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武田塾新石切校です！
補欠合格から志望校に入学出来る確率を計算するのは非常に難しいとされています。具体的に何%という数値を提示することはできません。
一般的に、国立大学や早慶上智、MARCHなどと呼ばれる難関校では、補欠合格者が繰り上げ合格になることはほとんどありません。そのため補欠合格したことが分かっても安心してはいけないのです。
補欠合格から受かるなんてまず無理、ほとんど不合格だ、とさえ言われるほどの低確率の理由はなんなのか。不安に思っている受験生のために解説しましょう。
なぜ補欠合格は正規に入学出来ないのか
難関校ほど補欠合格者が正規合格になれる確率は低くなっています。そもそも補欠合格とは、合格した後入学を辞退した学生の補充枠だからです。
難関校ほど第一志望として出願される事が多いので、せっかく受かった志望校を辞退する学生も少なくなります。そのため、補欠に選ばれていても辞退者がいなかった場合正規の入学は認められません。
難関大学に補欠から繰り上げ合格できる確率が非常に低くなっているのはこうした事情によります。一説には補欠からの正規入学は都市伝説とまで言われるほど、狭き門だと思わなくてはいけません。
その狭き門を通過するには、補欠合格者の中でも試験順位がかなり上位でなくてはなりません。補欠合格がほとんど不合格と判断されるもの仕方ないことといえます。
繰り上げ合格の確率が算出しづらい理由
繰り上げ合格できる割合が正確に計算できないのは、私立大学の併願の複雑さが理由といえます。
募集人員が1000人単位の関東の難関大学では、一つの大学の複数の学部に願書を出すことができるからです。
早稲田大学で例えると、文学部と理工学部の一部では入試日程が異なりますから、両方に出願し受験することは認められています。
この場合、両方の学部に受かっても片方を辞退しなくてはなりません。ですから、早稲田大学の受験生全体の中に、入学者であり辞退者であるという学生が存在することになるのです。
つまり実際に何人が不合格になっているのか、何人が入学を辞退しているのか非常に分かりづらくなっています。こうした事情が、繰り上げ合格率の算出を難しくしていると言われています。
私立大学は補欠合格できる可能性が高い
私立大学は国立大との併願が可能なので、国立に受かった学生が私立を辞退することもよくあります。
そのため、中堅私立大学以下の大学なら補欠合格から繰り上げ合格者になれる確率は高いといっていいでしょう。
正規合格者は、補欠合格の中で成績の良い学生から順に選抜されます。昨年の繰り上げ合格者の順位の情報と、自分の試験結果の順位が分かれば、補欠だったとしても正規合格者になれる確率を個別に計算することが出来るでしょう。
補欠合格発表の確認は慎重に
正規と補欠の合格発表は同時に行われるものですが、大学によっては発表の方法が複雑です。
青山学院大学では正規と補欠の合格者を複数回に分けて発表しますし、慶應義塾大学は自分でホームページなどを確認しなくてはいけません。
通知が来ると思って入学のチャンスを逃さないよう、出願校の発表の形式はあらかじめ確認しておくべきです。
首都圏への学生集中是正のため繰り上げ合格者は減少している
東京を中心とした首都圏に学生が集中し、地方の大学が定員割れする現状を打開するため、過剰定員の合格割合が制限されるようになっています。
2015年に学生総数が4000〜8000人の規模の私立大学で基準以上の過剰定員を入学させた場合、国からの補助金が削減されるようになったのです。
これによって、学校は繰り上げ入学者を減らさざるを得なくなり、補欠合格からの正規入学がいっそう難しくなったのです。
他校に入学金を払った後繰り上げ合格が決まった場合の救済の意味もある
他校の入学金を払った後に、繰り上げ入学の通知が来てしまうこともあります。補欠合格の通知を受け取っても、正規入学の見込みがないと思い確実に進学するために仕方なく他校を選択するのですね。
ですが、せっかく第一志望の大学に入学許可が降りたのですから、支払った入学金を無駄にしても本来の志望校に入学金を払い直す学生も多いのが現状です。あるいは、すでに引っ越しの準備などが進んでしまっており、第二志望校に入学せざるを得なくなってしまうケースもあります。
補欠合格生の割合を減らすのは、こうした境遇に至る家庭を救済する目的も持っています。数十万円から百万円単位にもなる入学金の浪費は、一般的な家庭には大きな負担ですから。
まとめ
補欠合格から正規合格にいたる確率は、各大学の事情によって異なるため正確な数値は分かりません。少なくとも、首都圏の難関大学へ繰り上げで入学できるかどうかは期待しすぎないほうがいいでしょう。
もし、補欠合格から正規の入学にこだわってしまうと、進学の機会自体を失い浪人するしかなくなることもあるからです。そのため、志望校の過去の補欠入学者の点数順位を調べ、自分の入試結果と照らし合わせた上で繰り上げの可能性があるのかどうかを判断しましょう。
特に2015年以降は補欠合格者の数そのものが減っています。欠員補充枠に入る見込みのない大学への出願は慎重になるべきなのです。
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