こんにちは。武田塾新安城校です。
【高校1・2年生必見!物理と言えばコレ!おススメの参考書】ということで、今回もおすすめの参考書を紹介していきたいと思います!
今回紹介する参考書はこちら
『物理のエッセンス(力学・波動)』と『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』です。
物理の基礎固めにはこの1冊!
『物理のエッセンス(力学・波動)』は、物理の基礎固めに最適な1冊です。同じエッセンスシリーズでもう1冊「熱・電磁気・原子」というものも出ていて、構成や難易度は一緒で扱っている問題の単元が異なります。この2冊のエッセンスシリーズに掲載されている問題を一通り解けるようになると、受験物理に出てくる大半の問題に対応できる基礎が身につくのでおすすめです。
問題集の構成としては、最低限の基礎問題を並べてある小問集という形です。問題量としてはそれほど多くなく標準的で、解説もコンパクトにまとまっています。レイアウトもかなりまとまっていて、扱う物理現象の説明の後にそれに関する問題が載っていたり、類似問題が充実していたりするのでほかの問題を解くときにも応用が利きやすい形で学習が可能です。ただし、人によっては解説が抽象的で分かりにくい場合もあるので注意が必要です。
応用問題に対応できる本質的な基礎力が身につく
物理の問題は基本的に、まず扱う物理現象があり、それに関する公式や定理が登場し、問題によって条件を色々変えた計算を行うといったものが多いです。難しい応用問題の場合は、この最後の「条件」が複雑なものであったり、公式や定理がなぜそうなるのか?といった本質を問うような問題が出たりするため、理解度や演習量が足りないと解けなかったり制限時間内に解ききれないことがあります。そこで重要なことは、基礎をしっかり理解していること。具体的には、扱う物理現象のイメージをつかみ、それを説明するための定理や公式をきっちり覚え、できれば導出までできていると理想的です。物理のエッセンスシリーズは、こうした基礎を身に付けるために必要かつ十分な量の基礎問題が掲載されています。
まず目指すべきは、これに掲載されている問題を一通り解けるようになるということ。いきなり公式の本質的なところ(たとえば、慣性力がなぜ発生するのか?など)まで深く理解しようとすると途中で力尽きてしまうので、とにかく「解ける」というレベルを意識して演習するようにしましょう。深い理解はその後でも問題ないです。
解説を読んでもわからない人は…
ただし、エッセンスシリーズは解説がコンパクトにまとまっているがゆえに「抽象的すぎてわかりづらい」という人も少なくありません。そういう時は、より具体的な例などもまじえて解説されている別の参考書も併用して理解していくようにしましょう。たとえば、『わくわく物理探検隊』や『宇宙一わかりやすい高校物理』、同じ出版社から出ている『物理教室』などは講義系の参考書としておすすめです。
エッセンスの解説で理解しづらいものが出てきたら、こうした講義系の参考書で該当する範囲を参照して不足している知識を補いましょう。具体例や類題にいくつか触れることで、問題でよく聞かれるパターンや計算方法の手順などが身についてきます。また、わからない問題や解けない問題が出てきたときに、解説を読んで「なるほど」と思うだけではなく、実際に手を動かして計算をすることも大切です。分かったつもりになっていると途中で計算が進まなくなったり、単位が答えられなかったりという穴が出てきます。こうした穴が無いか1つ1つチェックして、きちんと正解を導き出せるようになればOKです。
エッセンスの後の演習にはコレ
物理のエッセンスはその名の通り「エッセンス」なので、これだけやればいきなり本番の試験で点が取れるというわけではありません。この教材で身につけた基礎を実際の入試問題を解くためにどう活用するかが大切です。そこで、エッセンスの問題が一通り解けるようになった段階で、別の問題集で演習を積みましょう。過去問をやってもいいですし、問題集としては同じようなレベルでより問題数が多い『リードα』や『リードライトノート』などがおすすめです。
また、演習の段階のポイントとして「いきなり答えを見ない」ということが挙げられます。というのも、すでにエッセンスで最低限の知識は身についているはずなので「知らないから解けない」という問題は少ないはずだからです。そうではなく「今持っている知識の中でどれを使えばよいかがわからない」ことが解けない原因なので、少なくとも5分くらいは粘ってなぜ解けないのかを吟味してみてください。その上で分からなければ解説を読むと、頭の中にある知識をどう使えばいいのかが整理されていくので、初見の問題を解く力が効率よく鍛えられます。
解説が分かりやすく物理が苦手な人にもおすすめの参考書『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』
今回紹介する『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』は、物理基礎と物理の標準的な問題が演習できる参考書です。イラストやイメージ、たとえ話等を多用した分かりやすい解説が特徴です。そのため、物理に苦手意識がある人や、他の参考書を使っても解き方が良く分からなかったという人にもおすすめできる内容です。ただし、似たような別の参考書と比較して扱われている問題のボリュームが少ないため、網羅度が低い点には注意が必要となります。『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』1冊だけで入試の物理対策を仕上げるというよりも、他の参考書と併用するのがおすすめです。
例えやイラストなどを使った分かりやすい解説で、物理の解き方を直感的に理解できる参考書
『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』で扱われている問題は入試の基本的なレベルで、解説が分かりやすいのが特徴となっています。物理に限らず、理系科目の問題は抽象的な内容を数式を使って表現して解く必要があるため、初めて習う分野はイメージが掴みづらいことが多いです。その点、『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』では抽象的な内容をできるだけかみ砕いて説明してくれているため、解き方を直感的に捉えることができます。物理基礎や物理の教科書を読んでも問題が解けなくて困っている人は、『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』の解説をチェックしてみてください。
他の教材では理解できなかったという人でも、この参考書の解説で分かるようになったという人も多いです。
問題のボリュームが少ないため、短期間で物理対策を仕上げたい人や復習用としておすすめ
他の参考書と比べて問題数が少ない『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』は、入試本番までに時間が残されていない人が短期間で物理を何とかしたい場合や、一通り物理が仕上がった後の復習用としておすすめです。もし、入試本番までに物理に割ける時間がほとんどなく、とにかく最低限の解法を理解して合格点を狙いたいという場合には、『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』に載っている問題の解き方を暗記していきましょう。
ただし、この方法だと応用的な問題を解く力が身につかないため、あくまでも本当に時間がない場合の最終手段として捉えてください。一方、物理の標準的な問題が一通り解けるようになった人が、今まで解いたことの無い問題を使って全分野を総復習したい場合にも、『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』が役立ちます。
全単元の重要問題がコンパクトにまとまっているため、弱点が無いかどうかのチェック用としても有効です。
演習量の確保や応用問題を解く実力まで身に付けたい人は別の参考書を併用しよう
『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』は直感的な説明が特徴の参考書ですが、物理の本質的な解き方を身に付けたい場合には『物理のエッセンス』の方がおすすめです。これらの参考書は、扱われている問題の難易度は似たようなレベルですが、『物理のエッセンス』の方がより応用範囲の広い考え方が学べます。物理の公式を活用して様々な条件の問題を解く方法を身に付けたい人は、『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』だけでなく『物理のエッセンス』で解説されているような解法を身に付けていってください。
なお、高2から物理の勉強をスタートするなど時間的に余裕がある場合には、最初から『物理のエッセンス』などのボリュームの多い参考書を使って基礎から固めていくのがおすすめです。もし、これらの参考書の解説が分かりにくく感じる場合には、先に『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』で直感的な解き方をマスターした上で、他の参考書へとステップアップしていきましょう。
まとめ
今回は『物理のエッセンス』と『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』を紹介しました。『物理のエッセンス』を一通り解けるようになれば、ほかの入試問題にも応用が利く本質的な基礎力が身につきます。まずは「わかる」というよりも「解ける」というところをゴールに一通り解いてみてください。説明を読んでもわからない問題があれば、講義系の参考書を併用して足りない知識を補いましょう。また、エッセンスの問題が解けるようになった後は問題演習を積み重ねることが大切です。物理の問題は、「知識」と「その使いどころ」の両方がないと解けません。知識についてはエッセンスで十分身につきますが、それをどういう場面でどう使えば良いかは問題を解いていく中でのみ鍛えられるので、演習問題をたくさん解きましょう。問題を繰り返し解いていく中で、それぞれの単元でよく出題されるパターンや計算手順に慣れていくと得点が安定してきます。難しい問題も、使う基礎知識がいくつか組み合わさっているだけという場合が多いので、まずは最低限の知識をマスターしてください。必要な情報は『物理のエッセンス』シリーズですべて身につきますので、しっかり解けるようにしていきましょう。
『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』は、イラストや例えなどを活用した直感的で分かりやすい解説や、コンパクトな問題量が特徴です。ただし、この1冊だけで大学入試の物理全体をカバーすることはできないため『物理のエッセンス』などの別の参考書を併用することをおすすめします。解説に関しては物理のエッセンス』の方がより物理の本質に近く、応用範囲が広いです。そのため、物理が得意な人や、しっかりと時間をかけて物理が学習できる人は『物理のエッセンス』などを使って学習を進めていく方が、最終的に到達できるレベルは高くなります。『漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座』は物理の入試対策にほとんど時間がかけられないという場合や、一通り物理の問題を解き終えた後の復習用として使用するのがおすすめです。
この2冊の参考書を使って、物理を苦手科目から得意科目にしていきましょう。
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