皆さんこんにちは!大久保駅から徒歩1分の武田塾大久保校の講師Fです!
共通テストまで3週間を切りました。
ですが、普段どおり落ち着いて勉強することが大切だと思います。
ところで、共通テスト日本史で解くのにいちばん時間がかかる出題形式は何だと思いますか?
そう、史料問題です!
こんなふうに解いている人はいませんか?
・とりあえず史料をいちから読み始める。
・とりあえず選択肢を読んで、史料を読み始める。
これらの解き方は、「大切な何か」が抜けています。
今回は史料問題の解き方をご紹介します!
〈注意!〉
説明を分かりやすくするために共通テストの過去問を数題取り上げています。まだ解いていないという方はご注意ください。
設問文を精読して設定を理解する
これを抜かす人がとても多いです。設問文には解くためのヒントが散りばめられていることが多々あります。
逆に言えば、設問文を読み飛ばす(何となく読む)と途端に解けなくなる可能性があります。
では、設問文の精読って具体的に何をすればいいのでしょうか?
↑卑弥呼(何時代?何世紀の人物?)
ここでは2つの視点を紹介します。(注意:2つともが常に設問文に書かれているというわけではありません。読み取れるものだけ読み取って解答のヒントにしましょう)
いつ書かれたのか、いつの話をしているのかを読み取る
まずは、「時期」を特定することがとても大切です。
「時期」とは1751年のような細かな年代ではなく、
○○時代や○世紀前半、○○文化といったような大まかな区分です。
細かな年代が設問文に書いてあっても、上記のような大まかな区分に直しましょう。
そして、大まかな区分と出来事や天皇・将軍・権力者・内閣を結び付けて理解することができていれば、選択肢の正誤を判定することができるはずです。
具体例1つをご紹介します。
2022年度日本史B本試験解答番号20では、「1836年に江戸の町奉行所が、配下の者に提出させた報告書」に関する史料問題が出題されていました。
このときの老中は誰ですか?
この老中が行った政策を説明できますか?
この2つに答えることができれば正解に一歩近づきます!
「時期」を把握する方法は史料問題以外でも(すべての出題形式で)有効!
2021年度日本史B本試験解答番号7では、中国王朝の地図を並び替える問題が出題されていました。
その際に、設問文中の「1世紀、3世紀、5世紀」に注目する必要がありました。
1世紀・3世紀・5世紀の日本と中国の関係といわれて何か思い浮かぶものはありますか?
1世紀:「後漢書東夷伝」「奴国」など
3世紀:「魏志倭人伝」「弥生時代」「卑弥呼」など
5世紀:「宋書倭国伝」「古墳時代」「倭の五王」「鉄」など
すべての時代に共通する用語:「朝貢冊封」
これらの用語が浮かんできたでしょうか?
そして、これらの用語を言葉を補いながらつなぎ合わせて説明することはできますか?
誰の視点から書かれた史料なのかを読み取る
日本史の試験だからといって日本側の史料だけが出てくるとは限りません。中国側の史料や朝鮮側の史料、その他の国々の史料が提示される場合があります。
具体例1つをご紹介します。
2022年度日本史B本試験解答番号15では、誰視点の史料なのかに注意しないと誤答を選んでしまうように作問されていました。ぜひ見てみてください。
選択肢を精読して視点を絞る
設問文を精読し、設定を理解したうえで、次は選択肢を精読します。
史料より先に選択肢を精読することで、何に注目して史料を読めば良いのかが明確になります。
むやみやたらに史料を読み進めるよりかは時間短縮になると思います。
史料の出典・注釈を適宜活用する
史料の出典や注釈などが「時期」を特定するヒントや史料読解の助けになることがあります。
例えば、出典が『日本書紀』であれば史料の内容は奈良時代の出来事だと考えられます。
史料を読み始める
史料を読むのは最後
設問文や選択肢、出典、注釈の精読を行い、時期や正誤判断する内容を明らかにしてから史料を読み始めてみてください。だいぶ解きやすくなっているはずです。
時期が掴むヒントがまだ見つかっていない場合
ここまできても「時期」が特定できなていない場合、「時期」を示すワードが史料中に隠されていることがあります。
具体例を2つをご紹介します。
まず、2023年度日本史B本試験の解答番号1では、
史料冒頭に「天武13年」や「養老2年」という言葉が出てきます。
また、2022年度日本史B本試験の解答番号19では
史料冒頭に「天明」という言葉が出てきます。
いずれもこれらの「時期」を示す言葉をヒントにしないと解くことができない問題でした。
このように、史料を読んでいくなかで「時期」を特定するパターンもあります。
まとめ
今回は史料問題の解き方をご紹介しました。
史料問題は史料を読むことよりもその下準備をすることが大切です。
また、「時期」を示す言葉を見つけても、それが「何時代か?」「何文化か?」「どんな出来事があったか?」などを説明できるようにしないと解くことができません。
本番まで残りわずかですが、「時期」と「出来事」のつながりを意識した学習を心がけてください。
以上です。読んでいただきありがとうございました。
✅まずは武田塾の無料受験相談を受けてみよう!
武田塾は業界初「授業をしない塾」を謳っています。
しかもその方法で数々逆転合格の実績を上げてきました。
「なぜ授業をしないの?」
「授業をしない替わりに何をしているの?」
「志望校に合格するためにはどう勉強したらいいの?」
「どの参考書を買ったらいいの?」