理科の選択科目、何を基準に選んだらいいんだろう？
迷う人は注目！
高1・2生の理系生の皆さん、
理科の選択科目は何を選びますか？
選択肢は物理・化学・生物のうちどれか2科目
という人が多いと思いますが、
どうやって決めればいいのでしょう？
好きな科目か、楽な科目か、将来につながる科目か…
今回は「後悔しない理科の選択科目の選び方」です！
理系科目の選び方は？
大学受験ではたいていの場合、
国公立大学なら2科目、私大なら2または1科目、
理科が必要になります。
そこで、もっとも優先すべきは
大学(受験)で必要な科目です。
生物系の学部に進みたい人なら
生物を選択することをお勧めしますし、
大学・学部によっては受験科目が
指定されている場合もあります。
「化学を選んだけど、志望校は
生物じゃないと受験できなかった！」
なんてことになったら
合否の前に受験自体が
できなくなってしまいますね。
志望校・学部が決まっている人は、
大学のHPや受験情報サイトなどで
必要科目を調べてみましょう。
たとえば「大学は決まっていないが
医学部に行きたい」という人は、
複数大学の医学部の受験科目を
比較してみましょう。
調べるとわかりますが、実は医学部は
「物理・化学でしか受験できない」
＝「生物NG」の大学が存在するのです。
（もちろん、生物で受験できる大学も多くあります）
これを知らずに「医学→人体について学ぶ→生物！」
と決めてしまっては、
大学の選択肢を狭めてしまうことになります。
なんとなくのイメージではなく、
必ず志望校の受験科目を調べてから
選択科目を決定しましょう。
それぞれの科目の特徴
物理
物理は数学ともつながる科目です。
様々な事象に対して、公式を使って問題を理解し、
式に当てはめて紐解くことで答えを出していきます。
物理を選択するかを迷っている方は
「数学が苦手だから物理も苦手かも…」
という理由のことが多いです。
確かに数学が得意であれば物理にも
活かすことはできますが、
数学が苦手だからと言って、
物理も必ず苦手になるとは限りません！
物理は公式を用いて解いていく問題が多いので、
大切なのは
問題文を読んで状況を具体的にイメージできるかです。
また、数学と比べて典型問題が多く、
典型問題を中心に演習をしていくことで
パターンとして問題を解くことができるようにもなります。
化学
物理に似ている部分も、生物に似ている部分もあります。
理論化学は物理に近く、
無機・有機は覚えることが多いので暗記力を問われます。
総合的なイメージとして押さえておきたいのは
化学は対策の幅が広いということです。
理論化学における計算問題の
演習を行わなければならず、
加えて無機化学・有機化学については
暗記が多くなるためです。
しかし、物理と同じく典型問題も存在しているため、
典型問題中心に演習を行なうことによって、
ある程度のレベルまでは
比較的容易に偏差値を上げていくことができます。
ただし、物理よりも暗記の比重が多く、
知らなければ処理できない問題等もあるため、
対策の幅は広げなければならない科目となります。
生物
生物は社会科目と共通する面があります。
暗記事項が多く、
覚えた知識を活用して考えることで
問題を解いていきます。
ただし昨今の傾向として
押さえておかなければならないのは
生物の点数が取りづらくなっているということです。
この傾向は特に共通テストに顕著ですが、
近年、生物の平均点が右肩下がりになっていて、
他の理科科目、特に物理と比較すると2023年実施の共通テストでは
なんと15点も差ができています。
2025年入試からは新課程になるため、
この平均点の差が埋まるか分かりませんが、
現状においては生物は点数が取りづらい科目といえます。
その理由としては
暗記知識を用いて初見の考察問題を
処理しなければならないからです。
暗記要素の語句問題の占める割合が減り、
考察問題が多くなっています。
考察問題が多くなれば、
共通テストにおいては問題文の分量が増えるため、
解答時間が短くなってしまいます。
では、どうやって選ぶ？
進みたい学部学科が決まっていない人は、
具体的にどうやって選べばよいでしょう？
化学はたいていの理系生が選択すると仮定して、
今回は「物理か生物か」をお話しします。
ポイントのひとつは、「数学が得意か苦手か」です。
数学が得意な人は物理においても
計算力を発揮できる可能性が十分あります。
逆に数学が苦手な人は、生物を選択して
暗記を頑張ったり考察力を磨いたり
するのもひとつの道です。
ただし、上で医学部の例を出したように、
「自分の行きたい大学・学部は
生物で受験できるのか？」は
必ずチェックしましょう。
志望校未定の人は
「興味のある学部系統」で十分です。
「受験するとしたら、農学系よりは工学系かな…」
と思ったら、
国公立・私立・地域・偏差値を問わず、
いろいろな大学の工学部系の
受験必要科目を見てみましょう。
有利・不利はある？
「物理の方が有利ということはあるのですか？」
とご質問をいただくこともあります。
この場合の「有利」とは
「勉強の労力が少なくて済む」
「より合格しやすい」という意味ですが、
労力に関しては向き不向きにも影響されるので
一概には言えません。
「合格しやすいか」については、
共通テストなら科目間の点差が大きくなりすぎれば
得点調整が入りますし
大学個別試験に関しても
「生物は激ムズだけど物理は超簡単」なんてことはありません。
「有利かどうか」ではなく、
上述の向き不向きや行きたい学部によって決めましょう。
まとめ
選択科目に迷う理系生は、まず志望大学・学部の必要科目を調べよう！
「興味がある」程度の段階でもOK。
どうしても決めきれない場合は、数学が得意か苦手かが焦点です。
自分の志望大学合格を実現できるよう、
よく考えて決めましょう！
今回の内容はYouTubeでもご覧いただけます。
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