こんにちは。武田塾大船校です!
夏ですね。暑いです。
大学受験を目指す高3生の皆さんは、
「受験勉強に全力で」という頃かと思います。
前回に引き続き、単語帳の話で、
今回は、定番の単語帳の中で、どれがいいか、
というお話です。
ターゲット
まずは、『ターゲット』から。
シリーズもので3種
ターゲット1200、1400、1900 です。
中学、高校初中級、高校中上級 といった具合です。
共通テスト、私立大学の日東駒専ぐらいなら、
もう少しプラスで覚えたいですが、
とりあえず『1400』で足りる、ぐらいです。
『1900』を持っている高校生が多いですが、
こちらは語彙レベルが なかなか高く、
英語が苦手な人が使うものではないです。
前回の記事で書いたのを目安に、
『1200』『1400』から始めるのがいいでしょう。
なお、『1900』の単語番号の800までが、
ほぼ『1400』に収録されています。
『ターゲット』の特徴
デザインがシンプルで、
何となく堅い、昔ふうの単語帳、という感じがします。
とにかく頭に記憶させるという点では、
体裁や配置、デザインも、まったく無視できるものでもないです。
見開きの左ページに英単語と意味、
右ページに例文が載っています。
左ページには、単語とその意味のほか、
派生語がしっかり掲載されています。
派生語まで覚えるとなると、なかなか大変ですが、
語彙としては必要なものだし、
それぞれを別べつで覚えるよりも、頭にひっかかりやすいでしょう。
反面、関連する熟語も適度に載っていて、
これもいい点かなと思います。
適度に、というのは、あまり充実させると、
逆に多過ぎて覚え切れない、または多過ぎて全部スキップする、
といったことがあり得るため、
最小限で嫌にならない程度に、という意味の適度です。
例文も掲載
どちらかというと、語の例文ではなく、
短いフレーズを載せている単語帳が多いのですが、
『ターゲット』は例文が右ページにあります。
英語の学習で、例文を読む、覚えるというのは、
たいへん いいことなので、皆さんに お薦めしたいです。
ですが、これは英作文がある場合とない場合で異なり、
専ら読解と文法という人には、
全語彙の例文は、必ずしも必要ではないと思います。
『ターゲット』は 1単語に1例文(一部に複数例文)ですが、
単純に日本語の意味だけ覚えていれば足りる語もあるし、
複数の例文をしっかり覚えたい語もあり、
この区別が高校生の皆さんには、
なかなか わからないと思います。
また、語彙レベルが上がると、
「意味だけ何とか知っていれば十分」
という語も多くなり、その場合 例文は不要だと思います。
システム英単語
次は、こちらも定番の『シス単』です。
こちらも、シリーズもので3種
中学版、Basicと 通常版(?) です。
こちらも、中学、高校初中級、高校中上級 となります。
共通テスト、私立大学の日東駒専ぐらいなら、
とりあえず『Basic』で足りる、ぐらいです。
どれを使うべきかは、前回の記事で書きましたので、
参考にして下さい。
なお、『通常版』の単語番号の1200までが、
ほぼ『Basic』に収録されています。
『システム英単語』の特徴1、フレーズ
『シス単』を書店で開いてみたとき、
体裁や配置が、パッと見では若干「?」かもしれません。
というのは、ページの上段に、
そのページの単語の頻出フレーズがあるからです。
しかし、それが『システム英単語』の特徴でもあります。
用例としてフレーズが掲載されているのは、
『ターゲット』が例文だったのと対照的です。
単語を覚えるのと同時にする作業として、
リズムをつけながら声に出してみるには、
フレーズぐらいがちょうどよく、
また、実際の使われ方を知るにも、
長過ぎず、全単語に付随するものとしては、
やはりフレーズぐらいがちょうどいいと思います。
現実的で実用的といったところでしょうか。
『システム英単語』の特徴2、構成
『ターゲット』が派生語が中心であったのに対し、
『シス単』は、熟語や用法の説明がついています。
派生語もありますが、多くないです。
なので、『ターゲット』が「単語帳」であるのに対し、
『シス単』は「辞書の縮小集約版」と言えるかもしれません。
詳しさということでは『シス単』になりますが、
辞書的に使うのなら いろいろ情報が多い方がいいですが、
単語帳としては、情報が多い分、
どこまで覚えたらいいか 迷うことになります。
多義語
英語は多義語が多いです。
bank が銀行と土手とか、なかなか多様です。
『シス単』には、『Basic』も『通常版』も、
多義語の章があり、これも特徴と言えます。
たぶん、多義語が単独の章であるのは、他にないと思います。
他の単語帳にも、多義語であれば その各意味が書いてありますが、
主な意味だけを見ていると、見落としがちになります。
ですが、別に多義語としてまとめられていると、
多義語として意識して覚えるので、
これも構成上の工夫だろうと思います。
LEAP
こちらも、使っている学校が多い単語帳です。
最も辞書に近い
『ターゲット』に比べ、『システム英単語』は辞書っぽい、
と書きましたが、『LEAP』は さらに辞書的です。
なぜか派生語が少ないですが、
類義語、反意語、熟語があり、用法の説明も多く、
また、接頭接尾辞、覚え方のアドバイスもあります。
『LEAP』は、情報が充実している優れものですが、
その分、情報量も多いので、そのうちのどれが重要なのか、
学習者には わかりにくい面もあります。
なので、時間があり、余力もある人には お薦めですが、
急ぎ短期間で何とかしようとする人には、
あまり向かない1冊だろうと思います。
用例
『ターゲット』と同様で、見開きの右ページに、
用例としてフレーズまたは例文が掲載されています。
これが、フレーズが1つのものもあるし、
フレーズと例文で6個もある語もあります。
頻出または重要なものはたくさん、
そうでもないものは少しだけ、
という具合に分けてあるので、
高校生の皆さんには使いやすいですね。
この点は、『ターゲット』『シス単』より、
いい点だろうと思います。
まとめ
出遅れていて、短期間の語彙力アップには、
『ターゲット』
一般的なのは、
『システム英単語』
余力がある人は、
『LEAP』または『システム英単語』
です。
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皆さん、来年の受験の成功のため、
どうぞ暑さに負けず、がんばって下さい。
次の記事で、単語の覚え方を書きます。