昨日に引き続き共通テスト直前の対策について話していこうと思います。
今日のテーマは化学、ということでその勉強をする上でのポイントや勉強法についてかなり踏み込んで話していきます。
「もうすぐ試験だけどまだ何にもやってない、どうしよう、、、」
「勉強がしんどい、やめたい」
「これ以上成績上がらない」
などといった声をよく聞きますが、大丈夫です!!
成績が伸びないのは勉強法が間違っているか、
やるべきことが分かっていないだけです。
やるべきことがはっきりすれば、おのずと結果はついてきます!
(もちろんやらなきゃ伸びないよ)
1.出題範囲
さて、まずは化学の共通テストで何が出題されるか確認していきましょう。
おおよそ
・理論化学
・無機化学
・有機化学
の3分野に分けられます。
「化学基礎」では有機化学の分野は出題されなかったりと、「化学」の出題範囲と異なりますが、
理論化学の勉強法などについては「化学」と同じことが言えるので参考にしてみてください。
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2.具体的な勉強法
これからその3分野に分けて詳細を話していきますが、出題されない範囲はないため、
100点を目指すにはどの分野も抜けがないようにするしかありません。
しかし、自分の目標点に達するには必ずしも全問正答する必要はないはずです。
出題されやすい範囲の問題を効率よく勉強していけば短期間で高得点を狙うことができます!
それでは要点を絞って、勉強法と出題されやすい範囲を説明していきます。
1.理論化学
理論化学の範囲には、
物質の構成、結合、物質量、酸塩基反応、酸化還元反応、電気分解
といった「化学基礎」の範囲に加え、
結晶構造、気体、溶液、エネルギー、電気、反応速度と平衡
と多岐に渡ります。
ここでカギとなるのが物質量という言葉です。
みなさんモルという言葉を聞いたことはありませんか?
「モル苦手なんだよね~」と言う人はおそらく点数に伸び悩んでいることだと思います。
なぜなら今挙げたほとんどがモルを使った分野だからです。
具体的に言うと、物質量、酸塩基反応、酸化還元反応、電気分解、気体、エネルギー、電気、反応速度と平衡は物質量に関わる分野です。
モルの扱いを知らずに先には進めません。
自分の好きな範囲から勉強したいという人もいると思いますがここは覆せません。
もちろんそれぞれ異なった仕組みや考え方を持つ分野ですからそれについて学ぶ必要はありますが、
今挙げたほとんどの分野は前の状態からどういう反応を経て後の状態になるかということが問われます。
私たちが聞かれるのはその「後の状態」がどうなるのかです。
気体なのか固体なのか物質の状態が聞かれるかもしれませんし、爆発するのか気体が発生するのか問われるかも分かりませんが、
ほとんどは「量」についてきかれます。
pHや何kJのエネルギーか、何クーロンの電気量かなど単位は様々です。
しかし、いずれも物質量を介して求めるので、物質量について分かれば、
後はそれぞれのエネルギーの変換方法さえ覚えれば聞かれたことに答えられるような気がしてきませんか。
実際それだけでほとんどの問題が解けてしまうはずです。
ここが爆発的に点数が伸びるポイントです。
そしてモルの扱い方について網羅できれば、用語の暗記や反応について具体的に勉強してください。
ここからは地道な作業ですが問題を解くうえで問われる残りのポイントはここにあります。
2.無機化学
無機化学は、暗記の分野とよく言われます。
なぜでしょうか。
それは覚えてしまえば満点が狙えるからです。
たしかに丸暗記をすれば満点は狙えますが、丸暗記をしろと言っているわけではありません。
ある程度の丸暗記を要しますが、必要最低限にとどめましょう。
とにかく「なぜそうなるのか」ということに深く踏み込んでください。
どこまで深く踏み込むのかというのは難しい問題ですが、
具体的に言うと、
イオン化傾向は丸暗記してください。
(Li>K>Ca>Na>Mg・・・ってやつです)
ただし、ZnとCu2+が反応するとZn2+とCuに変化するというのは丸暗記する事項ではありません。
覚えたイオン化傾向を使ってどちらがイオンになりやすいかを考えるのです。
ただし、なぜそのイオン化傾向になるのかについて考えるのは、標準電極電位などについて学ばなければいけないので難しいと思います。
気になる人は大学に入って化学を学びましょう。
この線引きが難しいのですが、踏み込めるだけ踏み込んでみて、無理だなと思ったらすぐ引き返す。
覚えられるのであったらさっさと覚えてしまうのが早いです。
ただ、覚えられないような膨大な量があったら他との繋がりを考えたり、なぜそのような値や色になるのか自分で考えたり調べたりしてみてください。
覚えたほうが早いのか、調べて理解してしまった方が早いのか、自分のキャパ次第です。
色々と言いましたが、無機化学の範囲は覚えた分だけ点数に繋がるので、
まだ自信がなくて時間もないよという人は、理論化学の勉強の後にこの分野に手を付けてみてください。
必ず点数が伸びます!
ハロゲンに関する問題や金属イオンの推定の問題は頻出ですので是非おさらいしておきましょう。
3.有機化学
最後に有機化学の範囲です。
ここは暗記半分、理論半分といったような範囲となっていて、
官能基や構造式の名前を覚えたり、反応の流れ自体を覚えたりする必要があります。
そして異性体の数え方や元素分析、構造決定のやり方などを理解する必要があります。
ここでも物質量を扱うことがほとんどなので、それが分からない人は理論化学に戻って勉強してください。
覚えることがいっぱいで嫌になってしまうと思った人もいると思いますが、
一度そのルールを覚えてしまえば、あとはそのルールに従って問題を解き進めていくだけです。
みなさんが野球やサッカー、ゲームをするのだって、道路で信号を渡るのだって、何かしらルールがあったはずです。
しかし、一度身についてしまえば自然にルールに従うようになっていますよね?
その感覚に近いです。
なので、ひとつづつ丁寧にルールを覚えていってください。
優先してやってほしいのは異性体を数える問題と元素分析です。
異性体を数える時も炭素鎖を固定してから別の基を付け始めて数えるなどのルールがあります。
元素分析にも生じた水と二酸化炭素の量から炭素や水素の量を推定する計算式があります。
これらのルールをしっかりと頭に入れて、実践することで定着させることができます。
異性体を数える問題はセンター試験や共通テストでよく問われています。
元素分析については共通テストにも出題されますし、一般入試の有機化学の問題で頻出で、
最初にこれができないとその大問の点数が丸々消滅する可能性があるのでここだけはできるようになっていてほしいです。
3.まとめ
さて、各分野具体的に勉強法について長々と話してきましたが、
とにかく自分の苦手な分野を1個1個潰していくほかありません。
苦手な分野がなくなった状態こそ完璧な状態であり、受験生が目指していく理想像です。
どんな問題も解ける完璧超人になるのはほぼ不可能ですが、
1問でも解けるようになれば少しずつ完璧に近づくことができます。
その成長を感じながら日々努めていってください。
応援しています!
また、武田塾では無料受験相談も行っているので是非お越しください。