こんにちは、武田塾巣鴨校です!
今回は、受験科目『政治・経済』の政治分野の重要年号をご紹介したいと思います。
『政治・経済』といえば、どちらかというと暗記よりも理解が問われる科目ではあるのですが、当然暗記すべきことはしっかり暗記もしなければなりません。
しかし、「日本史・世界史よりも暗記量が少ないから」という理由で『政治・経済』を選択する人は、この「暗記」の部分をどうしても避けがちです。そのため、政治史や国際政治などがなかなか仕上がらないまま受験に臨んでしまう傾向にあります。
逆に、「暗記さえしておけば点数がとれる分野」で取りこぼさないようにしておけば、相対的にかなり有利になると言えるでしょう。
以下、『政治・経済』の政治分野で、比較的重要な年号を一覧にしてみました。
「年号を聞かれる問題は少ないから、年号を覚えることはコスパが悪い」……そう思う人もいるかもしれませんが、たとえば穴埋めの問題でも、「〇年に発効された( )」のように、ヒントのひとつとして年号が書かれていることは多く、普段から意識的に年号を覚える(最低限、「確認」する)クセをつけておくと、後々かなり楽になります。
いずれにせよ、日本史・世界史と比べると、覚えるべきことが圧倒的に少ないのは間違いありません。教科書が薄いからこそ、教科書に書かれていることは細かく覚えるようにしましょう。それが点数を安定させるコツです。
民主政治(ここの年号は絶対覚える)
1215 マグナ・カルタ(大憲章) イギリス 法によって国王の権利を制限
1642~ ピューリタン革命 イギリス
1688~89 名誉革命→権利章典 国王に対する議会の優越
1776 アメリカ独立宣言、ヴァージニア権利章典 社会契約説の影響を受け、ロック流の抵抗権(「不相当な」政府に対する反逆の権利)を明記
1789 フランス革命、フランス人権宣言 ルソーの平等思想が明記
1919 ワイマール憲法 世界で初めて社会権を規定
人権関係(日本)
1948 世界人権宣言 法的拘束力なし
1966 国際人権規約 法的拘束力あり(条約だから) A規約が社会権、B規約が自由権
→1979 日本批准
1979 女子差別撤廃条約が国連で採択
1985 (日本)女子差別撤廃条約の批准→男女雇用機会均等法の制定
1989 子ども(児童)の権利条約採択(日本の批准は1994)
1995 人種差別撤廃条約に日本が加入
1997 対人地雷全面禁止条約(オタワ条約) 日本は原加盟国 米露韓などは未批准
1997 アイヌ文化振興法制定 北海道旧土人保護法(アイヌに同化を強要したもの)廃止
1999 男女共同参画社会基本法
日本政治
1925 男子普通選挙(25歳以上。1925年だから25と覚える) 治安維持法も同年
1945 男女の普通選挙法
※男子の普通選挙制度をはじめて確立したのはフランス
1945 ポツダム宣言
1946 11月3日 日本国憲法公布
1947 5月3日 日本国憲法施行
1950 警察予備隊(朝鮮戦争を契機)
1952 保安隊 (サンフランシスコ平和条約および安保条約が発効した年)
1954 自衛隊の創設 MSA(日米相互防衛援助協定)が発効
1965 日韓基本条約 韓国との国交正常化
1968 非核三原則 佐藤栄作内閣
1971 沖縄返還
1972 日中共同声明 田中角栄内閣 中国との国交正常化 台湾との国交を断絶
1978 日中平和友好条約 福田赳夫内閣
1978 ガイドライン(日米防衛協力のための指針) 日米安保条約に基づく。ソ連が日本を侵攻したときを想定した自衛隊と米軍の役割分担。朝鮮半島での事件など、日本の平和と安全に影響を与える有事を「周辺事態」とする考え方を導入。
1991 湾岸戦争(イラクがクウェート侵略)
1992 PKO協力法制定 宮澤喜一内閣 自衛隊のPKO参加の道が整備
1997 新ガイドライン
1999 周辺事態法(上記のガイドラインの見直しを受けて)
2001 テロ対策特別措置法(同時多発テロを受けて)→自衛隊をインド洋に派遣
2003 イラク復興支援特別措置法
2015 ガイドラインの再改定
国際政治
1648 ウェストファリア条約 主権国家体制※のはじまり
1920 国際連盟(ウィルソンの「平和原則14か条」)
1941 大西洋憲章 F.ローズヴェルト(米)とチャーチル(英)
1944 ダンバートン・オークス会議 米・英・ソ・中 国連憲章の草案
1945 サンフランシスコ会議 国連憲章が採択された 原加盟国51
1950 「平和のための結集」決議 国連総会で採択 朝鮮戦争がきっかけ
※特に世界史選択者は、「主権国家体制とは?」(それ以前の世界のあり方との違い)という問いに対して答えられるようにしておきましょう。
冷戦関係
冷戦関係は、細かい年号というよりも流れが大事です。全てを覚える必要はありませんが、何年代の出来事なのかは最低限覚えておくと良いでしょう。
1945 ヤルタ協定
1946 「鉄のカーテン」演説 イギリスのチャーチル
1947 トルーマン・ドクトリン (米)社会主義の封じ込め政策
1947 マーシャル・プラン 第二次世界大戦でめちゃくちゃになった欧州の経済的復興と自立をアメリカが支援
1947 コミンフォルム(東側)
1948 ベルリン封鎖 ソ連が西ベルリンに向かう全ての鉄道・道路を封鎖 ベルリンの壁が作られたのは1961年なので注意
1949 NATO(北大西洋条約機構) 西側。名前からわかりづらいが軍事同盟である点に注意
1949 COMECOM(経済相互援助会議) マーシャル・プランに対抗して東側で経済協力
1950 朝鮮戦争
1954 周・ネルー会談 中国とインド 平和5原則が確立
1955 アジア・アフリカ会議(バンドン会議) 平和10原則が採択
1955 ワルシャワ条約機構 東側の軍事同盟
1955 ジュネーブ4巨頭会談(米・英・仏・ソ) スターリンからフルシチョフへ→デタント(雪解け)
1956 ハンガリー事件 東側のハンガリーで民衆による反政府運動→ソ連が弾圧
1959 米ソ首脳会議
1960 「アフリカの年」(年号も絶対覚える) 植民地独立付与宣言 アフリカの多くの国が独立を果たし国連に加盟
1961 第1回非同盟諸国首脳会議 ユーゴスラビアのベオグラード
1962 キューバ危機
1963 ホットラインの設置
1965 ベトナム戦争
1966 フランスがNATOの軍事機構から脱退
1968 チェコスロバキアで民主化を求める動き(プラハの春) ソ連が弾圧(チェコ事件)
1975 CSCE(全欧安全保障協力会議)の設立 欧州の安全保障を話し合うための会議
1979 米中国交正常化
1979 ソ連のアフガニスタン侵攻→米ソ関係が急速に悪化
1979 SALT II(第2次戦略兵器制限交渉)アメリカの反発により発効されず
1985 ゴルバチョフ政権の誕生 米ソ関係改善 ペレストロイカとグラスノスチ 新思考外交
1987 中距離核戦力(INF)全廃条約 核兵器を削減する方向を定めたはじめての条約
1989 ベルリンの壁崩壊 東欧諸国の共産党政権が次々と崩壊 東欧の民主化
1989 マルタ会談 米ソ首脳(ブッシュとゴルバチョフ)による
1990 東西ドイツの統一
1991 ワルシャワ条約機構およびCOMECON解体 ソ連解体→ソ連を構成していた共和国が独立後、CIS(独立国家共同体)を設立
1994 ASEAN地域フォーラム発足
1995 CSCEがOSCE(欧州安全保障協力機構)に改組
1999 チェコ、ハンガリー、ポーランドがNATOに加盟
軍縮関係
覚えるのは大変ですが、年号を覚えておくことで解決できる問題が多い分野なので、優先度は高いです。
1954 ビキニ事件 第五福竜丸がアメリカの水爆実験で被爆した事件
1955 ラッセル・アインシュタイン宣言 核兵器の廃絶を求める
1957 パグウォッシュ会議 上記の宣言に共鳴した科学者たちが声をあげた
1963 部分的核実験禁止条約(PTBT) 地下核実験は禁止せず
1968 核拡散防止条約(NPT)が採択 核の不拡散の実効性を高めるために、IAEAが核兵器の「非保有国」に対して核視察を行う→1995年に無期限に延長
1972 SALT I(第一次戦略兵器制限交渉) SALTのTはTalks、要するに交渉
1979 SALT II(第二次戦略兵器制限交渉)アメリカの反発により発効されず
1987 中距離核戦力(INF)全廃条約 米ソが初めて核兵器削減に同意
1991 START I(第一次戦略兵器削減条約)このTはTreaty(条約) 米ソ
1993 START II(第二次戦略兵器削減条約) 米露
※SALTは「上限」を定める(Limitation)、STARTは「削減」(Reduction)を定める。
1996 包括的核実験禁止条約(CTBT) 核爆発を伴う核実験が全面的に禁止 ただしアメリカなどが批准せず、CTBTは未だに発効していない
2010 新START(プラハ条約)
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