こんにちは、武田塾巣鴨校です。
10月末になり、武田塾でも、赤本などを使った過去問演習を中心に受験校対策を行っている生徒が増えてきました。今回は主に、過去問との向き合い方についてお話していきたいと思います。
問題傾向は大学・学部によって違う
高校3年生になった時点で「〇〇大学の〇〇学科に入りたい」と思っている人に、過去問を見たことがあるかどうか聞いてみると、意外と見ていないことが多いです。
もちろんその段階で解いておく必要はありませんが、問題の傾向は受ける大学・学部(場合によっては学科)によって結構異なるので、どういう感じなのかだけでも知っておいた方が良いです。
英語だったら、文法問題は多いのか少ないのか(たとえば中央大学は文法・語法の問題が多いですが、明治大学の法学部などはほとんど出ません)、英作文や英文和訳が出るのかなどです。
また社会も、正誤問題が多い、語句を書かせる問題が多い、語群から記号で語句を選ぶ問題が多い……など、傾向は様々です。
実際の受験の際にはいろんな大学を受験することになるので、あまり早めに対策を絞り過ぎない方が良いですが、自分が強く行きたいと思う大学については、例年どういう傾向の問題が出ているのか、早めに知っておきましょう。
時間的な制約でやることを絞らないといけない場合は、とりえずどこかに焦点を合わせて、その対策の延長線上で受けられる大学を選ぶというのも手です(たとえば「超長文を読み切れるようにするのは大変なので、文法問題の割合が多いところを選んで受ける」など)。
いずれにせよ、過去問を見ておくことは得しかないので、怖がらずに早めに見ておくようにしましょう。
「合格最低点」に注意
過去問を解いてみて一番気になるのは、自分が合格最低点をとれているかどうかだと思いますが、これを判断するのはなかなか難しいです。
まずどの問題が何点なのかという配点もわからない上に、実際の入試では、点数に様々な調整がかけられます。
たとえば、科目間の有利・不利を減らすための得点調整(これはほとんどの大学が行っています)、また東洋大学が行っているような偏差値換算などです。
その計算式など、詳しいやり方については公表されていないところが多いのですが、ひとつだけ言えることは、赤本などに書かれているような調整済みの合格最低点は、素点(テストの点数)よりも低い場合が多いということです。
それを知らないと、たとえば「合格最低点が6割だからこの点数で合格するだろうと思っていたが、実際は素点で7割必要だった」というような悲劇が起こってしまいます。
また、配点についても、実際にはわからないので、単純に〇の数だけで判断するのではなく、たとえば数学の問題であれば「後半の小問の方が配点が高いだろう」など多少厳しめに見ることが重要です。
そもそも合格最低点はあくまで「最低点」である
受験生の皆さん的には、「最低点を越えているかどうか」だけを気にしてしまいがちですが、合格最低点というのはあくまで「最低点」なので、当然のことながら、実際に受かった人はそれよりももっと多く点数をとっています。
人によって当日の出来の良し悪しは多少変わりますが、安定感のある生徒は、当日多少ミスをしたとしても、しっかりトータルで合格ラインは越えていくものです。
よって、本当に合格したいのであれば、最低点を越えるかどうかというラインで満足していてはいけません。「7割とれているからOK」ではなく、「残った3割の中で、正解すべき問題が他にあったのではないか」という観点を常に持つようにしましょう。
過去問が解きやすいから合格しやすいわけではない
上記の点とも関連してくるのですが、「過去問が解きやすい」→「合格可能性が高い」というわけではないという点は注意が必要です。
たとえばMARCHであれば立教大学、日東駒専であれば東洋大学などは、試験の難易度自体は同レベル帯の他大学と比べておさえめですが、合格に必要な点数は他の大学より高くなっています。
一方で法政大学は、問題自体はMARCHの中でも難しいことが多いのですが、合格ラインが若干低いため、意外と受かりやすかったりします。
また、傾向としては、(同じ偏差値の人たちが受けると仮定すると)高得点勝負になりがちな大学よりも、問題が難しく合格ラインが低い大学の方が、「意外な合格」が起こりやすい傾向にあります(みんなが解けない問題が多い方がランダム性が高くなるため)。
もちろん個人差もありますが、基本的には自分が解きやすい問題は他の受験生にとっても解きやすいことが多いので、そのあたりは冷静に判断するようにしましょう。
毎回ちゃんと反省をしよう
「過去問を解きっぱなしにするのではなく、分析しなければならない」という意識を持っている人は多いのですが、分析はたとえば、「これを忘れていたからこの分野の復習をしないといけない」というようなレベルだけではなく(これはできて当然)、「よく考えればわかったはずだ」「知っているのに出てこなかった」「計算ミスをした」というような問題に対しても行わなければなりません。
たとえ勘で埋めた問題でも記号が合っていれば正解になるし、2択まで絞れても結論が違っていれば点数にならないのが入試です。
「今回は間違ったけど、本当はできたはずだ」というタラレバは意味がないので、「なぜ、本当はできなければならないのに今回ミスしてしまったのか」をしっかり考えるようにしましょう。毎回ちゃんと悔しがり、反省することでそういったミスは減っていきます。
合格可能性30%は意外と高い
この時期になると模試の判定で一喜一憂することも多いと思います。「本当にこの判定(CやD)で受かるのか」と不安になるでしょう。
ここでは模試の判定については詳しく触れませんが、合格確率について少し考えてみます。たとえば受験校に合格する確率がちょうど30%という人がいたとします。
30%というと、なかなか厳しいなぁと思う人が多いのではないでしょうか。しかし、私立の入試に関しては、いくつも受験することができるので、試行回数を重ねることができます。
かなり机上論にはなってしまうのですが、「合格可能性30%の人が、同じレベルの大学を5個受けて1つでも合格する確率」は、
1-(1-0.3)^5で、約83%です。
どうでしょうか。意外と高いと思いませんか?
もちろん実際には、他に考慮すべきことが色々とあるのですが、実際に過去問を解いてみて、勝ち負けができる(=「この年度だったら受かっていただろう」という年度がある)ラインにまで仕上げれば、十分に合格する可能性はあるのです(逆に、結果としてどこにも受からなかったという人は、受験校選択に関してどこかで判断を誤っていた可能性が高いとも言えます)。
そしてもちろん実力を地道に上げ、戦略的に受験スケジュールを組んでいけば、MARCHや日東駒専などのいわゆる同ランクの大学に合格する可能性はかなり高くなっていきます。
学校の進路指導などでは、「あなたの成績では難しいから、ランクを下げた方がいい」と言われることもあるかと思います。
しかし、守りに入り過ぎないこと、希望を持って最後まで諦めないことも大事です。
まとめ
このように大学受験は、目標設定、戦略、戦術など、考えるべきことが非常に多く、一人では解決できない悩みも多いと思います。具体的な受験スケジュールについての相談も受け付けていますので、もし聞きたいことがあればぜひお気軽に武田塾の無料受験相談にお申し込みください。
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