こんにちは。
授業をしないでおなじみの武田塾小田原校です!
皆さんは、浪人をしても成績が向上するのはそのうちの2割だという話を聞いたことがありますか。
今回は、ネットで散見されるそのような情報の真偽について考えた後、浪人中に安定して成績を高めるにはどのようなことに注意すれば良いかを紹介していきます。
浪人して成績が上がるのは本当に2割なのか
まず最初に、浪人して成績が上がるのは本当に2割なのかという問題について考えていきます。
一口に浪人生と言っても、全く勉強をしてこなかった状態から浪人する学生もいれば、早慶には受かったものの、東大を諦められずに浪人を選ぶような学生もいるわけで、その学力も様々であると言えます。
当然、学力が低い状態からスタートした方が成績は上がりやすいので、今回は成績の上がり幅ではなく、第一志望に受かるだけの学力に到達できるのかどうかという観点で話を進めたいと思います。
ネット上にはそのような記事がたくさんある
インターネットで「浪人・成績・2割」というキーワードを検索すると、約885万件の記事が見つかります。
おそらくこの中には「浪人して成績が上がるのは2割と言われているけれども、それは嘘です」というような記事も含まれているとは思いますが、検索結果1ページ目の10件の記事のうちの7件は「浪人して成績が上がるのは2割です」という内容のものでした。
また、それ以外の3件は、成績向上とは直接関係のない浪人へのアドバイスのような記事でした。
このことから、一般的に受験業界においては、浪人をして成績が上がるのは2割だと信じられているのだということが分かります。
またいくつかの記事では、成績が上がるのが2割、現状維持が6割、成績が下がってしまうのが2割という表現もなされています。
このことを踏まえると、浪人を決めた学生の8割は、次の受験でも同じように失敗する確率が高いということが言えそうです。
明確なソースを持って解説している記事はない
ネット上には、たくさんの「浪人して成績が上がるのは2割」説があることが分かりましたが、それらの記事の内容を見ていくと、具体的な数字や統計を用いて、その根拠を説明しているものはひとつもないということが分かりました。
大手予備校のように、たくさんの受験生のデータを抱えている機関であれば、内部情報と照らし合わせることでこの説の裏を取ることができるかもしれませんが、浪人生を合格させることを商売にしている予備校が、そのことを公表することはまずあり得ないでしょう。
このことを踏まえて考えると、具体的な数字には触れない書き方の方がふさわしいと思われます。
つまり、「浪人して成績が上がる学生の数は経験的に少ないように思われる」というような言い方が正しいでしょう。
しかしながら、明確なソースはないとしても、多くの人が同じようなことを言っており、中には塾講師や家庭教師が書いていると思われる記事もあるため、ある程度の信憑性はあると思っておいて間違いはなさそうです。
公表されている統計情報から考えられること
ここで、公的な機関から提供されているデータを用いて「浪人して成績が上がるのは2割」説に近付けないかを考えてみます。
大学入試センターが発表する「令和3年度大学入学共通テストの志願者数について」によると、受験者のうち、高等学校等卒業見込者(現役生)の割合が84%で、高等学校等卒業者(浪人生)の割合が15.1%とのことです。
また、東大研究室、京大塾、マナビズムの情報をまとめて編集すると、有名大学の浪人占有率が以下のようになることが分かりました。
合格者数と浪人占有率 | 現役 | 浪人 | 浪人占有率 |
東京大学(2021) | 2148 | 845 | 28.2% |
京都大学(2021) | 4713 | 2332 | 33.1% |
明治大学(2021) | 18524 | 6208 | 25.1% |
立教大学(2015) | - | - | 20.4% |
中央大学(2021) | 14039 | 5790 | 29.2% |
法政大学(2021) | 14486 | 5547 | 27.7% |
現役生と浪人生の間に志望校の選び方の差がなく、さらに大学に合格する確率が同じと仮定すれば、各大学の浪人占有率は、共通テスト受験者数と同じ15.1%になるはずなので、ここに挙げた大学に関して言えば、浪人生は善戦していると言えると思います。
しかしながら、これらのデータだけでは、浪人生全体のうちのどれくらいの割合が善戦する結果になったのかまでは明らかにすることができないため、明確に「浪人して成績が上がるのは2割」説を示すことはできないです。
正しいデータを示すためには、多くの浪人生を追跡したデータが必要ですが、その浪人生それぞれの元の学力レベルも異なるため、明快にこの説を示すことはなかなか難しいのではないかというのが今回の結論です。
【まとめ】浪人をしても成績が上がらないことはある
数字の面から完全な根拠を示すことはできませんでしたが、浪人をしても成績が上がらないことがあると考えている人は一定数いるということは確かなようです。
この次の項で、浪人した場合に成績が上がると言われる2割に入るには、どのようなことに注意すれば良いかを紹介します。
浪人中に成績を上げるための3つのポイント
それでは最後に、成績をコンスタントに伸ばす浪人生は、どのようなことに注意しているのかを簡単に解説します。
1.学習時間の管理ができている
浪人生が受験に失敗する最も大きな要因は、学習時間の管理がずさんになることです。
いくら勉強の効率を高めても、十分な学習時間が確保されていなければ、現役の時よりも飛躍的に成績を伸ばしていくことは難しいでしょう。
精神論だけではこの問題は解決できないので、強制的に勉強せざるを得ないシステムを作るなどの具体的な対策を考える必要があります。
2.自分にあった正しい勉強法が見つけられている
誤ったやり方で勉強を続け、その結果として成績が伸びずに浪人したということをしっかりと受け止めて、その改善策を考える必要があります。
ネット上には、勉強法に関する記事はたくさんありますが、自分に合致するものをピンポイントで見つけることは非常に大変です。
信頼できる友人や先輩、学校の先生などに積極的にアドバイスをもらうようにすると、少しずつ自分に合った勉強法が見えてくる可能性があります。
3.目標を持って勉強している
浪人生活は毎日が同じようなことの繰り返しであるため、強い目的意識を持って勉強することを見失う可能性があります。
成功体験を積むことは、さらにモチベーションを高めることにつながるため、短期的および長期的な目標を常に意識して勉強に取り組むと良いでしょう。
「いつまでにテキストを終わらせる」「次の模試で偏差値65を超える」などがその具体例になります。
【まとめ】工夫して勉強することで成績アップを目指そう
浪人して成績が上がる割合は2割に過ぎないのかどうかという説については、完全に論証することができませんでしたが、そのような傾向があることは一般的な認識として存在していると思われます。
これから浪人する学生は、そのような厳しい現実があることを理解するとともに、自分が成績の上がる2割の側に入るにはどうすれば良いのかについて、この記事も参照しながら考えてみると良いでしょう。
武田塾チャンネルも参考に!『浪人こそ人生!!』1年間の浪人で可能性は上がる!
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