こんにちは。武田塾太田校です。前回から引き続き、地元の有力国立大学である群馬大学入試の傾向と対策について探っていきます。前編では、大学の紹介、入試の募集要項についての情報をお伝えしました。後編では、入試科目の分析、偏差値、難易度、これから群馬大学を目指す人のための対策方法などについて考えていこうと思います。
1.入試科目から見る分析
群馬大学は国立大学のため、共通テストと個別2次試験の2段階選抜方式を採用しています。やはり、一番の重要ポイントは、共通テストの数学受験が必須である、ということでしょう。共同教育学部内の人文系学科において、『数学1(A)』または『数学2(B)』のどちらか1つを選択というものもありますが、基本的には数学1A2Bまでの範囲で共通テストを受験することが必須となります。これは前期・後期共にとなります。現在高校2年生以下で将来群馬大学への進学を考えている学生のみなさんは、文系であっても理系であっても、共通テストで必要となる数学1A2Bはしっかりと対策しておくようにしてください。
2.偏差値
みなさんが気になる群馬大学の各学部の偏差値ですが、旺文社パスナビの2022年度版偏差値ランキング(河合塾の全統記述模試による)を基準にして見ていくことにしましょう。
共同教育学部
共同教育学部の2次試験は、前期では小論文、後期では面接が主軸のため、偏差値が出されていません。共通テストの得点率でいうと、前期・後期ともにおおよそ60~70%の得点率が必要になります。地方国立大学としては標準的な難易度であると言えると思います。
情報学部
情報学部は2次で個別試験が課されます。共通テストの得点率は68%~70%、2次試験の偏差値は52.5となっています。ただし後期は小論文なので偏差値によるランキングはできません。
医学部
医学部は、難関の前期医学科に関しては共通テストの得点率が83%、2次の個別試験(数・理)でも65.0となっており、やはり狭き門であると言わざるを得ないでしょう。一方、保健学科は前期・後期ともに2次は小論文なので、偏差値はでません。共通テストの得点率はおよそ60~70%となります。ごく標準的ですね。
理工学部
理工学部は、前期で英・数・理科の3科目が個別に課されます。共通テストの得点率が59%~70%、一方、2次試験の偏差値は42.5~45.0となっています。後期は面接となりますので、共通テストの得点率を見てみるとおよそ70%弱となっています。
3.難易度
以上述べてきた各学部の偏差値からの難易度を判定するとすれば、次のようにまとめることができるでしょう。
①共通テストの得点率は概ね7割前後であり、共通テストの平均点が6割前後であることを考えた時、さほど合格圏に入るのに苦労はないのではないかと思われます。ただし、医学部医学科だけは、共通テスト得点率が8割を超えており、しっかりとした対策が必要となります。
②小論文や面接による総合力を見る形の2次試験が浸透しており、志望者の総合力・自己表現力を判定しようとする傾向が強いです。
③2次試験で個別の教科を課される場合、その難易度はそれほど高くなく、高校の授業で勉強してきたレベルのことをしっかりと理解していれば、十分に対応できると思われます。ただし、医学部医学科だけは別格です。特に数学は問題の難易度がそれほど高くない分、ハイレベルな戦いとなることは否めません。
4.過去問研究
やはり、志望校合格の最大の鍵は過去問の研究にあります。まずは共通テストおよび大学入試センター試験の過去問に多くあたり、その独特の問題形式・出題形式になれるようにしてください。特に英語は共通テストになってから、文法問題が消滅し、代わりに図やグラフに関する文を読ませる問題が現れました。またリスニングとリーディングがそれぞれ100点ずつというのも大きな変更点です。また時間が10分伸びた数学1Aは、読解力を試されるような形式に変わっており注意が必要です。
2次試験については、共同教育学部に関しては小論文や面接のみ、2次試験に個別教科を課す学部も、医学部医学科を除けば出題は標準的であり、学校で配られるサブテキストや問題集で十分対策できるでしょう。ただし、理系学部では数学3の内容は必須です。むしろ基本的な問題を落とすことのないように、典型問題は必ずマスターしておくことが大切です。
5.対策編
【共通テスト対策】
共通テストはリーディングとリスニングの配点が100点ずつで、リスニングの重要性がセンター試験に比べて大きく増大しました。ところが、リスニングは、リーディング以上に短期間での効果が現れない分野です。1週間のうちの数日に長時間をまとめて学習するよりは、たとえ15分でも毎日英語のシャワーを浴び続けたほうが遥かに効果があります。しかも今は、リスニングCDのようなものにだけ頼らなくても、You Tubeなどで自分の興味のある内容の英語を聞くことができます。例えば洋楽や洋画、BBCやCNNのニュースなど、スマホを使用して通学時や病院・美容院などで聴いたりして、普段の空いている時間をフル活用してみてください。
また英語の図やグラフを使った読解問題が苦手だという人は、TOEICの問題集をやってみるのもいいかもしれません。あの問題には類似する点が多くあると思います。
共通テストの数学は、ある意味独特です。あの解法の誘導に乗ることができるかどうかが、高得点の分かれ目になります。あとは選択問題の選び方も重要です。数学1Aでは、『確率』、『整数』、『図形』から2問を選択するという場合、まず『確率』と『整数』を苦手だからといって敬遠してしまう人がいます。そういう人を見越して、最後の図形問題はかなり難しめに作られていることをご存知でしょうか?数学1Aで高得点を取っている人の多くは、『確率』と『整数』を選択している事が多いです。
国語は古典も選択する場合は、漢文の勉強に力を入れてみると良いでしょう。漢文は句形さえ覚えてしまえば、50点という高得点が手に入ります。短期間で国語の点数を上げるには古典に力を入れるのがベストです。
【2次試験】
群馬大学の2次試験で、各教科の問題が出るところは減少しており、小論文の比率が増しています。そして、前述の通り、2次試験の教科の問題は標準的なものなので、問題集もごく標準的なものをしっかりと身につけておく必要があります。また小論文については、大半の学部の問題は、課題となる文章を読ませ、それに関連して自らの意見を論述する形です。注意すべきは医学部医学科の小論文です。これは英語で書かれた医療系の論文を読んで答えさせるものであり、実質的には『英語長文読解』と捉えたほうが良いものです。
とは言え、医学部を志望する学生にとってはそれほど面食らうようなものでもないのかもしれません。やはり最も総合的・かつハイレベルであらゆる学力を試されるのが医学部医学科なのだということがわかりますね。
6.まとめ
2回に渡って群馬大学入試の傾向と対策を見てきました。このブログを読んでいる高校1年・2年生のみなさんは、今学校で受けている授業を大切にしましょう。なぜなら定期試験をしっかりと高得点でまとめ上げれば、指定校推薦枠で群馬大学への道が拓けるからです。その上で、武田塾で言うところの“地方国公立大ルート”で自学自習をしっかりと行っていけば、一般入試対策もバッチリでしょう。
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