こんにちは。武田塾大船校です。
冬、学校では授業が直前のテスト演習、
塾では冬期講習、直前講習という時期になりました。
今回は、今の時期に受験生がするべきこととして、
勉強が、大雑把に終わった、だいたい終わった、
または、マーク模試の点が40~50点ぐらい、で、
特に、国立文系で公民が第2科目、
国立理系の社会科目で倫理政経または政経、
或いは、問題の傾向によっては私立文系で社会が出遅れている人、
向けの内容です。
とにかく過去問を解きまくる、は正解?
これ、聞いたことがあるかもしれません。
12月だったら、実際やっている人もいると思います。
どうなのでしょうか。
大学入試センター試験では、
当然のことながら、過去問を解くのは必要です。
が、当然のことながら、どんな場合でも、
ということではありません。
以前のセンター試験のとき、または特に中~上位の私立大学では、
知っていれば正解がわかるし、知らないと勘で答えるしかない、
という問題が多く、
対策としては教科書または教科書的な本を基本に、
資料集と用語集、歴史なら年表で頻出事項から覚えていく、
という勉強法が実際に効率いい、でした。
どこまで覚えるかは、大学の難易度に比例する、
でした。
なので、入試まで時間がなければ、
とにかく用語集を暗記するとか、教科書を繰り返し読むとか、
そういった対策が有効でした。
一方、過去問を解きまくる説には、
確かに、「現代社会」で70点ぐらいを目指すなら、
ある程度の時事問題の知識といわゆる常識を加えて、
あとは ほぼ過去問で足りると言えたので、
当たっていたかもしれません。
しかし、過去問は近いものではあるけど、それはもう出ない。
それよりも、出そうなところを覚え込むのが有効であって、
過去問は何回か解いて どんな問題かわかればよく、
それ以外は、とにかく覚える が実際でした。
共通テストからは、
共通テストになって問題の傾向が変わったというのは、
聞いたことがあるかもしれません。
暗記と言われた地歴公民も、
「考える問題」「応用的にわかる」になった、
ということです。
であれば、対策も変わるとなるわけですが、
結論を言うと、
過去問や対策問題集で演習が必要
になったと言えます。
実際の問題を見ながらの方がわかりやすいと思うので、
以下で、科目別に その例を見ていきます。
問題演習を多く
話だけしていても、わかりにくいので、
1つだけ例を見てみます。
政治経済・知識で解くことも可能ですが、
2023年度入試(2023年1月実施)の共通テスト 問7、
円グラフの説明で、正しいものを選ぶ問題です。
日本経済は長く不況を克服できず、
金融政策として大規模な資金供給(金融緩和)をしています。
これは、基本的な時事問題を追っていれば出てくるものなので、
①⓷が切れます。
または、これを知らなくても、長い不況だけ知っていれば、
金融政策の基礎知識として金融引き締めはないので、
①⓷を切れます。
もう1点、政府発行の国債を
政府機関である日銀が直接買い取りをすると、
借金が無制限にできてしまうことになり、
これをすると政府の信用が失墜する禁じ手
と言われていて、実際にされていません。
これは高校生の学習範囲では、
かなり難易度の高い知識で、
これを知っていれば①④が切れて、
正解は②とわかりますが、
これができる人は少数だと思います。
多くの場合、②か④で迷う でしょう。
知識がなくても可能
一方、こういった知識を知らなくても、
答えることができます。
もともとグラフ解釈問題なので、特徴的なのは、
ⅰ) 日銀保有が大幅に増えた
ⅱ) 預金取り扱い機関(銀行)保有が大幅に減った
です。
⓷は これと反対なので、まず ✖ とわかります。
①④は、日銀保有が増えたことの説明になっても、
銀行保有分が減った説明になっていないため、
説明が不十分かな、、、よって△ として、
国債が「銀行→日銀」となっている説明の②が、
ⅰ) ⅱ) の双方を説明しているので 〇 となります。
という具合に、知識は助けになりますが、
なくても その場で考えてわかる問題が、
けっこうあるのです。
応用的に解く対策は、
その場で考えてわかるといっても、
何も勉強しなくていいという意味ではありません。
もちろん、その対策、準備をするのです。
それが、過去問や対策本なのです。
共通テストも回数を重ね、追試と併せれば数はあります。
毎年、河合塾、駿台、Z会 が
共通テストの問題演習用の対策本を出しているので、
これも活用できます。
去年、その前の本があれば、それも使えます。
これらを解いて備えるのです。
他の科目も、
倫理
倫理は哲学なので、もともとは相当に難解です。
しかし、それをそのまま入試にしたのでは、
たいへんなことになりますから、
以前のセンター試験では、
人物、著書、用語、概念の名称などを、
しっかり覚えていれば、十分な点が取れました。
なので、実は用語集が有効でした。
ところが、現在は、相変わらずそういった問題もあるものの、
資料解釈など、知識と応用を組み合わせた問題が多く、
ただ覚えただけでは、うっかりするだろう問題が目立ちます。
なので、これも 過去問や対策問題集を多く解くことが
得点アップ、特に高得点を狙う場合は必要です。
日本史、世界史も
日本史は史料問題や思考応用型の問題が目立ち、
ある程度の知識があるのは前提ですが、
応用的な学力が求められ、
やはり過去問、対策問題集を多く解くことが必要です。
一方、世界史は、他の科目と同様のことが言えますが、
従来型の知識でわかるタイプの問題が多く、
他の科目より対策問題を少なく、
実は詰め込み暗記が多く必要な科目になっています。
まとめ
共通テスト対策として、
① 一定の知識と理解を前提で、
② 過去問、問題演習型の対策本に多く当たる、
⓷ 但し、世界史は知識問題が多い
です。
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