こんにちは。武田塾佐賀校の出口です。
今回は多くの人が経験するであろう「やる気」に関する知識を出題。
以下のようなシチュエーションに遭遇したと考えて、最も良い行動と思うモノを1つ選んでみてください。
問題:テスト前なのにやる気が出ない
Q. あなたは今、テストを1週間後に控えた高校2年生です。
今日は月曜日。学校はいわゆる「テスト週間」に入り、あなたは部活動をすることなく、家に帰ってきました。
時刻は午後6時。夕食の時間までは1時間30分あり、今から取り組めば、夕食前に1時間ほど勉強時間が取れます。
しかし、なんとなく勉強する気が起きません。どうしたら良いでしょうか?
選択肢
A. やる気は起きなくても、とりあえず勉強を始める
B. 気分を切り替えて、栄養補給した後(夕食後)に勉強を始める
C. 今日の勉強は諦め、明日以降のために参考書を買いに行く
ヒント
欲求不満と防衛機制
人間は、やりたいことがいつも出来るとは限りません。
現実の状況と自分の欲求が食い違っていることを、心理学では「欲求不満」と呼びます。
欲求不満に陥った人間は、決まった行動をとることが多いです。
例えば、
「合理化」…もっともらしい理由をつけて納得させる。
例:寝坊したので、「無理して早起きしていたら体調を崩していた」と考える。
「逃避」…別の行動に没頭するなどして、気を紛らわせる。
例:テストが不安なので、テストで満点を取る妄想をする。
「代償」…欲しいものではなく、代わりのもので満足する。
例:欲しい服が買えないので、似たデザインの服を買う。
そして、「なぜその行動をとったのか」は、本人に自覚がないことも多々あります。
あなたは、テスト前で勉強しなければなりません。しかし、「やる気が起きません」。
現実の状況と自分の欲求が食い違っているこのシチュエーションを、あなたはどうやって乗り切りますか?
選択肢(再掲)
A. やる気は起きなくても、とりあえず勉強を始める
B. 気分を切り替えて、栄養補給した後(夕食後)に勉強を始める
C. 今日の勉強は諦め、明日以降のために参考書を買いに行く
1つ選びましたか?では、解答編です。
Bを選んだ方
そもそもテスト前なのに「やる気が起きない」とあなたが感じているのはなぜでしょうか?
それは、先に挙げた「合理化」によるものです。
今あなたの中では、「テスト前だから勉強しないといけない」という現実と、「テストが不安で向き合いたくない」という欲求が食い違っています。
そこで、あなたは「やる気が起きない」という理由を考え出して、自分を納得させようとしているのです。
これが「やる気が起きない」の正体です。
B「栄養を十分に取って、夕食後に勉強する」を選んだ人は、勉強しなければならないという現実を受け止めました。
そして、「勉強したくない」という欲求もある程度受け止めて、「夕食後に勉強する」と決めたのです。
一見良さそうに見えるこの選択ですが、大きな落とし穴があります。
食事をとった後は、眠くなるのです。
白米などの炭水化物を取った後は、血糖値が急上昇します。
それを抑えるためにインスリンと呼ばれる物質が分泌され、今度は血糖値が急降下。
低血糖状態となり、意志に関係なく、眠気に襲われます。
これでは、勉強しようとしても、集中できる状態ではありません。
まして今回は、心の奥底で「勉強したくない」と思っている状態。
Bを選んだ貴方は、勉強を一度先延ばしにしたにもかかわらず、「眠いから勉強する気分ではない」と同じことを繰り返すでしょう。
「テスト前」という現実に向き合ったのは立派ですが、向き合い方が間違っています。
Cを選んだ方
では、同じ先延ばしでも、Cのように「別の日に先延ばし」するのはどうでしょうか?
Bとは違い、翌日の夕食前、血糖値の乱高下で眠くなる前に勉強することが出来ます。
Bの問題点を解決しており、明日以降の勉強の質も高まりそうです。
この方法ならうまくいくような気がするかもしれません。
しかし、大きな問題が1つあります。
あなたは、「参考書を買いに行った」ということです。
あなたがとった行動は、いわゆる「代償」――代わりの行動をとって「満足する」もの。
では、あなたは「何をする代わりに」参考書を買って満足したのでしょうか?
そう。勉強です。
あなたは参考書を買うことで、勉強した気分になり、欲求不満を疑似的に満たしました。
実際は全く勉強していないにも関わらず、です。
Cを選んだ貴方は、勉強時間はおろか、「勉強をしなければならない」という危機感まで失ってしまいました。
Cは、テストに前向きに進んでいるように見えて、実は大きく遠ざかる行動だったのです。
Aを選んだ方
正解選択肢です。
あなたは今、「テスト前だから勉強しないといけない」という現実と、「テストが不安で向き合いたくない」という欲求が食い違っている「欲求不満」の状態。
これを解決する方法の1つは、「現実と欲求」を一致させること。
今回は現実が変わりそうにないので、欲求の方を変えるしかありません※。
「テストが不安で向き合いたくない」という欲求をどのように打ち消すか?
答えは残酷ながらシンプルで、少しでも勉強量を増やすしかありません。
実は、「なんとなくやる気が起きない」と思う人は、
心の奥底で「勉強しなければいけない」という危機感を持っています。
だから「勉強したくない」ではなく、「なんとなくやる気が起きない」という段階で踏みとどまることができているのです。
「テスト前」という現実。「勉強しなきゃ」という焦り。けれど「勉強したくない」という怠惰な気持ち。
これを上手く擦り合わせるためには、とりあえず1分だけ、10秒だけでも良いので、机の前に座ってみてください。
後は、あなたの焦りが、テスト前という認識が、あなたを自然と勉強に集中させてくれます。
※この助言は一般的なものです。拒絶反応が強く、危険になりうる場合には、専門家への相談をおすすめします。
最後に
いかがだったでしょうか。
多くの人が直面する「やる気」という問題ですが、「欲求不満」という観点から捉えると、一般的な主観とは大きく異なるアプローチがとれます。
ぜひ、この知識をテスト前の勉強に活かしてくださいね!
最後に、このブログの運営をしている武田塾佐賀校を紹介して、この記事の〆とします。
人間の行動に大きく影響するのは「環境」です。
多くの中高生は、やる気があるから、勉強するのではありません。
テストがあるから、勉強するのです。
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勉強において大事なのは、気持ちではなく、勉強する環境に身を置くこと。
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