武庫川女子大学の入試　化学の傾向と対策

　武庫川女子大学の化学

0516

近年の化学出題の様子

　年度により多少の出題範囲の偏りに変化はありますが、難易度としては大きな変動は無いように感じます。今回は武庫川女子大学の化学の問題構成や特徴、攻略のために必要な参考書について、2017年度入試（一般A）の化学を対象に考えていきたいと思います！！

問題構成

　　2017年度化学（一般A入試）は試験時間60分で、大問は5つに対し設問が26問、理論・無機・有機の広い範囲から浅く出題されています。センター試験が例年25.26問と、ほとんど変わらないですが、1問ごとの難易度はセンター試験より易しいので、総合して易しい問題構成だと言えます。

大問ごとの構成は下にまとめておきます。

　　　1，小問集合（正誤判定）　易

　　理論、無機、有機の広い範囲から、基本的なことを問われています。『正しい組み合わせを選べ』や『誤っているものを選べ』のように多様な問われ方をしているので、正確な知識が要求されていると言えます。

　　　2，小問集合（計算問題）　易～やや易

　　主に理論分野からの出題になっています。上述の通り、多少なりとも計算が含まれていますが、決して難しいものではなく比較的易しめになっています。

　　　3，無機（知識問題）　やや易～標準

　　無機分野の基本的な部分での出題です。複数の元素の性質に関して問われているので、自分なりに複数の「知識の結び付け」が必要であり、重要になってきます。

　　　4，理論，有機（知識，計算）　標準

　　2017年の理論は滴定や気体の状態方程式を用いた計算問題、有機はエステルに関する知識問題が出題されました。前半の3問に比べ、問題条件が若干複雑になっています。

　　　5，実験操作問題　標準～やや難

　　化学的酸素要求量（COD）に関する問題です。本来、化学を勉強するうえでCODについて詳しく勉強することはありません。問題文中にCODの定義が示されているので、問題文を正しく読み取り，必要な情報を当てはめる力が必要です。

総評

　　武庫川女子大学の化学には奇問（難しすぎて誰も解けない問題）はなく、正しい勉強法で得た知識、思考法を持ってすれば、7割8割もそう難しくはないかと思います。にもかかわらず、合格点に満たない人が少なからずいます。まずは「基礎知識がちゃんと身に付いているか」、「問題文の意味をちゃんと理解できるか」を確認しましょう。不安な人は早いうちから基礎（上の問題集など）に戻って復習をしてみてください。

　また、今年はセンター最終年ということで、多くの人が滑り止めとして私立大学を受験するため、武庫川女子大学も合格最低点が上がると予想されます。過去問数年分を解き、例年の合格点を1割以上、欲を言えば1割5分以上取れる状態にしておくのが望ましいです。