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私大文系・数学受験のススメ ありがちな誤解と、コツを紹介!

こんにちは! 武田塾巣鴨校です!

今回は、私大文系の選択科目を何にするか迷っている人向けに、
数学受験はありかどうかについてお話したいと思います。

結論から言ってしまうと、結局は自分がその科目で戦いたいかどうかに尽きるのですが、
最初から「自分には数学は無理だろう」と諦めている人に対しては、
「意外とそんなことはない(かもしれない)」ということをお伝えできればと思います。

 

私大文系・数学受験のススメ ありがちな誤解と、数学が得意になる方法を紹介!

数学1

 

中学数学と高校数学は違う

高校入試の数学で解いていた問題を思い出すと、
合同や相似を見つけて面積比を求めたり、立体図形を切断したり……といったように
図形の問題が多かったはずです。

これらはいわゆる初等幾何と呼ばれるもので、
補助線を引く場所などをひらめかないと解けない難問も多いため、
嫌な思い出がある人も多いと思いますが、
実はこの幾何的なセンスというのは高校数学ではあまり必要ありません。

図形の問題であっても、与えられた条件に基づいて
式を立てて計算してしまえば解ける問題がほとんどです。

たとえばベクトルを使って空間図形の問題を解いていると、
空間図形を頭の中で描かなくても、機械的に計算しているだけで
「内積が0になったということは、こことここは垂直なんだな」
というようなことがわかってくるんですね。

よく空間ベクトルの問題で、きれいな図を書いて
図をもとに考えようとしている人がいますが
それも中学数学のクセが抜けきれていない証拠だと思います。
(もちろん状況をパッと把握するためのラフな図は必要ですが)

もう少しさかのぼって、小学生のころを思い出してみましょう。
つるかめ算、旅人算、流水算……といったように、
文章題を解くために様々な「○○算」という手法を学びましたね。

しかし、中学生になってからは、これらは未知の数をxやyなどの文字で置いて立式して、
連立方程式を解けば簡単に解けることがわかったはずです。

これと似たようなことが、図形の扱いにおいても起こっていると考えてください。
必要な道具さえしっかり身につければ(それがなかなか大変ですが……)、
難解な幾何的考察無しで「誰でも」図形の性質がわかるようになるのです。

数学はひらめきやセンスが必要であるという思い込みは捨てましょう!

 

社会は暗記だから楽なのか(社会との比較)

日本史世界史の場合、暗記科目なので
詰め込んでしまえばなんとかなるというイメージがあるかもしれませんが、
高校で学習する全範囲を漏れなく暗記してしまうのは、おそらく思っているより大変です。
定期テストの勉強とはわけが違います。

たとえば日本史でMARCHを受けるのであれば、
東進の一問一答完全版の比較的頻度の高い(★★★と★★)用語自体を全部覚えた上で、
問題で聞かれたときにそれらの知識を引き出す練習をしておく必要があります。
(暗記にも「良い暗記」と「悪い暗記」があり、「良い暗記」の要領を自力で体得するのは意外と難しいです)

しかも、MARCH以上に合格する受験生であれば、
これぐらいのレベルまでは当然のように対策してきます。
暗記科目だから直前に詰め込めばなんとかなるだろうという意識で軽くとらえるのは危険です!

 

数学を選択するメリット

一方で数学はというと、
最初に「理解」するまでは結構大変ですが、
一周目の学習を質良く終えられれば、
そこから入試問題が解けるレベルに持っていくのは意外と難しくありません。

ひとつの目安としては、
『基礎問題精講』の例題(IAで150問、IIBで170問ぐらい)がきちんと解けて、
解答の方針まで説明できるようになっていれば、
MARCHまでの問題の多くは対応できます。

実際にMARCHの経済学部あたりの数学の問題を見ていただければわかると思いますが、
実はMARCHといっても標準的な典型問題がほとんどです。

一概に比較できるものではないかもしれませんが、
MARCHに関しては全般的に、
社会のレベルに対して数学の問題のレベルはそこまで高くない
と言えるのではないかと思います。※

逆に言えば、それだけ高校生にとっては、
高校数学の概念を理解するハードルが高いということかもしれません。
数学で挫折する人の割合を考えると、教科書の例題がすらすら解けるだけでも
相当に数学ができる方だと言えると思います。

(ちなみにセンター試験は、「センターレベル=基本」というイメージに反して、数IIB、特にベクトルや数列などはかなり応用的な問題が出題されています。センターでも難しいからMARCHは無理だろうという風に考えるのは早計です)。

 

※他の科目もそうですが、MARCHと早慶には問題の難易度に大きな差があるのでそこは注意が必要です。
しかし、特に早稲田の場合、科目間の有利不利がなくなるように、得点の標準化が行われるので、社会と比べて平均点が低い数学で求められる点数の水準はそこまで高くありません。

また数学の平均点が異常に低い早稲田の商学部に関しても、全体的に難しいのは確かですが、全ての問題が全く手も足も出ないほどの難問とは決して言えません。受験者平均を越えてアドバンテージをとるという意味では、歴史の勉強にかかる圧倒的な時間を考えると、数学の方がむしろ楽だと思います。

もちろん、問題形式の都合上、数学は大問の(1)でつまずくと(3)まで全部落とすというようなこともありうるので、社会以上に苦手分野を作らないようにしておく必要はあります。

 

そもそもなぜ数学ができないのか

数学が嫌いという人に多く見られる特徴としては、
定義や、公式の成り立ちに対する意識が希薄ということが挙げられると思います。

教科書には必ず、新しい概念の定義や、公式の導出過程が書かれているのですが、
数学が嫌いな人ほどそういった部分を読み飛ばして、
どうやったら問題が解けるのかという結論だけを求めがちです。

学校の定期テストレベルであれば、「なんとなく同じように」やれば、
それで答えが出てしまうことも多いですが、入試問題はそうはいきません。

「どういうときにこの公式を使うのか」を説明できるぐらいにしておかないと、
目の前の問題に対してどういうアプローチをすべきなのかがわからないんですね。

こういう風に言われると、「やっぱり難しそうだな……」と思ってしまうかもしれませんが、
普段から、ひとつひとつの論理※を丁寧に追っていく姿勢で数学と向き合っていれば、
そこまで到達するのはそれほど難しいことではありません。

「苦手」「わからない」と決めつける前に、
一度自分なりに徹底的に考えぬいて理解に到達する経験をしてみましょう。
とにかく一度自分の頭でスパッと理解するのが数学を得意にする何よりの近道だと思います。

そこで数学の面白さに気づけたら是非受験の選択科目の候補にしてみてください。

 

※そもそも「論理的である」とはどういうことかというと、「飛躍がない」ということなんですね。前提を認めたからには、誰もが結論を認めざるをえない……それが論理的であるということです。よっておよそ言葉や論理を解する人間であれば、それこそ「誰にでも」理解できるようになっています。「わからない」と諦めずに向き合ってみましょう!

 

最後に

いかがだったでしょうか?
この記事を読んで、少しでも数学をやってみようという気持ちになってもらえれば幸いです。

もし受験について相談したいことがあれば、ぜひ巣鴨校にお越しください!

 

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