見て、「う~ん、わからない……」となってしまっている方は、今すぐ、
・古文は外国語
・パズルピースを分解するように読む
・単語、文法、古典常識を勉強する
という3点に気を付けて、勉強方法を一新してください!!
効率の良い勉強法で、ライバルを引き離しましょう!!
そして、いよいよ次の記事で、具体的な勉強方法に入っていきます。
↓次の記事はコチラ!↓
▶受験に不安がある方は無料受験相談へ
少しでも受験に不安があるという場合は是非武田塾の無料受験相談へお越しください!!
個人によって合格の最短ルートは変わりますが、
武田塾にはそれを分析、指導できる力があります!
武田塾高槻校では
「志望校に受かりたいけど何をやったらいいかわからない」
「勉強の計画を立ててほしい」
など、受験に関することは何でも相談を受け付けています。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
↓無料受験相談のご予約・お問い合わせ先↓
〒569-0803
大阪府高槻市高槻町6-3 エクセレントアボンデ3F
(JR高槻駅、阪急高槻市駅、徒歩5分)
TEL:072-668-6346
(月~土 13:00~22:00)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇