こんにちは!武田塾小山校です。
今日は「やる気の出し方」について解説したいと思います。勉強で結果を出すためには、勉強の質を高めるか勉強量を増やすかのどちらかしかありません。
「勉強の結果 = 勉強の質 ✕ 勉強量」
これが受験勉強の公式です。
勉強の質に関しては、自学自習が一番効率的であり、武田塾では自学自習の質を上げるための指導を日々行っています。
一方、勉強量に関しては、モチベーションが大きく関わってきます。どれだけ正しい勉強のノウハウを持ち合わせていても、やる気が無ければ勉強量をこなすことができません。受験生や高校生の勉強の悩みの中で一番多いのが「やる気の問題」です。
もちろん、「こうすれば絶対にやる気が出る!」みたいな魔法のノウハウはありません。やる気が出ない原因は人によって様々ですし、大体の場合は複合的な要因だからです。ただ、やる気を出すためにはコツがあるので、その方法をいくつか紹介していきたいと思います。
「やる気がある→勉強する」のではなく、「勉強する→やる気が出る」
(1) 作業興奮を利用する
まず、テクニック的な話として、一番簡単なやる気の出し方をお伝えします。それが
「作業興奮を利用する」
という事です。作業興奮とは何かというと、何か作業を始めたときに自然と湧いてくる意欲や集中力のことです。簡単に言うと、やり始めると気分が乗ってくる現象のことです。
例えば、部屋の少し汚くなっているところを掃除し始めたら、他の所も気になりだして気付いたら部屋全体を掃除してしまった経験はないでしょうか?
人間には、何かを始めるとやる気が湧いてきて、同じ行動をし続けてしまう性質があるのです。
これは、物理学で言うなら、「慣性の法則」です。
物理世界では、一度運動をし始めたものは、特別な力を加えない限りは運動し続けます。逆に、静止しているものは何か力を加えない限りは、ずっと静止し続けます。
この考え方を勉強に応用すると、「まずは勉強し始めてしまうこと」が大事なのです。
まずはきっかけを作るために、手を動かして勉強し始める。そうすると、自然と意欲が湧いてきて勉強が続けられます。
(2) ハードルを下げる
とはいえ、そもそも勉強し始めるのが難しいと感じるかもしれないですが、
コツは「ハードルを下げる」ことです。
大体の場合、勉強が始められないのは「これだけやらなければならない」というイメージが心の負荷を大きくしているからです。
なので、まずはそのイメージを取り除くことです。
そのために、ハードルを下げるのです。
ハードルを下げるとは、簡単に言うと「とりあえず5分だけ勉強しよう」とか「いったん10個だけ単語覚えよう」みたいにやる量や時間を減らすことです。
とにかく取っかかりを作るために「気分が乗らなかったらやめても良いから」という前提で心を軽くして始めるわけです。
準備運動として、とりあえず数学の簡単な計算問題を解いてみる、とかでも良いかもしれません。そうすると、大体の場合、慣性の法則が働いて(作業興奮により)勉強が続けられるのです。
自転車の漕ぎ始めは一番エネルギーがいりますが、一度車輪が回ってしまえば、後は勝手に進んで行きます。そのイメージで勉強もまずは走り始めることを意識して、ハードルを下げて勉強し始めてみましょう。
「やる気があるから勉強する」のではなく、
「勉強するからやる気が出る」
という考え方を持ってぜひ勉強に取り組んでみて下さい。
タイムプレッシャーをかける
次に、やる気を出すためのコツとして、「タイムプレッシャーをかける」というのがあります。
簡単に言うと、時間の制限を設けて勉強するのです。
これは、模試を受けてる時の感覚をイメージしてもらうと分りやすいかもしれません。模試で問題を解いている時って、ものすごく集中できませんか?やる気があるとかないとか言ってる暇はなくて、「とにかく、この時間内にこれだけの問題を解かなければならない」というプレッシャーから手を動かしていると思います。つまり、
「やるべきこと」と「制限時間」があると、人は集中できるのです。
逆に、何となくで勉強してしまうと、やる気も湧いてこないし、集中できずダラダラと勉強してしまいます。「今日1日英語の勉強を頑張ろう」みたいにフワッとした決め方だと、1日の勉強はなかなかはかどりません。
そうではなくて、「この時間でこれだけのことをやろう」という風に時間で区切るのです。
朝・午後・夜みたいにザックリと区切った後、朝の1時間とか通学の30分みたいに細かく区切って考えるようにしましょう。
また、ここでのコツは「達成条件を明確に決める」という事です。
達成条件というと小難しく聞こえるかもしれないですが、要は「どうなったら終わりなのか?」というのを決めるのです。
例えば、英単語なら「20単語の意味を全て2秒以内に答えられるようになったら終わり」とか数学なら「何も見ずに解答を自力で再現できるようになったら終わり」みたいな感じです。
こういうのを明確にしないと、ダラダラと単語帳を見続けたり、漠然と参考書を読み続けてしまう事になります。
そうではなくて、「こうなったら終わり」というゴールを明確にすることで、「この時間内にこれを達成する」というモチベーションを持って走れるようになるのです。
やる気と集中力を高く保って勉強する為に、必ず時間で区切って(タイムプレッシャーをかけて)、達成条件(「こうなったら終わり」)というのを明確にして勉強するようにしましょう。
「やる気=感情エネルギー」という考え方
最後に、やる気というのは感情エネルギーだ、という話をしたいと思います。
感情というのは、ポジティブなものもあれば、ネガティブなものもあります。
例えば、「楽しい」というプラスの感情で何かをやり続けて結果を出せる場合もありますし、「絶対に見返してやる!」みたいな負の感情から行動して上手くいく場合もあります。
プラスの感情もマイナスの感情も、どちらも行動力に転化されるやる気エネルギーです。
なので、どちらも上手く利用して、行動力に繋げてしまうのが賢いやり方です。
受験勉強において、特に利用できるプラスの感情は、「こうなりたい」という願望からくる感情エネルギーです。目の前の勉強というのは、あくまで手段であり、必ずその先に目的があります。
ほぼ全員に共通するのは、「志望校に受かって、理想のキャンパスライフを送る」という事だと思います。その目的をしっかりと思い出し、明確にイメージして臨場感(リアリティー)を感じることが大切です。
例えば、大学のHPやパンフレットを見たり、その大学に通ってる人のリアルな声を聞いたり、実際にキャンパスに行ってみるのも良いかもしれません。
その上で、自分が憧れの大学に通っているイメージを鮮明にすると、そこからやる気エネルギーが流れ込んできます。
どうしても日々の勉強をこなしていると、それが「ただの作業」になってきて、本来の目的を見失ってしまいます。そんな時には、「こうなりたい」という未来のイメージを思い出して、そこに臨場感(リアリティー)を感じるようにしましょう。
定期的に思い出さないと、人間は目の前の事に意識が持って行かれてしまうので、毎朝5分だけそういう時間を作ってみてもいいかもしれません。
目の前の勉強は、やらされているのではなく、目的のために自ら選んでやっているんだという意識を持つことが大切です。
そのために、「こうなりたい」という未来の像を描いて、そこから感情エネルギーを貰いながら勉強するようにしましょう。
他にも、模試や赤本を定期的に解いて「危機感」という感情を利用して勉強したり、誰かと勉強量を約束したり宣言して「責任感」を利用するのもアリです。
「やる気=感情エネルギー」というのを理解しておくと、様々なやり方で応用できると思うので、ぜひ活用してみて下さい。
まとめ
今回は、やる気を出すためのコツについていくつかお話をしました。
受験生の悩みで一番多いのが「モチベーションが湧かない」というものです。
ただ、それはある意味当たり前で、毎日何時間も同じことをしていれば飽きてしまうのが人間というものです。
だからこそ、様々な工夫を凝らして、やる気が出るように自分を導いていかなければなりません。
今回話した中で一番簡単で効果がある(即効性が高い)のが、「とにかくハードルを下げてやり始めてしまう」ということです。
受験生にありがちな失敗パターンは、やる前にウダウダ考えてしまって、後回しになってどんどん気が重くなるというものです。
そうならないためには、深く考えず軽い気持ちでスタートしてしまうことです。
そうすれば、徐々にやる気が湧いてきて思った以上に続けられるはずです。
簡単なノウハウですが、効果は抜群なので、やる気が出なくて悩んでいる人はぜひ試してみて下さい。
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