こんばんは
武田塾立川校教務の櫻井です。
今回は勉強をする意味について考えていきたいと思います。
では、早速始めていきましょう。
そんなの勉強したって、役に立たないじゃないか!
これは、
毎年必ず生徒から聞く台詞です。
彼らの言いたいことはこうです。
「この教科を勉強したって、意味ないじゃん。
だって、社会に出ても使わないから。」
はい!これ大間違いです!
この理由について、
親も先生も説明できる人は少ないのではないでしょうか。
事実、僕の元同僚の先生も、生徒から質問されて、
「大人になればわかるよ」
って答えていました。
絶対分かっていませんよね。。
宮沢賢治に学べ!
さて、答えを出していきましょう。
あなたは、宮沢賢治の『注文の多い料理店』を知っていますか?
僕は小学生の時に読みました。
その序文に真理が書かれています。
それは
「ほんとうのたべもの」という記述です。
たべものは食べ物では無い!
引用してみましょう。
わたしたちは、氷砂糖をほしいくらゐもたないでも、
きれいにすきとほつた風をたべ、
桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。
またわたくしは、
はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、
いちばんすばらしいびろうどや羅紗らしやや、宝石いりのきものに、かはつてゐるのをたびたび見ました。
わたくしは、さういふきれいなたべものやきものをすきです。
これらのわたくしのおはなしは、みんな林や野はらや鉄道線路やらで、虹にじや月あかりからもらつてきたのです。
ほんたうに、かしはばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかつたり、十一月の山の風のなかに、ふるへながら立つたりしますと、
もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。
ほんたうにもう、どうしてもこんなことがあるやうでしかたないといふことを、わたくしはそのとほり書いたまでです。
ですから、これらのなかには、あなたのためになるところもあるでせうし、ただそれつきりのところもあるでせうが、
わたくしには、そのみわけがよくつきません。
なんのことだか、わけのわからないところもあるでせうが、そんなところは、わたくしにもまた、わけがわからないのです。
けれども、わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾きれかが、おしまひ、
あなたのすきとほつたほんたうのたべものになることを、どんなにねがふかわかりません。
大正十二年十二月二十日
宮沢賢治
はい!
全然意味不明の人も多いと思います!!
全部説明していると長くなるので、
序文の最後の以下の部分に注目して下さい。
わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾きれかが、
おしまひ、あなたのすきとほつたほんたうのたべものになることを、どんなにねがふかわかりません。
この部分を解釈すると、
「この文学作品が読者の本当の食べ物になることを切実に願う」
となります。
本当の食べ物とは?
それは、心の栄養素のことです。
数学も古文も物理も、全部必要だ!
心の栄養素について考えていきましょう。
現実問題として、ほとんどの人が社会に出て、中高で学んだ内容を使いません。
でも、だからといって、無駄では無いのです。
人間は、社会に出るための知識だけを学ぶだけでは、生きていけません。
それしか学んでない人間がいたらロボットです。
想像してください。
あなた
「ねえねえ、今日のランチ何にする?」
ロボット
「勤務中だ。静かにしたまえ。」
あなた
「仕事終わったら、飲み行かない?」
ロボット
「勤務中だ。後にしてもらおう」
こんな人と仕事できますか?
ランチや飲みの相談を受けたら、勤務中でも多少は良いじゃんか!
これは極端な例ですが、
人間に大切なものは、仕事のスキルだけではありません。
人間性です。
その人の生き方、話し方、考え方といった、その人間の性質を作る構成要素こそが、
人間性だと僕は考えています。
この人間性を育てる、人の精神の栄養素こそが、宮沢賢治の言う本当の食べ物ではないでしょうか。
心を豊かにして生きる
文学に限らず、あなたに知識を与えてくれる存在全てを、心の栄養素と考えましょう。
古文は、昔の日本人の知恵や価値観、社会といったあなたの知らない世界を教えてくれるのです。
漢文は、昔の中国の偉大な思想や知恵。
そう考えていくと、
全ての経験があなたという人間を形成する心の栄養素なのです。
常に外の世界から学ぼうとする姿勢を忘れないことです。
そして、どんどん勉強して、豊かな人間性を備えた人物になってくださいね(^^)
今回は以上です。ありがとうございました。
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