2022年開学の大阪公立大学の入試(理系《物理・化学選択》)はどうなる? ~大阪市立大学の視点から~
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今回は2022年に開学される大阪公立大学の入試分析(理系《物理化学選択》)を大阪市立大学側の視点から紹介していこうと思います。
大阪公立大学は、大阪市立大学と大阪府立大学が融合することで学生数約1万6千人を有する日本最大級の大学になります。
文系が強いとされてきた大阪市立大学と理系が強いとされてきた大阪府立大学が手を組むことで、より幅広い分野が学べる魅力的な大学になると思う
とワクワクしますね!
新大学になるにあたって「入試はどうなるの?」という心配を抱いている受験生は多いと思います。
そこで、融合元の一つである大阪市立大学の入試の特徴をもとに大阪府立大学の入試傾向も少し踏まえながら、大阪公立大学の入試がどうなるのか考えていきます!
大阪公立大学の入試形式は?
大阪公立大学の入試形式は前期と後期を設けていますが、獣医学部・医学部医学科・生活科学部・工学部については後期入試を行っていません。
工学部は前期と中期を設けています。関西圏で中期入試を行っている大学は少ないため、大阪大学や京都大学といった難関大学の受験者も集まりそうです。
大阪公立大学と大阪市立大学の入試配点の違いは?
工学部に注目してみましょう。
◎共通テスト
〈大阪市立大学〉 〈大阪公立大学〉
【国語】 100 ⇒ 140
【数学】 80 ⇒ 130
【英語】 100 ⇒ 140
【社会】 40 ⇒ 60
【理科】 80 ⇒ 130
◎2次試験
〈大阪市立大学〉 〈大阪公立大学〉
【英語】 150 ⇒ 150
【数学】 250 ⇒ 250
【理科】 200 ⇒ 200
引用元:2021 年度入試(2020 年度実施)大阪市立大学の学部入学者選抜について
大阪市立大学の2次配点率は60%に対して大阪公立大学は50%となっており、共通テストの重要度が高くなっていますね!
2次試験については配点が全く変化しておらず、数学を重視する傾向が残っています。
各教科の問題と対策はどうなる? ~大阪市立大学の視点から~
英語
大阪市立大学の英語の難易度は偏差値に対してやや高めのレベルです。実際、合格者の得点率は3割~5割程度です。
制限時間は100分で
[1] 長文問題
[2] 長文問題
[3] 和文英訳
[4] 長文(空所補充)
の4つの大問から構成されています。大問1・大問2に加えて大問4でも長文問題が出題されるため、かなりタフな内容になっていますね…大問1や大問2では英文和訳が出題されており、英文解釈をよく理解していることが求められます。大問4の空所補充では受験生の盲点になりやすい英熟語の知識を問われることがあるため対策が必要です。
大阪府立大学の英語(工学部中期)は制限時間60分で
[1] 長文問題
[2] 和文英訳
の2つから構成されています。ここでも空所補充問題や英文和訳が定番問題となっていることから、大阪公立大学の英語では英文和訳問題の対策が重要になってくると予想できますね!大阪市立大学の英語に似た形式になれば、長文を速く読むことが求められるので多読や音読で読むペースをつかんでおくことも重要になってきます。
もし余裕があれば、ライバルと差をつけるためにも熟語の対策を行っておくとよいと思います!
物理
大阪市立大学の物理は
[1] 力学
[2] 電磁気
[3] 熱力学または波動(2019年には原子が出題された)
という定番の構成になっていることが多いです。
問題自体の難易度は標準レベルで基礎的な内容を含んでいますが、全問記述式であるために慣れていないと
・時間配分を失敗する
・どこまで記述すべきかなのかわからなくなる
といったことが起こりえます。細かな書き忘れによって基礎的な問題で点を落とさないように、練習しておく必要がありますね!大阪府立大学の物理は解答のみを記す形式(一部記述式)であるため、大阪公立大学の問題形式がどのようになるのか定かではありませんが、記述形式であった場合に備えて対策しておく価値はあると思います!
問題分野については、大阪府立大学と大阪市立大学ともに力学と電磁気+熱力学or波動or原子なので公立大学でもこの形式になる可能性が高そうです。
化学
大阪市立大学の化学は
[1] 理論化学
[2] 無機化学(理論化学との融合になることも)
[3] 有機化学
の3つの大問から構成されています。難易度は物理と同様に標準レベルで基礎的な内容も出題されます。理論化学は化学平衡の問題、有機化学は構造決定が狙われやすいですが、幅広く出題されています(熱エネルギーの問題や実験系の問題、天然高分子など)。
そのため苦手分野を作らないことが大切です。
大阪府立大学の化学は3題(理論+無機)と2題(有機)で、有機の内訳が構造決定1題+天然高分子1題となっています。こちらも化学平衡の問題が狙われやすいことから、構造決定・化学平衡を重点的に勉強することが大切になってきそうです。
大阪市立大学の化学と異なる点は時間の制約が厳しいことです。条件整理が重要な構造決定問題に残り少ない時間で取り掛かろうとするとミスが生じやすく、構造決定問題の多くは芋づる式に答えがわかっていくため大きな失点につながりやすいです。
本番で
「残り時間が少ない」
「構造決定は答えが出るまでに時間がかかりやすい…ほかの問題に進むべきか?どうしよう…」
となることも予想できますね…
このようなことから、大阪市立大学の問題形式しか対策していない場合、本番で大阪府立大学の問題形式を初めて解くと大きな失敗につながりかねないので、問題の取捨選択や時間管理になれるという意味で大阪府立大学の問題形式に慣れておくことがよいと思います。
数学
大阪市立大学の数学は2~4個の小問で構成された4つの大問で出題され、制限時間は120分あるため余裕をもって解くことができます。
分野については数Ⅲ(極限や微積など)が非常に多く、確率やベクトルなども出題されています。標準的なレベルの問題が多く、青チャートの例題にそっくりなものが出題されたこともあります。
大阪府立大学の問題傾向は大阪市立大学と同じく微積が狙われやすいため、大阪公立大学の数学においても微積が集中的に出題される可能性は高いです。
そして、注意しておくかなければいけないことは数学の配点が250点もあるということです。大阪市立大学は4つの大問で構成されているので、一つの大問が全く分からず白紙答案になった場合50点前後の失点が起こりうるのです。恐ろしいですね…💦
とはいえ逆に考えると、ほかの人より一問でも多く完答できれば、かなり大きなアドバンテージを得ることができます。
市立大学の入試では理科は比較的得点しやすいため差がつきにくく、英語は難易度が高い上に理科や数学に比べると配点が低いため大きなリードを得ることが難しい教科でした。そのため数学が勝負を決めるといってもおかしくありませんでした。
府立大学との融合により、理科の問題形式が変わることで差がつきやすくなるという可能性も考えられますが、配点の大きさは変わっていないため公立大学の入試においても数学が勝負の分かれ目になることは間違いありません‼
標準的な問題を最後までミスなく解き切る力(特に数Ⅲやベクトルの分野)を伸ばしていくことが攻略のカギとなりそうです。
また、全く解法が思い浮かばないという事態を避けるために、問題解説の一文目(解答方針)を自力で思いつけるように意識して演習をこなしていきましょう!
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