こんにちは。武田塾大船校です。
12月になりますね。
受験生は、夏から秋に続いた模試も、そろそろ終わり、
あとは いくつかの成績が戻って来るだけ、
といったところでしょうか。
今日は、気になる模試判定に関する お話しです。
模試判定は、どこまで当てになる!
受験生が一番気になるのは、これですね。
模試判定を見るのは、
受験日程を決めるため
11~12月は、受験校を決めなければなりませんね。
要は、自分の立ち位置が どこか、になりますが、
まずは、模試結果で判断する、で、いいと思います。
受験は人との競争ですから、
人と比べてどうか は、やはり考えなければなりません。
それが模試ですね。
実際の合否の可能性は、
しかし、模試でA判定、B判定と出たとしても、
それをそのまま受かりそう、落ちそう、
としていいかは、少し話が違います。
というのは、主に2つあって、
1つは、10~11月に受けたものが最終になるので、
ここで判定があっても、実際の入試は2月ですから、
長ければ4か月、最短でも2か月も間が空いている点です。
4か月、または3か月でも、けっこうな期間です。
12月1月は、学校が休みになる日も多くなり、
また、私立大学であれば科目も少ないので、
この間の猛勉強で偏差値を大きく上げる場合もあるだろうし、
あまり勉強をせず、で、逆の場合も考えられます。
この点で、模試判定が どこまで当てになるか、
やや「?」になります。
そして、もう1つは、次の点です。
模試と入試の問題傾向が違う!
傾向の違いは、
中~上位の私立大学がターゲットの場合、
一般的には、マーク模試を受けていると思います。
これ自体は間違っていません。
が、マーク模試は共通テストの模試なので、
共通テストの得点見通しや、
私立大学の共通テスト利用の判定、
などを知るにはいいですが、
よくある私立大学の入試傾向と異なります。
なので、一般的な学力判断としては、
マーク模試がどのくらい取れているか、
で見るのはいいと思いますが、
皆さんが受験する大学の得点の見通しには、
なかなか なりにくいと言えます。
時間
共通テストは、理科社会は時間が足りないことはあまりありませんが、
英数国は、とにかく問題数が多く、時間に追われます。
模試も当然そういう問題になるわけですが、
私立大学の入試問題は、みなが そういうものではありません。
なので、物理や世界史はいいとして、
また、国語は漢文を解かないのであれば、
時間問題はそれほど生じないのでいいとして、
しかし、英語と数学に関しては、この点で傾向が異なり、
皆さんの受ける大学の入試を想定したものとは、
言えない場合があります。
問題数が多いため、間に合わせるために急いで不正解が増える。
最初からゆっくり解けるなら正解率は上がる。
など、時間による得点差は、確かにありますね。
そして、何より、
模試の出題範囲・形式が違う!
ということが挙げられます。
各科目ごとに見ていくと、
英語の文法がない。
大学入試センター試験から共通テストに変わり、
英語が大きく変わりました。
以前あった文法や並べ替え、発音アクセントなどがなくなり、
筆記試験は専ら読むだけになりましたが、
私立大学の入試は相変わらず、
文法と読解の2本立ての場合が一般的です。
共通テスト模試の判定で、
読解部分の結果予想をするのはいいとしても、
文法部分がわかりません。
また、言うまでもなくリスニングは、
私大入試では不要になります。
数学では、数Ⅲがない。
これも、はっきりしてますが、
中~上位の私立大学志望で、数学を受けている人は、多くが理系ですね。
一部の大学を除き、理系であれば数Ⅲが試験範囲になり、
この点でマーク模試では計れない、と言えます。
特に、難しい大学になれば、数Ⅲからの出題が多くなるので、
なおさら「?」になります。
また、数ⅠA のデータ問題は、
ほぼ共通テストでしか出ないと言えるので、
これも出題範囲が違います。
この他、共通テストによくある
「太郎くんと花子さんが、〇×△について考えています。・・・・」
は、ふつう私大の入試には見られません。
社会科目も、違いがあります。
世界史や日本史、政治経済などは、
それほど変わらない、思われるかもしれません。
が、実はそうでもありません。
確かに、単純に知っていれば解ける、
知らない人はアウト、という問いがあり、
これは、共通テストにも私大入試にも同じことが言えます。
ですが、共通テストでは、
基本的な知識を前提とすれば、考えてわかるはず、
という問題が多く見られ、
例えば、日本史では古文読解じゃないか、
と思えるような問題があります。
一方、私立大学の入試は、全体の傾向として、
大学の難易度に比例して、詳細な知識が必要になる、
と言えるので、
いろいろ知っているけど、応用的なことが苦手な人がいます。
こういう場合、マーク模試では苦戦するので結果が低く出て、
でも実際の入試では けっこう取れる、
ということもあり得ます。
過去問が正確な見通しに!
模試が当てにならないなら、これです。
赤本と過去データを活用
誰もがすることですが、
時間を計って過去問を解くことは大事です。
傾向が変わることはもちろんありますが、
実際の問題で どの程度できたか、
が最も正確に計れます。
赤本には、だいたい何割の得点で合格なのか、書かれているので、
そこに到達しているか、どのくらい足りないか、
を見ることができます。
或いは、大学のHPに過去の入試結果が公表されている場合が多いので、
特に合格最低点が公開されていれば、
けっこう正確な目安になります。
データ的に一番 頼りになるのは、
これじゃないかと思います。
まとめ
模試結果は、一般的な学力の程度を知るにはいい、
でも、個々の大学の実際の合否とはズレがある。
その理由は、
① 入試は最後の模試結果から3か月後
② 模試は時間に追われる
③ そもそもの出題範囲が違う
やはり、過去問を解いてみるのが正確な予測になる。
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受験生の皆さん、
冬は日程的にも気持ち的にも受験が迫ってくる時期です。
来年の受験の成功のため、
それらを克服し、どうぞ がんばって下さい。
いろいろと さらに知りたい人は、
武田塾大船校に お問い合わせ下さい。
お待ちしています。