【武田塾大阪校の進路相談】大学に行く意味とは・・・
こんにちは、主任講師の来代です。
今回は、大学への進学率50%を超える今、改めて大学へ行く意味を考えていきたいと思います。さて、皆さんはなぜ大学を受験しますか。また、なぜその学部を目指しますか。
答えは色々あると思います。親が大学へ行けとうるさいから、就活を有利に進めるため、勉強したいから、なんかカッコいいから……こんな理由が大半だと思います。別にそれでも良いと思いますが、果たしてそんな理由のために大学のあるのでしょうか。
大学の存在意義
日本に初めて大学が設置されたのは1886年のことです。現在の東京大学の前身である“帝国大学”がその始まりでした。明治日本において、近代化を図り、欧米の列強に対抗するだけの国力をつけるためには、国を支える技術や人材育成が急務だったのです。現在でもこのような国を支える人材という考え方は変わっていません。学問を探求し、その人的・物的成果を国の発展に役立てることが大学の第一目標です。具体的に言えば、最先端の学問を学び、その科学的な成果を役立てることや、人の在り方を考えることでより豊かな社会を構成していくことでしょうか。
一方で、学問に即時的な利益還元を求めることはできません。なぜなら何年もの地味な研究こそが分野全体の発展に結びつき、それが重なることで目に見える成果が出るからです。明確な成果が出ない文系の学問でも、その学問自体を学ぶことで学んでいる本人のレベルを上げることに繋がったり、そのような文化的な下地を紡ぐことで国全体の文化レベルを上げることに結びつくのです。
大学の勉強とは
その学問ですが、大学における学問は高校とは随分と性質が違ってきます。(違っていないと大学の存在意義がない。)高校では、各分野の基礎中の基礎みたいな内容を学びますよね。それでも結構難しいのですが、学問的な見方をすれば入門にあたります。その高校で学んだ基礎を生かして、大学ではさらに専門的な分野を学びます。
では専門とは何か。専門の意味は、ある限られた範囲のことを集中的に行うということです。その意味で、専門的な勉強をするということは、やっている人が少ない分野を探求していくということです。それは最先端の物理工学かもしれませんし、国際法の勉強かもしれません。もしくは古典の哲学に新たな解釈を加えることかもしれません。それでも、全て他では学ぶことの難しい学問なのです。
大学での勉強は役に立つのか
もちろん役立ちます。ではどのような場面で役に立つのでしょうか。理系で材料工学のプロになっていて、重化学メーカーに就職した時とかを想定していませんか。もちろんそういった専門知識も重要ですが、大学で学問を通じて学ぶことには、もっと深いものがあります。
それは思考力や思考の枠組み化、情報収集力です。
どんな分野でも勉強をしていけば、それまでに構築された前提を理解し、その内容を使ってより難しい問題に挑戦していく必要があります。その過程で、本を読んだり問題集を解いたり、文章を書いたりするでしょう。その時に真面目に取り組めば、言葉や数式を通して自分の思考を整理することになります。そして一度理解した内容や整理された思考というものは生涯忘れることがありません。さらにそれを元でに新たなレベルへと向かうことができます。この循環が思考力を鍛えるのです。
さらに、自分が興味を持った分野を調べる時や、直面した問題を解決したい時などは自ら役立つ情報を探す必要が出てきます。インターネットを検索するのではなく、大学図書館を隅々まで見たり、国立国会図書館のデータベースまで遡ることもあります。さらに、それで得られた膨大な情報を自分なりに等級付けし、その中から自分の勉強に使える情報を効果的に使うのです。これで大抵のことを体系的に調べられる”情報収集力”が身につきます。
こういった思考力や情報収集力は根本に関わる能力です。これは企業で働く場合に加えて、どのような日常を送るかという場面にも使えるでしょう。
こういうのはちょっと……
偏差値で大学や学部を選ぶ
偏差値がちょうど良いからこの大学を志望校にしよう!こういった考え方を100%悪いとは思いません。それでも、ある程度は自分の好きなことや学びたいことを考えてから志望校を決めましょう。全く興味の無い分野を4年間勉強することほど苦痛で無駄なことはありません。
この考え方をおすすめできる場合もあります。というのは、大学で何を勉強できるか分からない場合は(それでも高校の教科レベルでは何をやりたいか考えておく必要があります)、自分のレベルに合って一番選択肢が多いそうな大学に行くことが良いかもしれません。
TOEICなどの資格を取ること、バイト戦士になること=大学で頑張ること
これはあくまでビジネススキルに過ぎません。もっと大学でしか学ぶことのできないことを探しましょう。わざわざ貴重な学費と時間を払って大学に行っているのですから、まずは自分が受ける授業や学んでいる分野にしっかり取り組みましょう。
バイトも同じです。バイト自体は誰でもできます。もちろんバイトを通じて様々な経験も身につくでしょう。しかし、あくまで学生の本分は勉強です。大学生なら勉強して然るべきです。また、過度にバイトをしなくても大丈夫なのように、奨学金のチェックは念入りにやりましょう。
大学は就職までの通過儀礼と考える
今の時代、良い就職には大学が不可欠かもしれません。それでも大学と就職を過度に結び付けることは、逆効果です。3回生で就活する時に、今まで何を勉強してきたのか、その中で何を見出したのか必ず聞かれます。そこで答えられますか。そこで答えられる程度には頑張りましょう。
とにかく留学したい
これはあくまで勉強するための手段です。留学して何を学びたいのか。海外の大学で最先端の技術や思想を学びたいのか、異文化を体験することで俯瞰できる視点を手に入れたいのか……ここが定まっていない状態で海外留学へ行っても、それは旅行の延長に過ぎません。
とにかく英語を学びたいと考えている場合も同様です。英語なんてどの大学でもやりますし、独学でも学ぶことはできます。大学という場で英語を学び、英語を使って何をするのかということを考えましょう。
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