皆さん編入学という制度を知っているでしょうか？編入学にもいろいろな種類があるのですが、一般的には4年制大学の2年次や3年次に入学することを言います。大学の2年次終了見込みを出願条件の一つに定めていることが多いので、転校のようなイメージで良いでしょう。欧米では有名大学へのトランスファーを狙うのはメジャーな選択肢の一つなのですが、日本では制度自体を知っている人が少ないです。
しかし毎年、第一志望に合格できなかった生徒の中で一定数が
第一志望の大学に向けて浪人するか、
ひとまず滑り止めに入ってから編入で第一志望の大学に入るか
悩みます。
そこで今回は大学編入学に関してどういったメリット、デメリットがあるのかを紹介していこうと思います。
編入試験を受けるメリット
１、浪人しなくてもいい
大学、学部学科によって違いはありますが、多くの場合大学2年時に試験を受けて、合格した大学の3年次に編入することになります。浪人のように現役生に遅れることなく大学を卒業することができます。時間的にも、金銭的にも有利になるので、浪人ではなく編入を選ぶ一つのメリットでしょう。
２、試験科目が一般入試と異なる
これも大学によって違いはありますが、試験科目は、大学で勉強する専門科目、英語、小論文、面接等が課されます。高校の勉強が苦手だった人も編入試験の問題なら解けるということもあるでしょう。法学部に編入したいのなら法学を勉強する必要はありますが、一般の時のように国公立文系で理科が必要になったり、ということはまずありません。もし本当にその学部の内容が勉強したいのならその専門科目を勉強すればよいので、苦にならないという人もいます。
３、落ちてもリスクがない
この時期、一般受験を目指す受験生からはよく「全部落ちたらどうしよう」と相談されることが多いですが、編入試験にはこのような「先がわからないことによる不安」はありません。全部落ちたとしても今の大学に在籍し続ければよいだけです。
４、複数の大学を受けられる
編入試験は大学独自に実施している試験なので、国公立大学でも別日程の場合が多いです。日程が被らなければ複数の大学を受けることができます。
ただしこれがメリットになるかどうかは微妙です。なぜなら編入試験には入学辞退が出ても追加合格がない場合が多く、一部の成績優秀者が多くの大学の合格枠を占拠しまうことがあるからです。
例えば京都大学、大阪大学の編入試験合格者のほとんどが神戸大学の合格を蹴っているため、毎年神戸大に編入学する人の数は合格者の数を考えるとかなり少ないという話を聞きます。神戸大第1志望の受験生にはたまったものではないですよね…
編入試験を受けるデメリット
１、募集人数が少ない
各大学の入学試験要項を見ていただけたらわかりますが、募集人数が若干名～多くても20人程度となっており倍率が高くなります。更に合格者はその人数に達しない事もあるようです。大学によっては数十人受けたにもかかわらず「合格者なし」の年もあります。
２、情報がない
書店の参考書コーナーに行っていただけたらわかるかと思いますが、一般入試、大学院試験の問題集はありますが、編入試験用のものはまずありません。過去問も一般には出回っていませんので対策も立てづらいです。
更に偏差値がないです。大学ごとに出題科目が異なるため模試を実施しても受験者が集まらず、信用に足るデータをとれないからでしょう。どこまで勉強すればどれくらいの合格可能性があるかわからないというのはかなりつらいです。
３、入学後が大変
編入前に在籍していた大学の単位もある程度認められますが、全てではありません。3年次に編入した場合残り2年でかなりの数の講義に出席しなければならなくなることもあるようです。
４、実施していないところも多い
自分の行きたい大学、学部が編入試験を実施していない事もありますし、廃止されてしまうことだってあります。
編入には学士編入と言って大学を卒業しなければ受験資格がなかったり、理系学部になると高専からの編入以外認めなかったり、特定の大学に在籍していることを受験資格にしているところもあります。
まとめ
浪人するか、編入を見越して第1志望以外の大学に入学するか、決めるのはあなたです。ただ、面接や小論文など対策の立てづらさに加えて、募集人数が少ないことも考えると、可能ならですが浪人する方がいいのではないかと思ってしまいます
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