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【共通テスト】12月までに知りたい「併願校・滑り止め」の選び方【あと8週】

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こんにちは。武田塾佐賀校の出口です。

年が明けたら、大学入試の出願スタート

1月中旬には多くの大学が「共通テスト利用型」の出願を締め切ります。

 

受験生の皆さんは、12月のうちに、受験校を決めておかなければなりません。

 

併願校選びの基本「ダイヤモンド型受験」とは?

そもそも、なぜ複数校に出願するべきなのか

よく、大学入試では「国公立大学が第一志望でも、私立大を併願した方が良い」と言われます。

その一番の理由は、「入試での事故を防ぐため」です。

 

大学入試は一発勝負。入試までどれだけ努力しても、次のような事故があれば、受験に失敗するかもしれません。

・共通テスト当日に体調を崩し、期待した点数が取れなかった

・共通テストの自己採点を間違え、得点の目算を誤った

・高いレベルの人が安全志向で受けに来て、その年だけ合格ラインが上がった

・インフルエンザにかかり、個別試験を受験できなかった

 

大学入試は、自分の努力では防ぎきれない理由で失敗することがあります

どうしようもない理由で、1年の浪人期間に入る。

もしかすると、それが2年も3年も続くかもしれない。

それは、嫌ですよね?

 

事故に備えて保険をかけておく、それが「国公立志望なのに併願を出す」理由です

 

ダイヤモンド型受験とは何?

ダイヤモンド型受験

では、どのような大学・学部に出願すれば、事故を防げるのでしょうか。

その一つの指針となるのが「ダイヤモンド型受験」です

 

ダイヤモンド型受験とは、「挑戦校:実力相応校:安全校の比率を1:2:1にする」方法です

このスケジュールで全て受験した場合、計算上は96%以上の確率で合格できます

これなら、1~2校で事故が起こっても、問題なく大学に行けそうです。

  判定(合格率) 偏差値 受験校数
合格したい大学
(挑戦校)
D~E(20%) +2.5以上 1~2校
実力相応の大学
(実力相応校)
B~C(50%) 0~-2.5 2~4校
合格する大学
(安全校)
A~B(80%) ー5.0以下 1~2校

 

ダイヤモンド型受験の組み方

では、具体的なダイヤモンド受験のスケジュールの組み方を紹介します。

1.自分の第一志望校を入れる

ダイヤモンド型受験3

まずは、自分の志望校を配置しましょう。

志望校の判定によって、今後の組み方が変わります。

現時点の判定がD~Eなら左側、C以上なら右側を見てください。

 

2.「合格したら行きたい」大学を入れる

ダイヤモンド型受験4

次に、判定D程度で「第1志望と同じくらい行きたい大学」を1校以上入れましょう。

第1志望校の判定が良かったとしても、当日得点できず、失敗する可能性があります。

 

「第1志望校」+「滑り止め」の2校しか受験しない場合には、

志望校で失敗したら、大幅にレベルを下げた滑り止めに行くしかありません。

 

しかし、「第1志望校」+「第2志望校」+「滑り止め」の組み合わせなら、

第1志望校で失敗した場合でも、望んだ大学に入れる可能性があるのです。

 

可能ならば、志望校は複数受験しましょう。

 

3.同レベルの大学(一般受験)を2つ選ぶ

ダイヤモンド型受験4

次に、滑り止めとして合格可能性が50%(C判定)の大学を2つ選びます。

「滑り止めって、A~B判定の大学を受けるのでは?」と思うかもしれません。

 

しかし、C判定2校はA判定1校と同じくらいの合格可能性があります

しかも、2回受験チャンスがあるので「当日急に体調を崩した……」というケースにも強いです

ダイヤモンド型受験5

 

4.安全圏の大学を1校入れる

ダイヤモンド型受験5

そして、必ず安全圏の大学を1校受けてください。

 

D~E判定を2校、C判定を2校受けても、失敗する確率が16%残っています

これは、6面体のサイコロを振って1が出る確率と同程度です

6分の1で失敗するサイコロ

サイコロを振って、1が出たらもう1年

そんな状態で受験に臨みますか?臨みたくありませんよね。

 

本当に滑り止めとしたいなら、少なくともC判定2校とA判定1校を受験してください。

 

5.C判定2校+A判定1校を「共通テスト利用」で追加する

ダイヤモンド型受験6

最後に、C判定2校とA判定1校を「共通テスト利用形式」で追加します。

これは「インフルエンザ対策」です

一般だけしか申し込まなかった場合、インフルエンザ一つで入試が全滅します

 

万が一の場合でも来年が保証されるよう、共通テスト利用は確実に申し込んでください

 

 

【実践編】佐賀大学経済学部の併願校を考える

実際にダイヤモンド型受験を使って、以下の設定で出願校を組んでいきましょう。

・第一志望校は佐賀大学経済学部(偏差値58)。

・第一志望校の判定はC。

・佐賀からできるだけ近い大学が良い。

・得意科目は英語・国語。苦手科目は理科。

 

ステップ1:志望学部のデータを確認する

まずは、第1志望に向けて何を勉強すれば良いか確認します

配点データ

  国語 地公 数学 理科 外国語
共通 200 100 200 0 200* 700
個別 0 0 0 0 100 100
200 100 200 0 300 800

*共通テスト英語の配点は、筆記150:リスニング50

国立大学には珍しい、「理科を一切使用しない」学部です。

2次試験の科目が英語のみである点も外せません。

 

入試の配点を見る限り、

第1志望の大学に合格するためには「英>国数>地公」の優先順位で勉強する必要があります。

佐賀大経済

 

ステップ2.自分の偏差値+2.5の大学を探す

①大学をリストアップする

では、偏差値が少し高めの大学を探しましょう

その際に便利なのが、学校や塾・予備校で貼られているこちらのポスター

貼られているけれど見ない人も多い

 

偏差値がちょうど2.5刻みになっているので「ワンランク上」の大学を探しやすくなっています。

佐賀大学経済学部が58くらいですから、1ランク上は61前後。

ワンランク上の大学を見て、めぼしいものをリストアップしましょう。

もう少し寄る

調べた結果、このようなメモが出来上がりました。

挑戦校のリスト

<国公立前期>
・九州大学[経済]経済①⑦❸

<国公立中期>
・下関市立大学[経済]経済④⑤⑥⑦❶

<国公立後期>
・長崎大学[経済]総合経済⑥⑦ 

・北九州市立大学[経済]経営情報③④

<私立>
・該当なし

※末尾の○は共通テストで使う科目数を、●は個別試験で使う科目数を示しています。

 

②科目で選択肢を減らす

ここから「実際に受験する第2志望校」を決めましょう。

第2志望校は「勉強する科目の優先順位が第1志望校に近いもの」を選ぶと、

第1志望校の勉強に専念出来て良い感じです。

 

科目を調べる際に便利なのが、進路指導室などに置かれているこちらの冊子

入試ガイドで国公立大学を調べる場合は「左ページに共通テスト、右ページに個別試験」の点数配分が載っています。

有益な冊子

点数を調べて、書き写しましょう。

その後、第1志望校で勉強した科目をそのまま使える大学がないか調べます

 

挑戦校のリスト

<国公立前期>
・九州大学[経済]経済①⑦❸
→共通[高得点2科目で200]+一般[英200 数200 国200]

<国公立中期>
・下関市立大学[経済]経済④⑤⑥⑦❶
→共通[英/数を含む3科目で600]+一般[英200]

<国公立後期>
・長崎大学[経済]総合経済⑥⑦
→共通[英100 数100 国100 理50 社50]+個別[小論文200]

・北九州市立大学[経済]経営情報③④
→共通[英100 数100 理or社100]+個別[小論文100]

<私立>・該当なし

今回は「英国数を勉強すれば、理科を勉強しなくても良い」大学を探します。

長崎大学後期は使用するので、候補から外します。

それ以外の大学は、第一志望のために勉強した科目で行けそうです。

 

③受験日で確定させる

最後に、受験日が重なっていないか確認しましょう

写真のような「受験カレンダー」があると便利です。

受験カレンダー

(写真は蛍雪時代11月臨時増刊の付録)

調べてみると、佐賀大学経済学部の受験日が2/25。

九州大学の受験日が同じく2/25で重なっていることが分かりました。

重なっている九州大学は除外。

 

残る「下関市立大学(中期)」「北九州市立大学(後期)」を挑戦校に決定します。

佐賀大経済2

 

ステップ3:同レベル校(偏差値-2.5~0)、安全校(偏差値-5)を決める

後は、志望校を決めたのと同じ手順で「同レベル校」と「安全校」を決めていきます

 

この時、以下の点に注意してください

1.第一志望の受験前は3日間空ける

第一志望の大学入試の前日に、別の大学の入試を入れてはいけません。

 

第一志望の大学入試前日には、やるべきことが山ほどあります。

・大学入試会場の下見/経路確認

・ホテルのチェックイン

・入試本番に向けての最後の復習

・当日パフォーマンスを発揮するための睡眠

「滑り止めを受験したせいで第一志望に行けなかった」なんてことになれば本末転倒

第一志望の大学を受けるために頑張ってきたわけですから、

最低でも1日、可能ならば3日以上空けて準備を整えてから入試本番に臨みましょう。

 

2.大学の間は1日以上空ける

同様の理由で「異なる大学の入試を連続させてはいけません」

 

入試本番で避けたいのが「寝坊」と「体調不良」です

遅刻を防ぐために、前日に会場を下見しておきましょう。

体調不良を防ぐために、前日は十分休息を取っておきましょう。

 

連続で入試スケジュールを組んでしまうと、

下見無し・休息不十分で入試に臨んでしまうことになります。

それでは、十分なパフォーマンスは発揮できません。

 

3.第一志望の前に、第一志望より下の偏差値の大学を受ける

大学入試は「初めは易しく、後になるほど難しく」の順に受験できれば理想的です

 

実際の入試を受けると、どの分野の復習が足りなかったか気づけます

易しめの入試で答えられなかったら、難しめの入試でも解答が厳しくなるということ。

入試と入試の間で、見つけた弱点個所を急いで復習した方が良いです。

 

そういう意味で、第一志望校の1週間以上前に「安全圏」または「同レベル」の大学を受験しておくとよいでしょう

入試本番までに何を復習すれば良いかわかります。

 

実際に完成した受験プラン

そして、これらの条件を満たすように、実際に8校全て埋めたのがこちらの図です。

 

佐賀大経済3

「福岡大学(2/5)→立命館アジア太平洋大学(2/7)」の間隔が詰まっているのが怖いですが、

・挑戦校:実力相応校:安全校の比率を1:2:1にする

・併願する大学の受験科目・優先順位が、全て第1志望校に近い

・すべての入試日程が重なっていない

・第一志望の前は3日以上空いている

・すべての受験が連続していない

・入試の難易度が「易→難」の順で並んでいる

という6つの条件をすべて満たすことが出来ています

 

もちろん、同じ佐賀大学経済学部志望でも、

得意教科や併願校の条件が違えば、

「併願する7校」の組み合わせは大きく変わります。

 

「ダイヤモンド型受験」を利用して、理想の併願校を組み上げましょう。

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