みなさんこんにちは！！
香川県高松市にある塾・予備校「武田塾 高松校」です。
共通テストが終わり、志望校への出願を済ませた受験生の皆さんは、合格へ向けてのラストスパートを走っていることかと思います。
同時に、私立大学入試は佳境を迎えています。
既に入試が終わったという受験生もいるのではないでしょうか。
国公立入試はもう少し先ですが、どちらも入試が終わって待つのは運命の合否発表。
もし、合否発表で不合格となってしまったら…次は来年、というわけではありません。
実は、残念ながら不合格となってしまっても、後から合格となる「補欠合格」という制度が存在しています。
しかしながら、意外に詳しくは知られていない補欠合格…
今回の記事では、
補欠合格ってなに？？
補欠合格で合格は可能？？
などの疑問に答えながら、補欠合格について深堀していきたいと思います！！
補欠合格とは?
多くの大学では、正規合格者が全員入学するわけではなく、合格者の中から辞退者が発生しています。
この辞退者が多い場合に、欠員を埋めるため不合格となった成績上位者が、繰り上げで合格になることがあります。
このようなプロセスで入学を認められることを、「補欠合格（繰り上げ合格）」といいます。
この制度は私立大学では多くの大学で導入されており、国公立大学でも欠員が出た際には実施されることがあります。
補欠合格が決まると電話や入試用アプリなどで連絡があり、承諾の申請をすれば正規合格者と同様に入学することができます。
また、ここで第一志望に合格している人も多いため、正規合格者と同様にさらなる合格辞退者が出ることもあります。
この場合、さらに補欠合格者が追加される大学もあるので、注意が必要です。
補欠合格はいつ分かる?
補欠合格の通知方法やタイミングは大学によって異なります。
通知時期は、正規合格者の発表と同時に「補欠合格候補者」が発表される大学や、補欠合格が発生した時点で通知する大学など様々です。
合格発表はインターネット上か電話が主となっており、通常の合格と同じように発表後合格通知書が郵送される形式です。
大学が公表している募集要項や、最初の不合格通知書・補欠合格候補者通知書等に、発表の日付・方法（複数回ある場合は各日の日付）が記載されていますので、必ず確認しましょう。
補欠合格になった際の注意点
補欠合格は、正規合格者から辞退者が出た場合に合格者を追加する制度のため、必然的に発表が遅くなります。
時期は大学によって様々ですが、3月中旬頃が最も多く、遅い場合は3月下旬になることもあります。
他の大学の入学手続きを済ませ、下宿先の賃貸の契約までした後、行きたかった大学から追加合格の連絡が来る...
このような状況に陥ると、金銭的に大きな負担がかかってします。
こうならないためにも、自分の受験した大学の補欠合格の発表期間は、必ず確認しておきましょう。
また、国公立大学に多いパターンですが、補欠合格が電話で通知される大学の場合は、特別の注意が必要です。
この形式の補欠合格発表の場合、電話をとれなかった時点で合格辞退扱いとなることがあるためです。
願書に記載した電話番号にかかってくるため、願書には必ず連絡の取りやすい番号を記載するようにしましょう。
補欠合格から合格する確率は?
補欠合格からの合格率は、国公立大学と私立大学で大きく異なります。
まず、国公立大学については、受験者の多くがその大学を第一志望とする傾向にあります。
そのため、入学を辞退する合格者は少なく、繰り上げ合格となることはほとんどありません。
一方、私立大学の場合、募集人数が多く、滑り止めや併願で受ける受験生も多いため、国公立大学と比べると、補欠合格から繰り上げ合格する可能性は高いです。
以下に、2023年の関東主要私立大学の合格者数と繰り上げ合格者数を示します。
| 合格者数(2023年) | 繰り上げ合格者数(2023年) | |
|
早稲田大学 |
14547 | 826 |
|
慶応義塾大学 |
8591 | 1034 |
|
上智大学 |
9176 | 2389 |
|
立教大学 |
9265 | 2194 |
| 法政大学 | 24031 |
1070 |
補欠合格からの合格者の割合は、早稲田大学では約20人に1人、慶応義塾大学では約8人に1人、上智大学では約3人に1人と、大学により様々です。
立教大学のように、正規合格者の4分の1程度の受験大学の補欠合格者を出す大学もあるため、事前に受験大学の補欠合格者数を調べておくとよいでしょう。
補欠合格者数の傾向は？
結論から言えば、補欠合格する受験生は減少傾向にあります。
では、なぜ補欠合格者は減少しているのでしょうか？
そもそも、2021年は、新型コロナの流行に伴い、合格しても都会の私立大学への入学を敬遠して辞退する人が多く、特に補欠合格が多かった年と言われています。
さらに、都市部の大学に学生が集中するのを防ぐための定員厳格化に伴い、各大学は正規合格者の定員を減らし、入学者の調整を行っていました。
しかし、定員厳格化は様々な問題が指摘されていたことから、2023年度入試では緩和されました。
この定員厳格化緩和に加え、新型コロナの流行が落ち着いたことで、正規合格者が増え、入学を辞退する合格者も減少したのではないかと考えられています。
そして、この減少傾向は来年度も続くと予想されています。
先述したように、新型コロナの流行による都会忌避は収束に近づいており、大学の定員制限も緩和されているためです。
加えて、定員厳格化は16年度から実施されているため、大学側が合格辞退率を想定する能力が上がっている、と考えられることも、補欠合格者減少の要因と言えるでしょう。
まとめ
今回は、多くの大学で採用されている補欠合格について解説しました。
補欠合格は減少傾向であると前項を終えたため、不安になっている方も多いのではないでしょうか。
しかしながら、補欠合格のシステム上、その減少は正規合格者の増加に繋がっていることが多いです。
そのため、むしろ早期に合格を決めやすくなっていると理解しても差し支えないでしょう。
そもそも、補欠合格が増加傾向にある大学を志望していたとしても、正規合格を目指すべきことに変わりはありません！
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