こんにちは。武田塾佐賀校です。暑い日や天候の不安定な日がつづきますが、いかがお過ごしでしょうか? 今回は、古典(古文・漢文)の勉強法(概論・解き方)①について紹介します。
受験に臨もうとしている方のなかで、「古典が好き!」「古典が得意!」という方は、かなり少ないです。しかし、古典の勉強法を理解し、勉強を怠らなければ、着実に得点源になる科目です。
気になる方は、ぜひ読んでみてくださいね。
現代文と古文と漢文の関係
国語という科目は、現代文と古典から、古典は、古文と漢文から成り立っています。
現代文と古文と漢文の関係は以下の図のようになります(大まかな見取り図です)。
現代文は現代語(明治期以降の日本語)で書かれた文章であり、私たちが普段読み書きに用いている文章です。現代文を「読める」ことが前提となってはじめて、(日本語話者は)古文や漢文を理解することができます(現代文の勉強法にかんしては、こちらの記事をどうぞ)。
古文は江戸期までに書かれた文章であり、文語で歴史的仮名遣いからなる文章です。現代の日本で読み書きに用いることは稀です。古文を理解するうえでは、古文から現代語(現代語訳)への変換が必要です。
漢文は(主に)古代中国で用いられた文章です。現代の日本語話者が漢文を理解するうえでは、漢文(白文)から古文(書き下し文)、古文(書き下し文)から現代語(現代語訳)への変換の2段階を経る必要があります。
ここまで見てきたように、漢文→古文→現代文の順に、私たちの普段用いる日本語とは隔たっています。逆に言えば、現代文→古文→漢文の順に私たちは理解できるでしょう。
そのため、学習するうえでは、現代文と(覚えることの多い)古文からはじめて、そのうえで漢文にも取り組めるとよいでしょう。(以下、古文の解き方について中心的に取り上げていますが、漢文にも応用できるところが多いため、ぜひ読んでください)
古文を「読む」「解く」「精読する」
それでは、古文の問題を解くうえでは、どのようなプロセスを経ればよいでしょうか? 今回は古文が苦手な人向けに古文読解のプロセスを紹介します(この読解の仕方は若干邪道気味なので、その点ご承知おきください)。
①古文を読む
古文のテストなどが終わった後に、古文の問題文と解説の現代語訳を見比べると、問題文の量よりも現代語訳の量が多いことに気づくと思います。一体なぜでしょうか?
古文は主語などの人物関係が省略された不完全な文章だからです。古文を「読む」段階では、単語を覚えたり文法を覚えたりしているかどうかよりも、省略を補って大筋を理解することが重要です。
省略を補う上では、敬語が重要な判断基準になります。
たとえば、天皇と女房がいる局面で
・尊敬語が用いられている場合→主語が天皇
・謙譲語が用いられている場合→相手が天皇
と識別することができます。
慣れないうちは、すべての動詞に主語をふるとよいでしょう。
また、リード文や注釈から得られる情報も省略を補う上では、役に立つことがあります。
②古文を解く
古文の問題には、さまざまな形式があります。マーク式や記述式、論述式などさまざまな形式に応じた解き方が必要になります。
共通テストや私大で課されるマーク式などの問題では、全訳が必要ではありません。一方、国立大などで課される記述式・論述式の問題では、該当箇所の全訳が必要になります(次の項を参照)。
マーク式の問題などの場合、問題の選択肢をヒントにして、文章を読解することもできます。すなわち、選択肢のうち、記述の異なる部分を取り除き、選択肢の残りの部分を訳として活用することができます。
①で述べたような本文の大筋の理解や文法、単語の知識などと組み合わせることで(共通テストや私大などの)問題を解くことができるでしょう。
③古文を精読する
国立大などで課される記述・論述問題では、該当箇所を訳する必要があります。ここでは、これまでの本文の大筋の理解の方法、文法や単語の知識などをすべて使って問題を解く必要があります。
以上、見てきたように、古文読解には、いくつかのステップがあります。苦手なひとはまず①古文を読むのステップにあたる部分からはじめてみてください。
次回は、古典の中でも、漢文の勉強法(概論・解き方)などについてお伝えします。ぜひ読んでくださいね!
おわりに
ここまで読んでくださってありがとうございます。いかがでしたでしょうか?
古典は確実に得点源になる科目です。苦手な人にとって今回の記事が少しでも参考になればうれしいです。
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