こんにちは、武田塾下曽根校の講師・矢野哲郎です。
今回は北九州地区の学生が多数進学し、また私の母校でもある下関市立大学について、
入試情報を中心に解説していきたいと思います。
下関市立大学の学部・入試情報
まず下関市立大学は経済学部の大学ですが、
学科は経済学科・国際商学科・公共マネジメント学科の3つに分けられます。
そして3つの学科に共通して言えるのは、他の公立大学と比べて少し変わった入試スタイルを採用しているということです!
経済学部の多くは、入試科目として数学が必須であることが多いですよね。
しかし下関市立大学では、入試日程によって、例えば数学を受験科目にしなくても良いパターンや、
数学を200点満点ではなく100満点に抑えるというパターンを選ぶこともできるのです!
少し詳しく見ていきましょう。
【注意】下記の入試情報は、2020年度の情報を元に作成しています。
今年度の情報は公式ホームページを参照のこと。
また今回は具体例として、経済学科の情報を提示しています。
経済学科一般選抜(前期日程・A方式)
例えば、経済学科一般選抜(前期日程・A方式)の場合、
大学入学共通テスト
4教科4~5科目(600点満点)
【必】外国語:英、独、仏、中、韓 から1科目選択。※英語はリスニングを含む。(200点 ※1)
【必】国語:国(200点)
【必】数学:数I、数I・A、数II、数II・B、簿記・会計、情報関係基礎 から1科目選択。(100点)
《選》地歴:世A、世B、日A、日B、地理A、地理B(100点)
《選》公民:現社、倫理、政経、倫政経(100点)
《選》理科:物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎、物理、化学、生物、地学
※基礎を付した科目は2科目で1科目とする。(100点)
地歴・公民、理科から1科目選択。
※1 英語はリーディング140点、リスニング60点とする。
個別学力検査(150点満点)
【必】小論文・作文 ※小論文:論述<長文理解>(150点)
という方式を取っています。
このため主要三科目の中で、数学のみ200点満点ではなく100点満点なのです。
数学に思わぬ苦戦を強いられても、国語、英語(外国語)ともう一つの選択科目で挽回できる方式ですね。
経済学科一般選抜(前期日程・B方式)
また経済学科一般選抜(前期日程・B方式)の場合、
大学入学共通テスト
2~3教科2~4科目(500点満点)
【必】外国語:英、独、仏、中、韓 から1科目選択。※英語はリスニングを含む。(200点 ※1)
《選》国語:国(200点)
《選》数学:数I、数I・A、数II、数II・B、簿記・会計、情報関係基礎(100点)
《選》地歴:世A、世B、日A、日B、地理A、地理B(100点)
《選》公民:現社、倫理、政経、倫政経(100点)
《選》理科:物基、化基、生基、地学基、物、化、生、地学 ※基礎を付した科目は2科目で1科目とする。(100点)
「国語」、または「数学、地歴・公民、理科から2科目」のいずれかを選択。
※1 英語はリーディング140点、リスニング60点とする。
外国語と選択科目(2科目選択の場合は合計点)のうち得点の高い方を300点満点に換算し利用する。
個別学力検査(300点満点)
【必】小論文・作文 ※小論文:論述<長文理解、図表理解>(300点 <各150点>)
という方式を取っています。
この場合、「数学をまったく取らずに英語(外国語)と国語だけ」や「数学も国語も取らずに、英語(外国語)と地歴・公民or理科」という条件で入試に臨むことができるのです。
一般選抜(公立大学中期日程)
また一般選抜(公立大学中期日程)の場合、
3~4教科4~7科目(600点満点)
《選》外国語:英、独、仏、中、韓 ※英語はリスニングを含む。(200点 ※1)
《選》数学:数I、数I・A、数II、数II・B、簿記・会計、情報関係基礎(100点)
《選》国語:国(200点)
《選》地歴:世A、世B、日A、日B、地理A、地理B(100点)
《選》公民:現社、倫理、政経、倫政経(100点)
《選》理科:物基、化基、生基、地学基、物、化、生、地学 ※基礎を付した科目は2科目で1科目とする。(100点)
外国語、数学、国語、地歴・公民、理科から3教科選択。
ただし、地歴・公民は1教科とする。数学、地歴・公民、理科を選択する場合はそれぞれ2科目必須。
※1 英語はリーディング140点、リスニング60点とする。
1教科1科目(200点満点)
【必】外国語:コミ英I・コミ英II・コミ英III・英表I・英表II(200点)
という方式を取っています。
この場合、例えば英語・国語・世界史を選択すれば、「600満点中500点が文系科目で、理数系は600満点中100点だけ」とすることができます。
つまり理数系の点数配分のパーセンテージをかなり抑えることができるのです。
自分の得手不得手に合わせて受験勉強ができる
こうした点数配分で入学試験を行う公立大学(しかも経済学部)は、珍しいのではないでしょうか。
つまり自分の得意科目を活かし、得意でない科目の比率を抑えることができるのです。
この方法は時間的余裕・精神的余裕が限られている受験生に取って、一つの有効な手段と言えるでしょう。
下関市立大学の外国語分野について
ちなみに下関市立大学の入試やセンター試験では、英語以外の外国語を選択することができます。
ですがやはり、英語を選択して入試に臨む人が大半ですよね。
しかし下関市立大学にひとたび入学すると、第一外国語として中国語や朝鮮語を選択できます。
これは語学部や言語学科ではない公立大学としては珍しいのではないでしょうか。
取得できる外国語の内訳は以下の通りです。
第一外国語 英語・中国語・朝鮮語・日本語(留学生)
第二外国語 英語・中国語・朝鮮語・ドイツ語・フランス語
充実した「外国語実習」
第一外国語に選択した外国語においては、「外国語実習」というコミュニケーション分野の単位を取得できます。
この「外国語実習」では、外国人教員による対話型の授業を通じて、より実践的な語学能力の養成を図ります。
例えば中学校や高等学校では、英語のALT(Assistant Language Teacher・外国語指導助手)の先生が授業に訪れたりしますよね。
下関市立大学では英語だけでなく、中国語や朝鮮語を本場の教員から直接学ぶこともできるのです。
経済学部の大学で学びながら、第一外国語に中国語や朝鮮語を選択できるというのも、下関市立大学の大きな特徴と言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
皆さんの中にも、下関市立大学に興味が湧いた方もいるかも知れません。
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突然ですが、質問です。
志望校に合格するための条件は何でしょうか?
答えは「入試問題で合格最低点以上の得点を取る」ことです。
すなわち、入試当日に「入試問題が解ける状態」になっていることが必要です。
ではここで、共通テスト英語の問題を解いてみてください。
<引用:独立行政法人 大学入試センター https://www.dnc.ac.jp/>
もし今これが解けない状態であれば、入試当日までに何をする必要がありますか?
「単語の意味を覚える」「文法を覚える」「速読力をつける」
こうしたことが必要ですよね。
単語の意味を覚えるにはどうすれば良いでしょう?単語帳で意味を隠しながら何度も反復しますよね。
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