こんにちは、武田塾荻窪校です。
早くも今年残り1か月です。
1月以降は共通テストやら出願手続きやらでまとまった勉強時間が確保しにくくなります!
量で追い込むことができるのは実質今月が最後です!人生で一番勉強する一か月にしましょう!
本日トピックにしたいのは、「合格点のリアル」です。
皆さん、この時期になりますと各教科志望校別に過去問を解いて、その正答率で志望校と自分の距離を測り始めていると思います。
その際、赤本の最初のページや受験サイトに記載されている合格点を基準に比較している人が多いと思われます。
「この年の合格点はギリギリ乗った!」
「あともう少し足りなかった…」
など、しっかりと解くほど一喜一憂する経験を誰しもしていることでしょう。
しかし、冷静に考えてください。
例えば、「同じ年度で社会科目が簡単で数学が難しかった」のようなケースで、そのまま合計点を算出した場合、社会科目の人のほうが合格点に近くなってしまいます。その年の数学受験者は損になってしまいます。
なんて不平等なことにはなりません。でも合格点は統一されています。
そうなると果たして、あなたが赤本で算出した素の正答率で本当に正しい距離感を測れているのでしょうか
今回はその実態について書いていきます。
赤本に記載されている合格点を超えれば本当に安心なのか
結論から申し上げますと赤本で素の正答率を出しても合否は分かりません!そして、この認識が少しでもないと結構危険ということをお伝えします。
実は赤本で記載されているのは、大学側で得点調整をされた後の点数であって、素点ではないからです!
例えば、早稲田大学では「得点標準化」、それ以外の上智やMARCHなどは「偏差値方式」と呼ばれる得点調整で点数を算出しています。
共通テストでさえも実は素点としての点数は分かるものの、そこから偏差値方式のような調整をして国立のボーダーなり私立の利用入試の合否の点を決めています。
具体的にどういうことをするの???
例えば上智大学の偏差値算出法は
満点の半分+{0.01×満点×(自分の成績-平均点)}
といわれています。
もしも、ある年の英語の平均点がすごく低いからといって、一概に「その年は英語が難化した。」とは言えないです。もしかしたら何らかの事情で母集団のレベルが例年より低いだけかもしれません。
平均点というファクターが絡んでくる以上、受験者レベルにも大きく依存するわけですね。これは穴場学部たる存在が出現する理由にもなります。
なんでこんなことをする必要があるのか?
理由はかなり明確です。
中央大学のサイトに分かりやすいものがあるので引用してみました
https://www.chuo-u.ac.jp/admission/faculties/faq/
得点を偏差点で調整することの目的は、以下の2点です。
1.選択科目間の有利・不利を是正するため
例えば、Aさんは日本史Bを選択し70点、Bさんは世界史Bを選択し60点だったとします。但し、日本史Bについてはその日出題された問題が平易で、受験者平均点が80点、世界史Bについては問題が難しく、平均点が40点だった場合、偏差点処理を行い、AさんとBさんの選択科目に有利・不利がないように「等価調整」を行います。
冒頭で述べたように、例えばA君が平均80点の日本史で95点、B君が平均30点の数学で50点です。もしもこの素点のまま合格点だしてしまったらB君滅茶苦茶不利です。そういうことを防ぐために偏差値調整するわけです。
2.より配点に応じた合否判定を行うため
英語の配点が150点、国語が100点、選択科目が100点の場合、英語が極端に難しくて150点の配点の意味を損なう可能性があるとき(配点が150点で平均点が60点、他の科目は配点が100点で平均点が60点だった場合等)、150点の配点の重みを確保するために偏差点調整を行います。
ゆえに、合格最低点については、受験なさった方の選択科目や、受験生全体の外国語の出来次第によって、素点から得点が上がる場合も下がる場合もあります。
例えば、受験する1科目だけ配点が高いとしましょう。この科目の配点高めた理由は言うまでもなくこの科目を重視しているからです。例えば基本は100点満点の中、英語だけ150点のとき、英語が70/150,国語70/100だとしましょう。同じ70点でも正答率47%の70点と正答率70%の70点では意味合いが大きく違いますね。しかも重視している以上、それで大幅に低い人は大学に入れたくないわけです。
このことから注意すべき人達
1 社会選択の人たち
結論から言うと社会科目は数学の影響で結構な高確率で調整で大幅に下げられます。なぜなら、社会は基本みんな分かる問題分からない問題にそこまで差異はありませんし、めちゃくちゃ難しい問題でも平均点3割ってあまり聞かないですよね。しかし、数学だとそれが起こりえるんです。大体私大の難関レベルになると,本当に手も足もでないみたいな現象が起き、社会みたいに安定して7割なんてことはできません。ゆえに平均点は社会よりかなり低いので、日本史や世界史はそれに合わせるかのようにがっつり点数を下げらるケースが多々あります。
2 過去問演習の素点がいつもボーダーギリギリの人
このタイプは警鐘をならしたいです。なぜかというと、これで「一応合格点レベルはある」と勘違いしてしまうことが多いからです。
特に危険なのが「実力相応校ないしは滑り止めと思い込んでいる大学」です。時々早稲田大学志望の受験生にMARCHや日東駒専にも落ちてしまう人がいますが、このケースが結構多い気がします(これは筆者の経験による感覚論です)。
今これに該当していしている方はかなり黄色信号なので、至急認識を改めてください。
実力相応は「5回やって4回余裕でボーダー越すことができるライン」ですからね。ギリギリ取れるは全く実力相応になっていません!
結局合格点とどう向き合うべき
じゃ、結局どうすればいいのかってことですが個人的には
(特に社会科目の受験生は)赤本に記載されている合格点の1.1~3倍くらいを目標点で設定することをおススメします。
特にここ最近の私立文系は早慶~日東駒専正答率6割で受かることはまずないです。
合格点で65%と規制されていれる場合は75%を超えるような実力にまで仕上げていくべきです。
しかし、ポジティブに解釈すると本番何かしらの科目で失敗してしまっても、諦める必要ないわけです!
筆者も4年前、中央大学の試験本番で国語が4割くらいしか取ることができず、確実に落ちたと思っていたが合格していました(笑)
でも合格ボーダーは7割付近と記載されてるので、おそらく偏差値式の得点調整がプラスに働いたのだと思います。
こういう風になってしまうと、受験って最後は運ですね…
でも、今は運を引き寄せる確率を1%でもあげる努力をするしかありません。
まだまだ実力は伸ばせます、あとひと踏ん張り頑張って行きましょう。
See you soon…
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