「日本史・世界史」論述問題の3つのステップ
こんにちは。講師Aと申します。
先日、このような文章に出会ったので共有させてください。
「バカな奴は単純なことを複雑に考える。普通の奴は複雑なことを複雑に考える。賢い奴は複雑なことを単純に考える。」
これは京セラ創設者で実業家の稲盛和夫さんの言葉です。他にもKDDI創設者、日本航空の経営立て直しを成功させた人物として有名です。
力強く、単純で、自分も考えさせられる非常に含蓄のある言葉ですね。
自分も冗長なプレゼンをしていて、最終的に言いたいことを見失うことがあります。
これは複雑に考えすぎてる証左なのです...
複雑性や突発性の中に置かれると、人は一般的にパニックになることが多いです。
そこで論理を貫徹できる人物がやはり「賢い」のでしょう。
私は論述問題でこのような思考が最も問われていると感じています。
今回は世界史論述問題を例に論述問題の本質について考えたいと思います。
論述問題で問われている3ステップ
歴史論述問題を解く行為は複雑性の中から、属人的でなく普遍的で、再現性のある回答を提出する作業
(様々なものが入り組んだ文章中から、個人個人によって異ならない、採点可能な状態での回答を提出する)こととして定義されるようです。
歴史論述問題で問われているのは以下の3つです。
①問いの抽出
②解の要件抽出
③解の要件定義
ステップ① 問いの抽出とは
このステップでやることは二つあります。
問題文を正しい意味の通りに読み取ること
これはほぼ現代文の能力です。ここでつまずくと、この問いを解くことが事実上不可能になります。
問われている内容を分節化しておくこと
これは脳内で問われている事を箇条書きにするようなイメージです。
そして、このステップで重要なのは世界史の詳細な知識はあまり登場しないことです。
ただ問いを消化して解ける状態に加工する作業と考えてください。
そんなことしなくてもーいきなり書き始めればいいじゃん!と思った方。
そのやり方はかなり危険です。
聞かれていることをしっかり定義しなければ、非常に’’属人的’’な解答になる可能性が高いためです。
模試の後に配られた回答をみて、なんかズレてんなー(ぼんやり)と思う人はこの状態が多いです。
再現性がなければ採点評価しようがないので、できるだけ自我を無くして答えることが大事なのです。
そのあとに簡単に関連性のある単語を列挙するだけで十分です。
例えばこのような感じです
1930 年代のドイツを中心とする国際関係について、以下の語句を用いて 150 字以内で説明しなさい。
スペイン内戦 ズデーテン 宥和政策 独ソ不可侵条約
スペイン内戦ードイツ義勇軍ーゲルニカ爆撃ー...
ヒトラーのズデーテンラント要求ーミュンヘン会談ーチェンバレンー宥和政策
独ソ不可侵条約ーポーランド侵攻ー第二次世界大戦...
問いの抽出で失敗するパターンとは
ここで失敗する人は、以下の原因しか考えられません。
①知識がそもそも不足している場合
②論理的な難点が存在している場合
③問題に不備がある場合
①に関しては日々の学習で改善するほかないのですが、「これを解くためのあの知識が足りない!」
と認識している時点である程度問いの分節化に成功しており、論理能力の証明になっているのであとは丁寧に知識を積んでいくだけです
②は本当の問題です。文章を論理的に解読することができないといいう意味において非常に根深いといえます。
どこの、何が聞かれているのかという枠でとらえていきましょう!
まとめ
人のぬくもりを消しましょう。
採点官はあなたの人となりを知りたいわけでも、誰も知らないような知識を知りたいわけでもありません。
知りたいのは、問いに対しての正しい応答ができるか否かなのです。
次回は2つ目と3つ目のステップである解の要件抽出、要件定義について解説したいと思います。
ありがとうございました。
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