現代文の勉強をする本当の理由とは?東大卒業生が徹底解説!
こんにちは。
東京大学理学部卒講師のFです。
今回は、大学受験における現代文学習がなぜ重要になるのかについて解説します。
国立理系大学志望で国語が苦手な学生は多いと思いますが、そのような学生にもこの記事は参考になると思いますので、ぜひご覧いただければと思います。
日本では、小学校と中学校の国語教育において、教科書を「読む」力と作文を「書く」力を養うようなカリキュラムを学習の基本と据えています。
高校は義務教育ではないですが、約97%の学生が進学し、小中学校の国語と同様の学習を継続して行います。
最大12年間もの時間をかけることで、「読む」力をどのように養うことが期待されているかを、大学受験現代文の問題点と、大学進学後の学びの2つの観点から解説します。
現代文にセンスとテクニックは必要??
大学受験の現代文については、センスがないと点数が取れないという意見があったり、逆に、テクニックを覚えれば点数が安定するという意見があったりします。
私は、この2つの意見のどちらにも、賛成意見と反対意見を持ち合わせています。
まず、センスがないと点数が取れないという意見ですが、何も国語に触れずに過ごしてきた学生が、センスをいきなり発揮して現代文で高得点を取るということは考えにくいです。
センスとは、小さい頃から読書を継続したり、新聞を毎朝読んだり、日記を毎日書いたりするという積み重ねによって磨かれるものだと思います。
すなわち、センスは現代文の点数に結びつくと言えますが、それは必ずしも生まれながらにして持ったものではないという意見です。
テクニックについては、それらを解説した参考書がたくさん販売されていることより、身につけることである程度の点数が得られることは事実なのだと思います。
しかしながら個人的には、語学をそのような機械的な把握で終えてしまうことには大きな問題があると思います。
書かれている内容を深く理解し、その要約を考えたり自分の意見をまとめたりすることが国語学習の基本ですが、それをテクニックだけで完結させてしまうことは、学習の本当の意義を見失ってしまうことだと言えるのではないでしょうか。
点数を競わせることによって、本来期待するはずの国語の能力ではない能力を備えた生徒が集まってしまう点は、大学受験における現代文の問題点だと私は考えます。
大学入学後も国語力は必要とされる
大学進学後は、専門分野にもよりますが、基本的には高校で学習する内容よりも高度な内容を扱うことになります。
教科書の分量は膨大になり、さらに使用される表現も難解なものが多くなります。
そのようなテキストを完璧に読み解いて自分のものにしていくには、前述の通り、文章を正確に把握する力が必要となります。
受験問題であれば、設問から逆算して解答に重要そうな部分を見つけるという作業ができますが、大学での学習においては、ヒントがない状態でテキストの内容を全て理解した上で、そこから自分の中で重みづけをしていく必要があります。
これを踏まえると、東大や京大のような、理系学生にも国語を二次試験で課す大学は、大学で行われる高度な教育についていけるだけの国語力のある生徒を選抜したいと考えているのではないかと推察されます。
幅広い視点から「読む力」をつけることが国語力につながる
受験テクニックの習得は、合格という観点では意味があるかもしれませんが、それだけで学習を終えるのではなく、より幅広い観点から「読む力」を養うことが、本当の意味で役に立つ国語力の養成につながります。
書く力をつけて国語力を伸ばす
「読む力」について解説した次は、「書く力」が基本となる能力に関する紹介です。
正しい日本語を用いて減点を防ごう
正しい日本語の文法を使うことは、文章を書く上でもっとも基本になることですが、多くの場合で見過ごされています。
話し言葉と書き言葉を混同していることにより、このような現象が生じているのではないかと考えられます。
例えば「ら抜き言葉」、「〜たり、〜たり(たりは単独では使用できない)」、「主述の不一致」などは、社会人の文章でも頻繁に間違いが見られます。
受験国語で記述式答案がある場合や、小論文が入試で課せられる場合は、文章の内容や構成にばかり目が向きがちですが、このような誤った文法を用いた際に減点されることも理解しておくべきです。
なぜ「要約する力」が重要なのか?
文章を書く練習をする中で身に付く能力として、様々な表現を覚えられることが挙げられます。
これにより、同じ文章を読んだ場合でも、的確な表現や単語を用いて、より簡潔かつ分かりやすい要約を作ることが可能となります。
長い文章を要約できるということは、自分の言いたいことを同様に要約して、相手に的確に伝えられるということにつながります。
重要な内容について、研究室や会社で長々と解説しても、最終的に「それで何が言いたいの?」と思われてしまっては、かけた時間も労力も無駄になってしまいます。
「書く」という能力を継続して訓練することで、どのような表現を用いたら相手に分かってもらいやすくなるかということが、自然に理解できるようになります。
書く力を付けて国語力を伸ばそう
「書く」という作業を通じて、自分の思考を整理する訓練ができます。
洗練された文章を書くことや、分かりやすく論理的な展開で話を進めることは、それを受け取った相手に知的な印象を与えることにつながります。
国語力が他の教科に与える影響は大きい
最後に、現代文の学習を通じて文章を把握する力がつくと、その他の受験科目にどのような影響が生じるかについて解説します。
読解力は英語・社会・理科の勉強に役立つ
読解系の科目としては、英語を筆頭に、社会や理科でも該当するものがあります。
英語においては、日本語を読む力が足りていなければ、文章を訳すことができたとしても、設問に答えていくことは難しいでしょう。
英語では、正しく答える力をつけるという意味で、国語の力が重要となります。
また、社会や理科では、与えられたリード文や実験に関する記述をよく読んだ上で、知識を交えながら自分の言葉で答案を作っていく必要があります。
ここでは、文章を「読む」力に加えて、「書く」力も必要になることが分かります。
すなわち社会や理科においては、「問題文を読む力」と「自分で解答を書く力」をつけるために国語力が重要になってきます。
「国語力=記述問題に対応する力」
社会、理科、小論文などで、記述式解答が要求されることがあります。
記述問題で重要になるのは、自分の表現したいことを適切な言葉を用いながら簡潔にまとめあげる力です。
そして、記述の解答をつくるためには、重要なポイントを押さえつつ全体の構成を考える力が重要になってきます。
これらの力はまさしく国語力といえる力ですよね。
つまり、国語力をつけることは、他の教科の記述問題に対応できる力をつけることにもつながってくるのです。
また、国語力をつけるためには、文章をたくさん読み、たくさん書くことが効果的ですが、
一朝一夕で攻略できるものではありません。
すぐに身につくものでないからこそ、国語力を高めるためにはどうすれば良いかを日頃から考えるようにしていくことが大切です。
まとめ
以上で見てきたように、国語力はすべての教科における基礎であり、他の教科で得点するための力になります。
しかし、これは他の暗記科目などと異なり、短期間ですぐに身につくものではありません。
一朝一夕で身につくものでないからこそ、長期的な視点を持って、普段から国語力を高めるための行動をとる必要があります。
しかし、受験生のみなさんの中には、どのように国語力をつけていったら良いのかわからない人も多いのではないでしょうか?
「現代文は勉強しなくてもある程度点数が取れる。だから勉強しなくても良い。」
そう思っている受験生は国語の試験で失敗します。
国語を勉強している受験生はしっかりと対策をし、勉強をしていない受験生と差をつけてきます。
それでは、どのように国語の勉強をしていけばいいのか、
みなさん正しい勉強方法を知りたいですよね?
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