第5問(5問)
ここまでくると、「いかに読むか」よりも「いかに読まないか」が大事になってきます。
第5問では、「全部読まないこと」「じっくり読まないこと」の2点を意識しましょう。
なぜなら、第5問はとにかく時間が無いからです。
①第5問は約15分で解答を済ませたい。
↓
②文章を読む時間を10分、答えを考える時間を5分として考える。
↓
③7つの段落の文章を10分で読む必要がある
↓
1つの段落にかけられる時間は、長くて1分半
そう。逆算したらわかることですが、
ここまで順調に解けていても、1つの段落には1分程度しかかけられません。
共通テストで失敗した人は、大抵こう主張します。
「じっくり読んでいたら時間が足りなかった」
そもそも第5問は「じっくり読んで」はいけないのです。
1つの段落を1分で読み切れないのなら、
1分でどうにかする方法を考えましょう。
第5問で読み解くべきこと
この第5問で読み取るべき情報は、「プレゼンテーションのスライドを埋めるのに必要な情報」のみ。
あなたは長文を読みに来たのではありません。解きに来たのです。
必要な情報以外を読んでいる時間はムダ、それくらいの意識で解きましょう。
では、第5問を解くのに必要な情報は何か?
それは、次の3つです。
①物語全体の流れ ②登場人物の名前と関係性 ③問題で聞かれている段落の内容 |
これが問題を解く内容に必要な内容の全てです。
この3つを最短で読み解くためにはどうすれば良いか、考えてみましょう。
読み解きポイント1 物語全体の流れ
まずは、問題文の文章の大まかな内容を押さえましょう。
すなわち、
①この「文章全体」のテーマは何か
(テーマから見て、段落に書かれている内容を予想できるようにする)
②「それぞれの段落」に書かれている内容は何か
(どこに何があるのかを把握し、後で探しやすくする)
この2点を押さえておくことが大切です。
「文章全体」のテーマは何か
まずは、スライドを読みましょう。
選択肢は嘘をつきますが、スライドは嘘をつきません。
まずは、スライドの個々の内容を読みましょう。
そして、読み解いた内容を比べて、1か所「話がズレている箇所」を探してください。
ヤマもオチもない話などありません。
必ず話の流れが大きく変わる場所があるはずで、そこから発生する物語があるはずです。
上の例で言うと、ここです。
このポイントが1か所見つかれば、あとはその点に注意して読むだけです。
各段落には何が書いてあるか
各段落の先頭の1文と最後の1文を中心に読み、それぞれの段落に何が書かれているか把握しましょう。
その文の代名詞が分からない場合は、少し前の文まで読んで、何を指しているのか読み取ってください。
どこに何が書かれているか把握したら、次に行きましょう。
読み解きポイント2:登場人物の名前と関係性はどうなっているか
文中に大文字が出てきたら、それは固有名詞です。
まず固有名詞が出てきたら、人名か地名か事件名か、前後を読み取って判断してください。
そして、先に読み取った「全体の文章の流れ」に出てきた登場人物と一致させましょう。
特に今回の例の場合、Three-oh-nineは「牛(the baby bull)」なので、
「スライドの1ページ目に出ていた牛はThree-oh-nineのことなのでは?」
と予測することができます。
ここまで読み取れば、問題の大半は解答できるはずです。
問1 「このプレゼンテーションのお題は?」という問題は、物語の転換点を解答します。
今回の場合だと、「馬が亡くなった後に牛が主役になった」ことが転換点。
牛について触れられているのは③だけです。
問2 登場人物を整理する問題。
「読み解きポイント2」、文中の大文字を正確に結び付けているかを実施できているかが鍵です。
この問題は単語スキャニングを使わないこと。
この問題を解くのに必要なのは「その名前の登場人物がいるかどうか」ではなく、
「登場人物が何人いて、その名前の人物は誰なのか」ですので、
文章の内容を一通り把握してから回答する必要があります。
読み解きポイント3:問題で聞かれている段落の内容
しかし、大まかに読んだだけでは、解答できない問題があります。
問題で聞かれている段落のみじっくり読んでください。
大問4同様、本文が長くなれば長くなるほど、そして複雑さが増すほど、
「大まかに読んだ後、必要なところを集中的に読む」方法が重要になります。
繰り返しますが、
第5問は1段落1分しかかけられないのです。
1段落を1分で読み切る自信が無いのなら、
そもそも段落全部を読もうとしないことです。
「じっくり読むか」「必要な部分だけ読むか」。
文章量が比較的少ない大問3までは、どちらを選んでも大差ありませんでしたが、
文章量の多い後半、特に大問5以降ではこの判断が重要になってきます。
もちろんじっくり読めば正答率は高くなるのですが、時間切れの可能性も高くなります。
定期的に自分の読解スピードを測るなどして、どちらの戦略を取るか考えておきましょう。
定期的な能力測定
意外と自分の能力を自分で把握するのは難しいです。
人間には2つの思い込みがあります。
①自分は何かしらの能力があるということ
②自分の判断は正しいということ
これらの思い込みのせいで、私たちは自分の能力を過剰に高く見積もってしまいます。
そして、それが
「じっくり読んだら解けると思ったけれど、間に合わなかった」
という後悔に繋がっています。
自分がどれだけ出来るのかを「外部の人間に確かめてもらうこと」。
これが試験で高得点を取る現実的な方法です。
つまり、塾です。
「自分が思ったよりできなかった……」と躓く経験をするのはとても大事なこと。
躓いたことを過去の思い出にして、明日から早速勉強法を変えていく。
そうして少しづつ実力を高めていきましょう。
では、どんな塾なら、効率よく実力を高められるのでしょうかK?
そう、武田塾です。
武田塾佐賀校では「受験相談」を行っており、
みなさんが受験に向けてどのように勉強すればよいのかアドバイスを行っています。
無料ですので、以下のボタンからお申し込みください。