世界史論述の戦い方
こんにちは、今日は生徒の採点事例を通じて世界史論述で注意すべきポイント、
その基本から話していこうと思います
世界史論述の必要な学校は?
世界史論述が一般入試において必要になるのは
多くの国公立大学、
早稲田大学、慶応大学、青山学院大学の一部学部、明治大学の一部学部が挙げられます。
それらの大学を受験する場合には過去問を見て論述対策を行いましょう。
本日はその基本から話していきます。
実践問題1
まずは第一弾!
今から問題出す問題を考えてください。
問題のあとには生徒の回答例とどこがだめだったのかが
記載してありますので自分の答案と見比べながら考えてみてください。
「(前略)大航海時代以降の大西洋世界では、
奴隷制は資本主義の発展と不可分の関係にあった。
例えば、アメリカ大陸のポルトガル領植民地でさかんに生産され始めた佐藤は、
イギリスやフランスが支配する西インド諸島の植民地においても大々的に生産されるようになっていった。
そうしたなか、
労働力として動員されたのが、西アフリカから移入された奴隷であった。(後略)」
(編集の都合で問題文、下線部4を省略し、下線部5に色付けを行った)
「下線部(5)に付いて、奴隷が大規模に導入された理由を、
植民地化がアメリカ大陸や西インド諸島にもたらした変化に注目して説明しなさい」
(北海道大学2018年度世界史第2問)(注:下線部(5)とは問題文で黄色にマークされた部分である)
Aさんの回答
奴隷がアメリカ大陸や西インド諸島でのプランテーション農業の労働力として導入された。
これはモノカルチャーであったため現地の農業構造を破壊し、現在にも影響が残っている
ポイント1「問題文を読む」
この回答の問題点は指摘できますか?
この回答は論述としてはかなりひどいものです
最大の問題点は「問題文を読んでいない(もしくは読めていない)ことにあります」
これは論述、
世界史に限った話ではないのですが
問題を解くとき最初にやるべきは「問題文を読むこと」です
当たり前の話です
問題文を読まないでは問題は解けません
まずはこの問題を読んでみましょう
問題は「奴隷が大規模に導入された理由を説明しなさい」と言っています
この際の視点として「植民地化がもたらした変化」が求められています
問題文が求めていることを丁寧に確認したあとで生徒答案を見てみましょう
この生徒答案のだめなところは「奴隷が大規模に導入された理由」に触れていないことです。
生徒答案では「プランテーション農業の労働力として導入された」と記載がありますが
「大規模に導入された理由」の説明にはなっていません
この問題において求められているのは
「植民地化でもたらされた変化に着目して、
奴隷が大規模に移入された理由を説明すること」です。
それ以外の事項については
たとえそれが事実として正しいことであっても加点されないと覚悟してください。
今回の生徒答案ではそれ以外のことに有限な回答枠が割かれてしまっており、得点はになりません。
ではどのような答案なら良いのでしょうか。
今回の問題において必要なのは「奴隷が大規模に移入された理由」です。
つまり「プランテーションにおける労働力とすること」です。
しかしこれでは「大規模に移入」の説明ができていません。
この部分の理由としては
「先住民の人口減少」「プランテーションの拡大」「安価な労働力需要」が挙げられます。
これらの要素をさらに紐解いていくと「大量に」
に直結するものとして最初は先住民を多く使っていたが
その人口が減少したことやラス=カサスが
「インディアスの破壊についての簡潔な報告」を発表し、
インディアスの保護に関心が高まったことが理由に挙げられます。
ここからその要因になるものから「植民地化がもたらした変化」
に合致しながら説明可能なもので文章を組み立てる必要があります。
なので「エンコミエンダ制(による重労働)」
「疫病の流入」などを考えることができるでしょう。
ここまでの解説内容をまとめることで文章ができます。
ポイント2「無駄な文章を書かない」
これも基本ですが先程提示した生徒答案を見てください
後半には「これはモノカルチャーであったため現地の農業構造を破壊し、
現在にも影響が残っている」とあります
先程も話したことですがこの文章は点になりません
なぜなら問題は「奴隷が大規模に移入された理由」を問うてるだけであり、
現在の話などしていないからです
現地の農業構造の話に関しても
それが奴隷を増やした理由につながるならば書くべきですがこの場合はそうではありません
なので無駄です。
今回の問題は例題であり、文字数を指定しませんでしたが
(生徒回答時には解答用紙で指示)本番で書くことのできる文字は有限です
その中で無駄な文章を書くということはその分を空欄とすることと変わらないです
なので問題文をよく読み、問題文に対応した文章を書きましょう
ポイント3「正しい用語使用で論理的な文章を書く」
この問題を用いた事例においては最後のポイントです。
鍵となるのは「正しい用語使用」と「論理的な文章」です。
正しい用語使用
これは言うまでも無いことですが用語の意味錯誤、
誤用等あれば点がもらえないばかりか減点される可能性があります。
そうなってしまっては問題外ですので用語の意味の復習は絶えず行いましょ。。
そして最後の「論理性」これは難しいです
論理性という言葉は実用日本語表現事典によると
「論理的である性質。文章や意見などが論理である、論理が整合しているさま。またはそうした度合い。」
論理とはデジタル大辞泉によると
1 考えや議論などを進めていく筋道。
思考や論証の組み立て。思考の妥当性が保証される法則や形式。「―に飛躍がある」
2 事物の間にある法則的な連関。
と説明されています
つまり論理的な文章とは思考の妥当性が保証される文章のことです
先程の生徒回答の事例だと「現地の農業構造を破壊し、
現在にも影響が残っている」この部分に関しては(内容ではなく文章の論理構造のみに着目した場合)妥当です
「農業構造が破壊された影響が現在まで残る」そのような事実がある場合この文章に誤りはありません
しかし「これはモノカルチャーであったため現地の農業構造を破壊し」この部分です
モノカルチャーとは一般財団法人環境情報機構によると
「農業の一形態で、単一品種の作物を栽培すること。日本語訳を用い「単一栽培」ともいう。」となります
単一栽培=農業構造の破壊では少し乱暴な文章となってしまいます
単一栽培が農業構造を破壊するのではなく
侵略国が単一栽培を強制するから
or単一栽培で商品作物を作る場合買い取る侵略国との関係、
経済状況に現地の経済、食料生産が委ねられるから農業構造が破壊される
と表現するべきです
論理を捉え、因果関係を説明することが論述の基本スキルになります
まとめ
本日は生徒事例から論述の要点を確認しました
論述の要点は他にもあります
しかし今日話したことが抑えられていないといかに知識があっても得点に反映されなくなります
論述は知識の要求される難しい問題が多いですが基本を抑えて入試で得点できる学習を行ってください。
受験で勝つためには
では、どうやったら受験に勝つことができるのでしょうか??
答えは簡単です。
効率よく勉強して学力を上げ、合格できる学校を受けることです。
努力が報われるかは不確かなものですが、成功した人間は須く努力をしています。
今、勉強から逃げ続けているならまずは勉強する習慣をつけるところから始めましょう。
勉強を習慣づけるコツ!
勉強を習慣づけるにはどうしたらいいでしょうか?
答えは簡単です、勉強依存症になればいいんです。
こう聞くと怖いですよね?笑
ようは、勉強をするのが状態化した生活にしてしまえばいいのです。
そのための3つのコツをお伝えします!
勉強開始のきっかけを決める
勉強依存症になるために重要なことは、勉強を始めるきっかけを決めておくことです。
タバコ依存症患者のチェックリストにこういったものがあります
「起床後や食後などに、必ずタバコを吸いたくなる」
これはつまり、生活習慣が喫煙という行為のきっかけになっているのです。
同じような仕組みで、日常の特定の動作と勉強を接続すれば
あなたも簡単に勉強依存症になれます!!
実際に、ニューヨーク大学とチューリッヒ大学の共同研究により、
時間と場所を含んだ「行動の引き金」を設定しておくだけで
課題の提出率が2.3倍以上になった
と言う報告もされています。
なので、
「歯を磨いたら数学を1時間やる」
「入浴後に英単語を20個覚える」
といった形で勉強を習慣づけていきましょう。
きっかけを決めることで脳や体が勉強することを覚えやすくなり、
その時間やタイミングになって勉強をしないと違和感を感じるようになります。
そして勉強をすることでその違和感を解消することができ
その積み重ねが習慣化につながります。
スモールステップ
勉強を習慣化する際に始めにやるべきことは、失敗するのが難しいほど小さく始めることです。
なぜなら、挫折することなく、達成感を積み重ねて続けることができるからです。
最初は1日1本だったタバコもだんだん本数が増えていくし
最初は1日1合だったお酒の量も日に日に増えていくものです。
例えば、
「1日5分机に座る」
「1問だけ問題を解く」
「1ページだけ教科書を読む」
のように、自分の続けられる最小単位を決めましょう。
そして、まずはそれを一週間なにがなんでも続けてください。
7日間続いた場合は時間を増やし、続かなかった場合は目標をさらに小さくします。
例えば、「1日5分机に座る」が、7日間続いたら1日5分の次は、10分を7日、30分を7日といった具合に自分の本来習慣化したい時間数まで徐々に伸ばしていきます。
毎日の勉強を習慣化するためには、
「このくらいなら自分でも絶対に毎日継続できる」
というくらいの小さな目標から始めようにしましょう。
やる気と関係なく勉強をする
勉強を習慣化するうえで必要なことは
やる気に頼らずとにかく机に向かう
と言うことです。
初めは付き合いで吸ってたただけなのに、気付けば自分から吸っているタバコと同じですね。
やる気というのは行動を起こすから生まれるものです。
やる気の発火点は脳ではなく、環境にあります。
勉強する気が起きなくても、集中できる環境で机に向かい問題を解き始めると、
自然とやる気が出てくるのです。
だからこそ、やる気が起こるのを待つのではなく、
まずは1秒でもいいから机に向かって勉強を初めてみましょう。
最大効率で勉強するには?
では次に、勉強が習慣づいたあなたは
最大効率で勉強しなくてはいけません。
周りと同じ勉強を同じ時間やっていたら勝てませんね?
同じ時間、より質の高い勉強をすることで
少しずつ、少しずつ、着実に差が開いていきます。
そのため、科目や分野ごとに正しい勉強のやり方を学ぶ必要があります。
だからこそ、塾や予備校があるのです。
最適な塾選びのために大泉学園駅周辺の塾について網羅したサイトがこちらにあります。
ぜひご活用ください。
話を戻しましょう。
受験勉強を行う上で必要なのは正しい勉強のやり方を知ることです。
そして、武田塾では特にこの「勉強のやり方」に重点を置いた塾です。
正しい勉強のための3要素を武田塾は全て満たしている塾と言えます。
最適な参考書の選択
武田塾では、これまでの受講生たちのデータをもとに
受験合格までの最短プログラム、
そしてそれに適切なテキストのチョイスがなされています。
そのため、参考書選びに迷うことなく、質の高い参考書で学ぶことができます。
学習方針の調整
武田塾では毎週の「特訓」で学習方針の調整を行っています。
毎週出される参考書の分量が決められた「宿題」をこなせたか、
定着度を確認テストで確認し、
不合格ならその週も同じ範囲をやり直します。
知識が定着していないまま先に進むことがありません。
毎週習熟度を測っていき、毎週計画を練り直すため、無駄がありません。
自学自習のサイクル作り
授業ではなく、一人ひとりのレベルに合わせた参考書による超高速学習(約8倍速)で
「わかる」→「やってみる」→「できる」
ようにするための「自学自習」での逆転合格を目指しています!
私たちは、この「自学自習」を徹底的にサポートしています。
最後に
最後まで記事を読んでくださってありがとうございます!
受験勉強から逃げることの恐ろしさと
どうやったら受験で受かることができるのかが伝われば幸いです!