こんにちは!
武田塾佐賀校の深田です。
今回、生徒からも相談がありましたので選択社会どうする!!を書きたいと思います。
受験を見据えた考え方と、そうでない方面の2方面から記載していきますので、高1生はぜひ読んでくださいね!
まずはおさらい新課程
新課程と旧課程の違い
現在の高校社会はまず「地理総合」、「歴史総合」を全員が学びます。また、「公共」も全員が学びます。
そうして、地歴では「世界史探求」、「日本史探求」、「地理探求」から選択してより深いものを学んでいくことになり、公民では「倫理」「政治・経済」が選択科目となります。
地理総合は地理Aに当たるパートですが、内容としては政経や歴史・「公共」などとも関連するように作られています。
歴史総合は世界史A,日本史Aの合体とみなしてよいでしょう。
共に近現代の勉強をするのですが、世界史Aだけ、日本史Aだけを勉強するとかえって混乱しがちでした。
それをまとめて世界の中の日本として勉強することで効率が良くなった面があると思いますし、演習時間の短縮などにもつながったと思います。
公共は旧課程では現代社会として扱われていた内容と酷似していますが、主体的な学びが要請されています。
それらを踏まえてその中で更に詳しく学習したいものを選択科目として学んでいくというイメージで良いかと思います。
共通テストの変更
旧課程では基本的に理系は地理B,世界史B,日本史B、倫理・政経から1科目選択、文系は2科目選択というパターンが多く見られました。
大学や学部によっては地歴のAや現代社会、政経のみの受験もありましたが、概ね上記のパターンが多く、学校での選択が地理 or 世界史 or日本史と政経 or 倫理・政経だったことから地歴+公民というパターンが文系では多かったと思います。
理系でもAがOKということは少なく、公民をとる生徒も少ないことから地歴Bのいずれかを選択していることが多かったのです。
現代社会については全員が必修状態で履修していることが多く(公民ならどれでも良いが、普通現代社会)ありましたが、センター試験や共通テストでは現代社会を受験科目として認めている大学や学部は少ないのが現状でした。
それが、大きく変わります。
(出典;河合塾HPより引用)
上記のようになります。
まとめると、探究を取らないパターンは公共がついてくるということですね。
そして総合科目は全員学ぶが、受験科目としては「歴史」か「地理」かになるということです。
また、特に文系が多いと思いますが、公民を取る場合は公共は必須です。
そういう意味では「地理」「歴史」という取り方が許容されている場合で受験する場合を除き、基本的に文系では公共の勉強が必須になるということですね。
ここまでを新課程社会の原則とみて以下を読んでみてください!
【保護者も必見】受験校で考える社会選択
では実際の受験を見てみましょう。
例えば慶応大学文学部の現在の選択可能科目の状況としては「世界史」または「日本史」のどちらかのみとなっています。
つまり、将来慶應大学文学部を受ける可能性のある生徒は「地理」の選択は有り得ないことになります。
しかし、慶應大学商学部であれば「地理」も選択可能となっています。
つまり、文理選択だけでなく社会の科目選択の際にも志望校の受験可能科目のチェックは必須!ということです。
これは早稲田大学でも同じです。つまり他大学でも同じということですね。
学部のよって選択可能な科目、不可能な科目などがありますので自分の志望大学の学部はしっかりチェックしておきましょう!保護者の皆様も一緒になって調べて見られることをお勧めいたします!
まずはここが選択の分かれ道の一つです。
【生徒必見】得手不得手で考える社会選択
地歴
受験校が全ての科目OKだった、世界史か日本史かで悩む!
そんな場合は得手不得手で考えましょう!
世界史
世界史の特徴は「広く浅い」です。
この広大な地球の歴史です。それも数千年とか数万年のレベルです。
細かくやっていたら3年間合っても絶対足りません。
そのため世界史は「メインの歴史」を学ぶことになります。
それも基本的には西洋から見た世界の歴史としてのメインとなります。
つまり、こまごまとした人物や事件は出てこず、超重要事項のみを勉強していくことに案るということです。
そして、「カタカナが多い」のも特徴です。さらに「○○2世」とか「○○7世」など同じ名前の人物も多い。
そのためそれらがあまり苦にならず、メインの大きな流れの歴史を学んでいくほうが分かりやすいという人はこちらの方が良いでしょう。
日本史とは違う壮大なスケールを味わえるのも世界史の醍醐味です。
日本が卑弥呼様の時代に既にいくつもの強大な王朝が様変わりしていた中華、その中国の確認できる最古の王朝より数百年以上前に巨大な帝国を築いていたメソポタミアなど太古のロマンが味わえます。
日本史
対して日本史は「狭く深い」です。出てくるものも「漢字が多い」です。
カタカナ語が苦手!日本史の方が好き!という人は日本史ですね。
その代わり深いです。江戸幕府において金貨を鋳造していた金座、その当主の名は「後藤庄三郎」など細かいところが出題されますし、覚えなくてはなりません。
重要人物とはいえ歴史ドラマの主人公格かと言われればそうでもない人物です。(世襲制なので1人ではないですが)
そういうレベルまで聞かれますよということです。
そのため、中学までで出てきた量とは比べ物にならない量の人物を覚える必要があります。事件などもそうですね。
文化もより詳しく勉強することになりますので、より細かい分類となります。
中学の時歴史得意だったから!という理由だと苦戦するかもしれません。
逆により好きになる人もいるでしょうし、好き嫌い得手不得手ということですね。
地理
次に「地理」ですが、基本はただの暗記です。
歴史が流れや順序を問うものがあるのに対し、地理はあまりそういうことがありません。
覚える苦労が少ないと言えるのかもしれません。
ただ、データ分析であったり、図やグラフの量については歴史より大変とは言えます。
地理総合に歴史や政治などが少し入った影響で少し理由や根拠などが求められる場面が増えるかもしれませんが…
しかし、明らかに因果関係を解答に求める割合は少ないのが特徴でしょう。
単純な暗記が得意です!という人はこれがおすすめです。
実際、理系の生徒の多くは地理を選択します。
理系の地理OKという大学や学部が多いというのもありますが、数Ⅲまでやらなくてはならないことが多い理系で理科でも覚えることが多いのに更に時系列や因果関係まで覚えていられない!というのが本音だそうです。
公民
公民の選択は「倫理」「政治経済」です。
倫理
まず倫理ですが、好き嫌いがある程度はっきり分かれるように思います。
というのもまずは暗記なのですが、「考え方」が問われる場面も多く出題されるからです。
それほど複雑なものではないのですが、政治経済よりも捻ったものが出ることが多いです。
しかし、計算などはなくそういう意味では暗記科目であるとは断言できます。
ただ、抽象的な概念が多いことも特徴です。
政治経済のようにデータを扱ったりすることもないため、他者のこれまでの有名な考え方や思想・宗教などについて学ぶのが好きな人は良いと思います。
逆にそんなのどうでもいいやん!という人は公共でやる内容にとどめてもいいかもしれません。
抽象概念をとらえて理解する苦労は結構なものですから、苦手な人は避けましょう。
哲学などに興味があれば是非取って欲しいです。
ちなみに古代ギリシアや中国など世界史で良く触れる思想や人物はよく出てきます。
そういう意味では世界史と一緒に取ると親和性が高いかもしれません。
政治経済
各国のこれまでの政治形態や現状、成果や経済の仕組みなどについての勉強をします。
これも好き嫌いではありますが、データや法律など現実のものを見て考えるという意味では具体性があり理解しやすいとはいえると思います。
その分単純に覚えることは倫理よりも多いです。
また、知識を使って現実のデータを分析する必要があるなど覚えたことを利用して解答する内容も多く見られます。
そういう意味では倫理よりも計算や論理的な要素があるかもしれません。
倫理も論理を重視するものは少なくないですが、考えられた当時の価値観や地域性、民族性なども絡むことがあるため不耐性や普遍性は薄いことも少なくないです。
現実に起こる問題やその対応への変遷、変化のパターンなど見た目に分かりやすく理解しやすい方がよい場合は政治経済でしょう。
倫理ほどは好き嫌いは聞かないです。
塾の講師としてのおすすめは?
いろいろと書きましたが、結局は得手不得手や志望校次第という感じですね。
ただ、あくまで塾講師としてのオススメを書くとするならば
文系は世界史、政経
理系は地理
です。
日本史は本当に深くなりますし、地理は文系だと受験で科目として限定されることが多いです。
倫理政経で言えば政経の方が理解しやすく、点にも結び付けやすいでしょう!
あくまで塾講師としてのオススメなので、志望校の指定科目や自分の強みを生かして勉強できる科目を取ることを優先してくださいね!
迷ったら是非受験相談に武田塾佐賀校を訪れてください!
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