こんにちは!!大久保駅から徒歩1分の塾!武田塾大久保校の講師Fです。
今回は2024年1月27日に実施された共通テスト追試験日本史Bの分析を行います。
来年度から出題される歴史総合・日本史探究(新課程)、日本史B(旧課程)の対策を練るうえでの貴重な問題です。
このブログは実際に問題を解いてからご覧ください。
問題は福島民友新聞からダウンロード可能です。(最終閲覧日:2024年2月26日)
URL:https://www.minyu-net.com/nie/d-tsuisai.php
全体概観
・大問数6問、解答数32で大枠は変化なし。(大学入試センターが公表している歴史総合・日本史探究の試作問題の解答数は34。)
・縄文時代から1970年代まで幅広く出題があった。
・出題分野は融合問題が最も多く、政治・社会経済・対外関係・文化をまんべんなく学習する必要がある。分野単独では社会経済からの出題が最多であった。
・解答に必要な史資料の数は過去最多。(32点)
・何かしらの読む取りを要求する設問は19問で全体の約6割であった。
・定番史料からの出題も一部みられた。(治安維持法など)
・本試験と同様、史料読解と内容理解を組み合わせて問う設問が多めであった。(9問)
・視覚的資料(絵画)をもとに解答を導く設問が本試験と比べて増加。
・年代整序問題(5問)のうち、3問が史料整序であった。
・ここ数年何度か出題されている、大問を総括する形式の設問が第1問・第2問の最後で出題。
・地図問題は出題されなかった。(本試験では旧国名、五畿七道の理解を問う設問あり)
難易度
同年の本試験と比べて難化したと思われる。
理由は以下の通りである。
・年代整序問題(5問)のうち、3問が史料整序でありかつ時期が近接していたこと。解きやすかったのは解答番号8だけだと考えられる。
・解答根拠を把握しづらく時間を要する資料(史料)問題が数問みられたこと。(解答番号9、16、20)
↑島津久光
一方で、時期や内容理解、因果関係の理解を中心とした学習を行っていた人にとっては容易に解答できる設問も多数みられた。
高得点を取るのがかなり難しい試験だったと思われる。
出題パターン
以下の7パターンに分類される。()内は2024本試験。
➀時期判断 3問(6問)
➁内容判断 4問(6問)
➂時期判断+内容判断 6問(5問)
➃読み取り 3問(1問)
➄読み取り+内容判断 9問(10問)
⑥読み取り+時期判断 4問(3問)
⑦読み取り+内容判断+時期判断 3問(1問)
分類の説明
時期判断は、選択肢の歴史的な正誤ではなく、その時期(時代・世紀・文化)を特定することで解答することができる設問である。
内容判断は、選択肢の歴史的な正誤を判断することで解答することができる設問である。
読み取りは、選択肢を先読みし、史資料から情報を得てその内容を吟味することで解答することができる設問である。
➁と➄~⑦は上記の3つのうちのいずれか二つ以上を組み合わせて解答を出す設問である。
日本史学習で意識すること
解答に「時期判断」が必要になってくる問題は2024年本試験で15問、追試験で16問であり、ともに全体の約半数を占める。
また、全体概観でも指摘したように、追試験で史資料の読み取りが必要だった設問は19問である。
よって、普段から時期(時代・世紀・文化)や内容理解を意識した学習が求められる。
一問一答や年号暗記を極めるだけでは高得点は望めない。
それぞれの歴史用語が日本史の中でどういう文脈に位置づけられているのか、時系列や歴史的意義を因果関係に基づいて丁寧に理解していくことが大切である。
また、過去問演習を通じた史料問題対策も必須である。
来年度に向けて
夏休み終了までに通史を1周しよう
よくあるのが、「通史学習が最後まで終わっていないのに入試本番を迎えてしまった」である。
全体概観でも述べた通り、共通テストでは各時代まんべんなく出題される。
また、特に新課程で受験する人は歴史総合の対策もしなくてはならない。共通テストでは25点を占める。
秋以降、過去問演習・分析の時間を十分に確保できるよう、今から計画的に学習をすすめていこう。
試作問題に目を通そう
共通テストの雰囲気が知りたい人は、大学入試センターが公表している歴史総合・日本史探究の問題を解いてみましょう。
どのような学習が求められているかは、先程述べましたが、実際に解いてみることでよく分かるはずです。
過去問演習で解き方を身に付けよう
共通テスト歴史総合・日本史探究(日本史B)は、知識を身に付けたからといってすぐに高得点を取ることができるとは限りません。
過去問演習・分析を通じて年代整序の解き方、史料問題の解き方、選択肢のさばき方などを身に付けましょう。
外部模試は定期的に受けよう
歴史総合の問題は今のところ試作問題しかありません。
外部模試を定期的に受けて、定着度の確認したり、史料問題の演習の機会を確保しましょう。
ただし、受けすぎはNGです。模試の復習がしっかり行えるようなスケジュールを組みましょう。
最後に
歴史用語をなんとなく知っているレベルでは、共通テストで高得点を取ることはできません。
時期や内容理解を意識しつつ、その用語が日本史上どういう文脈に位置づけられているかを明らかにしながら学習を進めましょう。そうすれば歴史に対する解像度と得点がぐっと上がるです。
今回は以上です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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